「モラトリアム」

【モラトリアム/レミオロメン】愛を歌う一曲!歌詞と曲名に込められた意味とは…?「元祖!でぶや」ED曲の画像

「元祖!でぶや」ED曲

「モラトリアム」はテレ東で放送されていた「元祖!でぶや」のエンディングテーマ(ED曲)に採用された曲。

アルバム「ether」にも収録されているのでレミオロメンファンならご存知の曲でしょう。

題名の「モラトリアム」とは「猶予期間」という意味の言葉です。

学生の期間は社会に出る前の「猶予期間」であるので「モラトリアム」と呼ばれます。

この曲が作られた時期はレミオロメンがデビューした時期に重なります。バンドという不安定な職業を選んだレミオロメン

学校卒業して会社に入ればある程度将来が約束されていますが、バンドで売れる事は並大抵の事ではありません。

音楽の世界という過酷な未来を選択したことへの決意。

そして、輝く未来を熱望する気持ちがこの曲のタイトルには込められているのではないでしょうか。

モラトリアムという猶予期間が終わり、そこから飛躍しなくてはいけないという宣言も含まれているのではないかと思います。

それでは詳しく「モラトリアム」の歌詞の内容を見ていきましょう。

「モラトリアム」の歌詞

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深掘り

丁度僕なんかの様に 君なんかの様に
不完全なもんが合わさって
たまに完全に見えるんだ
でもすぐその角度を忘れてしまうんだ
只々雨が降る様に 海が揺れる様に
優しい気持ちでいたいけど
疲れを口にしてみたり
君の優しささえ裏切ってしまう日々さ

出典: モラトリアム/作詞:藤巻亮太 作曲:レミオロメン

男女の関係とバンドの関係の両方を歌っているような歌詞です。お互いの足りないところを補完し合って男女の関係はうまくいきます。

1人では不完全としても2人でいることでちょうど良いバランスになるのです。

それはバンドも一緒です。様々な楽器が重なり合いボーカルが歌うことで、ひとりで音楽活動を行うよりも曲の魅力が増大します。

弱みも強みもバンドで組み合わせることによって補完し合うことができますので、素晴らしい楽曲が生み出される大きな要因となります。

それから男女でもバンドでも仲違いをしたり喧嘩したりすることは避けられません。

そんな葛藤も感じることができる歌詞です。

空に雲で静かな生活描いて
風が気まぐれに形変える
広い世界でどうやら迷子
見失ってしまう時もある
何処で何を間違ったかな?
上手くやるだけが全てじゃない
心を失ってしまったら
宇宙に意味がないんだ

出典: モラトリアム/作詞:藤巻亮太 作曲:レミオロメン

バンド活動を続けるにあたっての迷いや葛藤を表している歌詞です。

ミュージシャンで生きていくことは非常に困難を伴います。

バンドで生活していけるのはほんのごく一部の人間しかいません。

そして、たとえ運良くデビューしたとしても長く人気を保つ事は非常に難しいことです。

レミオレミオロメンもそんな葛藤中でデビューを決めたのでしょう。

時にはバンドを辞めたいと思ったことも、もちろんあるでしょう。

しかし、音楽を職業に決めたのならばやり抜かなければなりません。

売れるということももちろん大切ですが、自分の心に従って音楽を作らなければ意味がないという感情も描かれていますね。

ただ単に売り上げが上がれば良いという気持ちは否定したいのです。

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たとえ地球の裏側の上辺を撫でる様に
鈍ってしまったとしても
必死で生きているのさ
それが分かるから 傷ついても愛しくて

出典: モラトリアム/作詞:藤巻亮太 作曲:レミオロメン

必死に一生懸命に生きていればたとえ傷ついてもその傷が愛おしく思えます。

一生懸命になれないとその傷が嫌になってしまうという事でしょう。

つまり、傷ついたことを他人のせいにしたり、自分ではなく他の原因に押し付けてしまうということでしょうね。

今日空に最初の風を感じたよ
国境を越えてきたらしい
新世界でどうやら迷子
立ち止まってしまう時もある
辻褄合わせが似合わない
僕らだから本音で話そう
そのうち心が触れ合って
宇宙に意味が出来るんだ

出典: モラトリアム/作詞:藤巻亮太 作曲:レミオロメン

ここでも迷いの気持ちを表現しています。「迷子」というのはまさにその象徴。

しかし、そんな時はいったん立ち止まって、バンド仲間と話し合い真摯に向き合うことも大事ですね。

きっと、生きている意味を再確認し、迷いが消えてしまうでしょう。

分かり合えず迷って地図が裏返った それでも僕ら捜し合って

闇の中で君の姿を探した 太陽が低い軌道で
心の影を照らして
分かり合えず 迷って 地図が裏返った
それでも僕ら捜し合って

出典: モラトリアム/作詞:藤巻亮太 作曲:レミオロメン

バンドは方向性を見失うことがあります。

意見の衝突であったりお互いのことを信じられなくなってしまったりすることもあるのです。

しかし、そんな中でも方向性を定めて目標を決めて進まなければバンドは空中分解してしまいます。

ここに出てくる「君の姿」というのはバンドとしての目標を表しているのではないでしょうか。

必死になってバンドがその目標を探している姿です。

風が吹く 晴れた空 映す様に
街は光に包まれて
過去さえも記憶さえも
届かない今の中に
濃い血が心臓から溢れ出して
僕ら未来を探すよ

出典: モラトリアム/作詞:藤巻亮太 作曲:レミオロメン