大人の味「珈琲」 上品な「紅茶」 可愛い「苺」
誰よりもおすすめさ 今すぐに
ドンセイ エニシング
アイ ジャス ウォンチュー トゥ ピール ミー!!
『バ・バ・バ・バ・バナナ』と『ミルク』で
甘くフレッシュなハッピーデイズ
ぼ・ぼ・ぼ・僕の欲望 君の優しさに溶けてみたい
バ・バ・バ・バナナの憂鬱です ま・ま・また増えるシミが
思い通りにいかない 現実(とき)は 待っちゃくれない
君の本音はそんなバナナ、、、。
抹茶くれない?
出典: バナナジュース/作詞:錦戸亮 作曲:岡本修
大人の味や品の良し悪しなど、主人公には不利な要素ばかり。
だからこそ英語で「僕の皮を剥いて」と迫ります。
僕がバナナであなたはミルク。
二人が合わさればフレッシュでハッピーになれる。
僕を放って置くと「スイートスポット」が出てくるよ。
(”シミ”とはバナナの皮の黒い点でしょう)
最後の最後に「待っちゃ」が抹茶に化ける、大ダジャレが登場します!
楽しい歌詞に笑いを載せる。
ポップなだけでなく色っぽさもある。
総合力が錦戸亮(関ジャニ∞も!)の持ち味と言えるでしょう。
ちょっとセクシーなポップ調
”バナナジュース事件”との関係
横山裕と錦戸亮の「バナナジュース事件」はライブトークの定番。
事実ではありますが、さほどの大事件とも思わず横山がネタにしました。
ところが会場のファンに大ウケ。
味をしめた横山が繰り返しトークで使うようになります。
錦戸が”困ったヤツ”のように扱われているところがミソですね。
関ジャニ∞からNEWSに選抜されたり、一人だけ東京生活に入ったり。
錦戸はメンバーの中では、ちょっと”アイドルとして飛び抜けた”イメージでした。
横山と錦戸のデュオ企画が出たときに事件をモチーフにしたのは錦戸です。
「この二人やったら”バナナジュース”やろ」
歌詞では二人のイメージを笑いにくるんでいます。
また、ちょっぴりセクシーにも受け取れるあたり錦戸の大人が感じられます。
関西では喫茶店のメニューです
ところで「バナナジュース」をカフェのメニューで見たことはありますか?
実は「ミックスジュース」同様に関西では普通の喫茶店メニュー。
名古屋以東では余り一般的ではないようです。
「ミックスジュース」すら東京では「何それ?」という人が少なくありません。
ベースは牛乳で、バナナ、りんご、みかん、パイナップルなどとミキサーにかけます。
バナナジュースはその廉価版。牛乳とバナナだけ。
近畿地方の人間なら、ミックスジュースもバナナジュースもよく知っています。
子供の頃から慣れ親しんだ飲み物として錦戸も横山も大好きだったのでしょう。
もちろん、お腹に優しい健康ドリンクとして関西圏の若い女性には定番です。
歌詞に埋め込まれた大阪
『バナナジュース』が暗示するもの
『バナナジュース』に限らず、関ジャニ∞の楽曲は、どこかで大阪文化圏につながったところがあります。
また関西独特の感覚=笑いに関わるキーワードが埋め込まれています。
もとより、テーマのバナナジュースそのものが関西人のアイデンティティと言えるでしょう。
また、ユニットメンバーのエピソードが歌詞に含まれているのは錦戸亮のいたずらです。
『バナナジュース』の冒頭で寝不足の不満が盛り込まれていますが、これもライブの定番。
錦戸亮は、NEWSと関ジャニ∞を掛け持ちしていたため東阪の移動が大変でした。
ステージで錦戸が「僕、寝不足解消は移動中の新幹線やねん」とボヤきます。
「また出てきた!」
知っている話題が出てくるとライブは大盛り上がり。
ステージ上のやり取りが歌詞に反映されていることでファンはハッピーになりました。
『バナナジュース』の戦略
『バナナジュース』がきっかけに
『バナナジュース』の歌詞には飛び立つ直前の彼らを象徴する言葉が散りばめられています。
夢に出てくるあなた…はグループの成功を象徴した言葉。
”過酷なレース”は、彼らの芸能界での戦いを示しているのでしょう。
「俺なんてどうかな…」は当時の関ジャニ∞の心の葛藤を暗示しているかのようです。
どうして他のユニットばかりに注目が集まるのか?
自分たちだって選ばれてもいいはずだ!
控えめな表現ですが強い自信が伺えます。
また、帰国子女やダンディは芸能界で活躍する人々とも受け取れるでしょう。
色んな葛藤が『バナナジュース』の歌詞に埋め込まれています。
”二度とないかも知れないチャンス”がやっとめぐってきた、と歌っているのです。
V6の岡田准一のように、標準語になじむ演技のチャンスが関ジャニ∞にはありませんでした。
錦戸亮の露出だけで関ジャニ∞の人気は拡大しにくかったようです。
でも、村上信五や横山裕がバラエティに出始めると状況が変わりました。
『バナナジュース』はそのきっかけと言えるでしょう。
錦戸亮と横山裕の組み合わせは関ジャニ∞全国展開へのドアだったのです。