彼女は彼を思いきり抱きしめます。

彼の温もりを感じたかったのでしょう。

そして彼が本当に傍にいることを確かめたかったのでしょう。

ここでおやっと思う単語が飛び出します。

『forsake』

見捨てる、突き放す、見切る、振り捨てる、といった意味の言葉です。

つまりこのカップルには過去に何らかのトラブルや別れがあったことが伺えますね。

彼の浮気でしょうか。

それとも彼の考え方、行動についていけないと思ってしまったのでしょうか。

何かが原因で一度彼女は彼のもとを去ってしまったようです。

けれどもやはり見捨てることができず、彼女は戻ってきました。

結局、忘れることができなかったんですね。

この曲の最も重要な部分

ladyであることの重要性

'Cause I'm your lady
And you are my man

出典: The Power of Love/作詞:APPLEGATE MARY SUSAN 作曲:DETMANN WOLFGANG

"なぜなら私はあなたのものだから

そしてあなたは私の大切な人だから"

この歌の最もサビとなる重要な部分です。

歌の後半でも同じフレーズが繰り返されます。

your lady と my man。

your woman と my man ではないんです。

womanとしてしまうと、ただの女性の印象。

でもladyだと淑女、貴婦人、といった品がありかわいらしい印象を残します。

あなたにとって特別な女性でありたいという思いが込められているようです。

すっかり彼に虜の彼女。

my manとは私だけのものと強調したいのでしょうか。

それとも私が心から信じるただ一人の男性と言いたいのかもしれません。

私はあなたのものだからどうにでもしていい、ということでしょう。

すべてを捧げる覚悟がなければyour ladyとはなかなか言えませんよね。

究極の愛のカタチ

Whenever you reach for me
I'll do all that I can

出典: The Power of Love/作詞:APPLEGATE MARY SUSAN 作曲:DETMANN WOLFGANG

"あなたが求めるならいつでも

私はどんなことだってするわ"

次に大切な個所です。

このフレーズも歌の後半で繰り返されます。

前述のフレーズと合わせ、この歌の全てを物語る部分と言えるでしょう。

また裏切られたとしても、あるいはどんな困難にでくわしたってもう怖くない。

だからあなたが私を必要とするならば、どんなことでもできるのでしょう。

すべてを愛の力で超えてみせる境地に至っていますね。

恋は盲目とは言いますが、愛は盲目とは言いません。

恋は盲目は相手のことを客観的に見ることが出来なくなること。

そして明らかに理性を失った行動を取る時に使います。

この歌の主人公の女性の場合、恋という段階はすでに通り越しているのでしょう。

すべてを承知しているという愛なのです。

その上でなにがあっても受け入れ乗り越えていく覚悟があるのです。

愛には恐れを超越する強大な力があるんですね。

これ以上ない愛の表現

遠くのようで傍にいる

Lost is how I'm feeling lying in your arms
When the world outside's too much to take
That all ends when I'm with you
Even though there may be times
It seems I'm far away
Never wonder where I am
'Cause I am always by your side

出典: The Power of Love/作詞:APPLEGATE MARY SUSAN 作曲:DETMANN WOLFGANG

さて一気に翻訳を進めましょう。

"あなたの腕の中にいた感触を失いそうになる。

外の世界とのつながりが多すぎると。

でもあなたといればすべてが終わる。

たとえ幾度同じことが起こっても。

私が遠くにいるように感じても。

決して私がどこかに行ってしまったと思わないでね。

なぜなら私はいつでもあなたの傍にいるから。"

少し解釈に苦労する箇所です。

二人の関係は世間にあまり祝福されるようなものではないのかもしれませんね。

そうであると誰にも邪魔されず、どっぷり二人だけの世界に浸って生きていきたいと願うでしょう。

世間がなんと言おうと惑わされないで。

姿形はみえなくとも、心はいつでも一緒だから安心してねと彼に伝えているのです。

愛があれば怖くない

We're heading for something
Somewhere I've never been
Sometimes I am frightened
But I'm ready to learn
Of the power of love

出典: The Power of Love/作詞:APPLEGATE MARY SUSAN 作曲:DETMANN WOLFGANG