最近僕らは良く似てきたな
目を合わす事は、あまりないけど
心通い、笑い合えた時は
誰よりも一番感謝してる

出典: COLORS/作詞:TERU 作曲:TERU

ふと自分の生活を振り返ってみると、性格が父親そっくりになってきたことに気が付きます。

普段は無口であまり目を合わさない父親。

真面目で頑固だけど、ときにはやさしい父親。

洋服を脱ぎっぱなしにする父親。

「お父さんに似てきたな」

自分のことを振り返ってみてそう気付いたとき。

とても嫌な気分になる人もいるでしょう。

しかしこの曲の主人公は違います。

あまり心が通い合うことがない父親でも、一緒に笑えた瞬間ありがとうの気持ちが芽生えました。

「お父さん、今までありがとう」

きっと、お父さんは大切なときにはきちんと子供に向き合ってきた人物なのでしょう。

普段はあまり話すことはない父親。

それでもちょっぴりですが、父親への感謝の気持ちが生まれたようです。

財布に入っていたものって?

普段は父親との関係なんて考えたことがない曲の主人公。

しかし父親の財布の中身を見て、主人公は愕然とします。

お父さんの財布の中に入っていたものとは?

父親との関係について綴った歌詞は続きます。

これからはじまる未来

大好きな街を離れ暮らして
今ではここが気に入っているから
I wish… I wish… 愛する家族(ものたち)と
共に生きてくよ oh

出典: COLORS/作詞:TERU 作曲:TERU

主人公は実家を離れ、新しい地で新しい家族と暮らしているようです。

「ここもいいものだな。」

慣れない土地は、あまり馴染めずに嫌いになってしまいがち。

しかし大好きな人たちと暮らす場所は、大好きな場所へと変化します。

「ここで新しい家族と生きていくんだ。」

新しい場所、新しい家族、夢見る未来と共に前に進んでいきます。

父親の後姿を追いかけてきた主人公が、今度は父親になる用意をしています。

これから新しい家族と一緒に過ごし、そして新しい命が生まれる。

そうなれば、彼も一人前の父親です。

そしていつかは自分の後姿が目標になる日が来るのです。

ついに運命の出会いがやってくる!

小さな僕を抱き抱えてた
見たこともない優しい瞳
古い写真、大切な思い出は
財布の中で温められてた

出典: COLORS/作詞:TERU 作曲:TERU

そしてついに、運命の出会いがあります!

ふと父親の財布をのぞいてみると、そこにあるものを発見するのです。

それは幼い自分と父親が一緒に写った写真。

父親が抱きかかえていたということは、主人公はまだ赤ちゃんの頃でしょうか。

そこには、単なる財布に入っている写真という事実だけでなく数々のドラマがあります。

お父さんが財布にその写真をしまっているということは、主人公との思い出を大切にしまっているという証拠。

そこには父親の子供への愛があります。

主人公は、その写真に写るお父さんのやさしい目にうっとりとします。

「こんな顔見たことない。」

そう感じるほどに、子供のことを大切に思う父親の姿があったのでしょう。

普段はそっけないお父さんが、財布の中に僕との思い出の1ページを大切にしまっていた。

それは、主人公の心のありようを180度変えるできごとでした。

これを見た瞬間、主人公の中にはある感情が沸き起こってきたようです。

ありがとうの気持ちが芽生える

愛する人の、愛し方を
ずっと側で、見てきた
愛する人が生まれてきた事に
誰よりも一番感謝してる

出典: COLORS/作詞:TERU 作曲:TERU

あまり目を合わせることなく、後ろからそっと見守っていてくれる。

それが主人公の父親の愛し方なのでしょう。

父親への感謝の気持ちが芽生えた主人公には、自分の子供が生まれたようです。

自分の子供をさりげなく可愛がってきてくれた父親の顔が浮かび上がります。

「生まれてきてくれてありがとう。」

それが父親が自分に初めてかけてくれた言葉にならない気持ち。

自分の子供にも同じ言葉をかけてあげたいと心から願います。

自分の子供に向けて「生まれてきてくれてありがとう。」と思える心

それこそが父親が教えてくれた子への愛情の注ぎ方なのかもしれませんね。

父親が教えてくれたこと

I wish… I wish… ありがとう

出典: COLORS/作詞:TERU 作曲:TERU

ストレートではないけれど、陰ながら愛を注いでくれたお父さん。

感謝の気持ちを持つことを教えてくれた彼への、感謝の気持ちが膨れ上がります。

父親に対しての「ありがとう」、新しい命に対しての「ありがとう」。

家族に対しての「ありがとう」、この世界に対しての「ありがとう」。

そしてファンに対しての…。

この「ありがとう」には、たくさんの意味が込められているように感じます。

「I wish(私は~を望む)」にもいろいろな続きの文章が考えられます。

I wish I could be like you.(あなたのようになれたら)

I wish you were here.(あなたと一緒にいれたら)

I wish I knew your love.(あなたの愛を知っていたら)

いろいろな想像をしながら歌詞の世界を感じてみるのも楽しいものですね。