「恋のABO」は「YOU達、何型?」というセリフから始まります。これと、「来いよ!恋よ!恋の!ABO!」というコールが、当時6人体制のときのリーダー、山下智久と後4人体制になったときのリーダー小山慶一郎の考案した部分でしょう。
ところで「何型?」とはなんのことでしょうか?
「何型」とはもちろん「血液型」のことです。
「ABO」とは、血液型のA型、B型、O型、AB型のことです。
「ABO式血液型」とよくいいますよね。血液型を把握することは輸血などのときにはとても重要です。
これを使った占いが「血液型占い」です。よくご存知だと思いますが。
相性は×(バツ)、でもなんとかなる
HEY A 几帳面ビリーバー
HEY B マイペースな番長
占いじゃ相性は×
なんとかなるでしょう
出典: https://twitter.com/oricon_no1_21st/status/854979442703179776
ここの部分は、まさに血液型占いに基づき、いろいろユニークな、「あるある」と言われそうな人物をあげています。
血液型占いによるとA型は几帳面だと言われます。
「ビリーバー」とは「信じる人、信者、信奉者」のこと、たとえば宗教の信者はもちろんそうですが、そうでなくても会社の社長を信奉しているとか、何かの信念にはまっているなど、そういう人のことをいいます。「几帳面ビリーバー」とは、几帳面なそういう信者のことです。
たしかにA型ではいそうなキャラクターです。
B型は「マイペース」が特徴です。「マイペースな番長」なんて、番長らしくなくて面白いですね。実際はそういう人もいるのでしょう。
彼氏や好きな人が「A型の几帳面ビリーバー」や「B型のマイペースな番長」だけれども、血液型では自分とは相性が合わない。でも、なんとかなる。
「占いじゃ相性は× なんとかなるでしょう」なのです。
誰にでも長所と短所はリアルにある
HEY O ロマンチスト・リーダー
AB ツンデレ・プロデューサー
誰にでも長所と短所
リアルでアルでしょ?
出典: https://twitter.com/oricon_no1_21st/status/854979442703179776
さらに血液型の具体例は続きます。
O型の男性にはロマンチックな人が多く、男女ともにリーダーに向いている人が多いようです。「ロマンチスト・リーダー」は目標に向かって人を引っ張っていくという長所もありますが、現実から離れて理想ばかりを追い求めるという「短所」もあるでしょう。
AB型で登場するのは、「ツンデレ・プロデューサー」です。
「ツンデレ」とは最初は、「ツンツン」と高慢な態度を取っているけれども、後から「デレデレ」と下手にでるようになる。または、ある人には「ツンツン」しているけれど、他の人には「デレデレ」している。
特にプロデューサーにはそういう人多いのですよね。タレントやミュージシャンが売れないうちは「ツンツン」しているのに、売れてくると急に「デレデレ」するようになる。職業柄仕方がないという面もあるのでしょう。もしかしたら、「二重人格」と呼ばれる「AB型」のプロデューサーはそうなりやすいのかもしれませんね。それは柔軟に対応できるという意味で長所でもあるのでしょう。
「誰にでも長所と短所 リアルでアルでしょ?」、ほんとうにそうです。
80年代DISCOナンバーを取り入れた「恋のABO」
踊ろうぜ、盛り上げれ、ステージに上がれ
ポップなヒップがバーン
踊ろうぜ
ヒットのソングがバーン
盛り上がれ
サッチなキュートなスマイル
ステージに上がれ
出典: https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1125250066?__ysp=5oGL44GuQUJPIOatjOipng%3D%3D
ここから曲がディスコ・サウンドというだけではなく、歌詞の中もディスコになっていきます。
血液型の相性が合おうが合うまいが、長所が短所があろうが、ともかくみんなステージに上がって、踊って盛り上がろうとイメージでしょうか。
「HOT」、「フィーバー」、「フィーリング」
恋してタイト いいんじゃない
HOT HOT HOT 運命がフィーバー
信じてタイトいいんじゃない
HOT HOT HOT 肝心なフィーリング
全てをさらけだして
恋をしようよ
出典: https://twitter.com/hyoeigalove/status/800311851082862596
「恋してタイト いいんじゃない」-きつく、つらい恋でもいいじゃない。
欠点も長所も、相性がよくても悪くても「全てをさらけだして恋をしようよ」ということです。
「HOT(ホット)」「フィーバー」「フィーリング」、これらの言葉は80年代(1980年代)を匂わせている言葉です。その頃に、特によく使われました。
曲紹介で「80’sを感じさせるトラックとハイテンションな唄が印象的。」とありますが、Disco調の曲、ダンス、CDジャケットだけではなく、詞にも80年代が散りばめられています。
「恋のABO」と映画「サタデー・ナイト・フィーバー」
80年代、ディスコ、フィーバーというと、映画「サタデー・ナイト・フィーバー」です。
アメリカのディスコを舞台とした、ディスコ・ダンスをふんだんに取り入れた青春物語です。ビージーズなどが歌うサウンドトラックは世界で驚異的な枚数を売り上げました。
日本では1978年に映画が公開されました。「踊って、熱狂する」すなわち「フィーバーする」という言葉まで生まれ、1970年代終わりから80年代にかけてのディスコ・ブームのきっかけになりました。
「恋のABO」のダンスは、どことなく「サタデー・ナイト・フィーバー」に似ています。これも、80年代ディスコというキーワードから取り入れたのでしょう。