この曲は遠距離恋愛をテーマにした曲です。
どんなに好きでも電話で声を聞くことしかできない、切ないですね。
この曲がリリースされた当時はまだ携帯電話もない時代です。
つまり家の固定電話か公衆電話しか使えなかったのです。「冷たい受話器」という言葉から、そんな時代が思い起こされます。
将来を約束したわけでもない、単なる彼氏彼女の関係では会えないことが不安に変わっていきます。
そんな切なくてつらい心情が伝わってきます。
彼氏は雪が降る町に住んでいるようです。
曲のタイトル、「北緯43度」を考えると、札幌なのでしょうか。
吉田美和は北海道・池田町出身です。もしかしたら実体験が元になっているのかも、なんて思ってしまいますね。
彼女はどうしてるの 今度はいつ会えるの
どこまで愛していいの 繰り返しては
いつまでこうしてるの 私を愛してるの
一度も聞けないまま また胸にしまって
出典: LAT.43°N/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和
「彼女」という言葉が出てきます。主人公の他に、相手には「彼女」がいるのです。そう、これはいわゆる「二股」です。
それを知っていてなお、主人公は彼氏に電話をかけるのです。
「今度はいつ会えるの?」「本当に私を愛しているの?」と、相手を問い詰めたい気持ちがこみ上げます。
でも、主人公は出かかった言葉を飲み込んでしまうのです。
一度口に出してしまえば、全てが終わってしまうことを分かっているからでしょう。
もう終わりとわかっているのに、認めたくない
どんなに思っても 伝わるのは半分
あなたの口ぶり いつもどこか嘘ね
電話の遠い声 感じない訳じゃない
でも それ認めたなら 恋が終わるの
淋しい夜をいくつ 越えればあなたは
私の心の中 気付いてくれるの
私を見つめてほしい きつく抱いてほしい
私を愛してほしい ただ一人だけ
他の誰も見ないで 彼女のこと忘れて
一度も言えないまま また胸にしまって
出典: LAT.43°N/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和
電話越しでも、彼氏の心が離れていきつつあるのがわかってしまう。
それでも、相手を信じたい、愛したいという切ない恋心が伝わってきます。
二股かけている彼氏なんて忘れてしまえばいいのに、とも思いますがそういう問題ではないのでしょう。
悲しい、悔しい。いろんな想いがこみあげても、まだ彼が私の元へ戻ってくれるんじゃないか。
微かな希望を信じるしかないのです。
一緒に見る約束 ホワイトイルミネーション
叶わぬ願いなら 頷いてほしくない
今頃 雪が降って 街中 白く染める
私のことを思う あなたを消して
こんなに遠い場所で どんなに思っていても
いつかは忘れられる 雪と距離に邪魔されて
ほんとは気付いているの あなたは彼女を忘れない
出典: LAT.43°N/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和
ホワイトイルミネーションとは、毎年冬の間札幌大通公園で行われるイベントです。
公演の街路樹に数多くの電球が飾られ、イルミネーションが美しく輝きます。
一緒に見る約束をしていたのに、おそらくその約束は果たされないのでしょう。
心の底ではもうこの恋は終わってしまったと気づいていても、最後まで認めたくない。
切ない恋心と美しい雪の風景が非常によく表現された詞だと思います。
コードについて
「LAT.43°N」のコードについてご紹介します。
基本コードはEmです。
弾き語りだとピアノの方が原曲の雰囲気に近いかもしれませんが、ギターでも良さそうですね。
紹介する下記リンク先はギターとピアノ、両方ご紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
最後に
ドリカムの「LAT.43°N」についてご紹介しました。
遠距離恋愛をテーマにした曲は数多くありますが、その中でも屈指の名曲だと思います。
プライベートな出来事を書いたかのような歌詞の曲ですが、ポップスとして多くの人の共感を呼ぶ力も持っている曲です。
その「ポップスとしての圧倒的な力」こそが、ドリカムというグループの最大の魅力なのではないでしょうか。
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