「君こそスターだ」ってどんな歌?
「君こそスターだ」は2004年7月に発売されたサザンオールスターズの49枚目のシングルに収録された曲で、作詞・作曲は桑田佳祐です。
このシングルは「夢に消えたジュリア」との両A面というスタイルをとっており、さらに「DOLL」も収録されています。
オリコンで最高第1位になった他、「君こそスターだ」がTOYOTA、「夢に消えたジュリア」がJALのキャンペーンソングになりました。
そのため幅広く話題を集め、日本ゴールドディスク大賞のソング・オブ・ザ・イヤーにも選ばれています。
また、リリース当時、桑田佳祐のCM出演をはじめとしたサザンのメディア露出が増えたことからも、ファンの記憶に残る名曲です。
なお、トップ画像の2枚組アルバム「キラーストリート」の2枚目にも収録されています。
こちらは新しく録音し直したアルバムバージョンなので、聴き比べてみるのも面白いかもしれません。
さっそくPVを見てみよう!
どこかで聞いたようなタイトルだけど、意味はあるの?
タイトルは往年の人気番組から!
タイトルを聞いて「なんとなく聞き覚えがある」と思った人もいるかもしれません。
実は、フジテレビで1973年から1980年まで放送されていた番組「君こそスターだ!」を模したタイトルなのです。
この番組は同時期の日本テレビ系「スター誕生!」とともに新人アイドル発掘番組の先駆けとなったもので、当時は高い人気を誇っていました。
実際になぜこのタイトルになったのかは明確ではなく、桑田佳祐が該当番組のファンだったのかも不明です。
(とは言え、下記の『THE ROOTS』という昭和の歌手や歌へのオマージュ作品を発表しているくらいなので、歌謡曲自体は好きなようですね。)
ただ、この歌がリリース翌月のアテネオリンピックの際に、TOYOTAのオリンピック応援ソングとして使われたことを考慮する必要があります。
このタイトルには、桑田佳祐のオリンピック出場者・関係者への「スターになって輝いてほしい」という応援の思いが込められているのかもしれません。
さらに、翌年の選抜高校野球大会の入場行進曲にも選ばれています。
そんな背景を頭に置いて、次の項からはいよいよ歌詞を読み解いてみましょう。
歌詞を徹底解説!
「君こそスターだ」は短めの歌ながら、恋する相手を応援する複雑な心情が感じられるのが特徴です。
さすが桑田佳祐と思える歌詞をいくつか、ピンポイントで抜粋してご紹介します。
初めはちょっと不穏な雰囲気から?
稲村ヶ崎は今日も雨 海啼く南風
砂にまみれ見つめ合った
手をつなぎ泳いだ
そんな過去のほうが好きだよ
出典: https://twitter.com/sas_bot/status/921454499729784832
出だしにはサザンお得意の稲村ヶ崎が登場しますが、雨と風という悪天候に、なんとなく悲しい雰囲気が漂います…。
思い出を語る部分では、仲の良い2人が海で無邪気に、純粋な気持ちで泳いでいる絵が浮かんできます。
オリンピック選手も無名の過去や子供のころがあったはずで、そんな頃の思い出を大事にする気持ちが伝わってきますね。
でも、全ては過去のことというところに、この歌の性格が集約されているようです。
応援ソングにぴったりの歌詞も!
飛び立て真夏の大空へ
輝け波しぶき
出典: https://twitter.com/SAS_5555/status/820347997955293184
こちらはストレートに大空=広い世界へ飛び立てと歌っています。
相手の人の夢を素直に応援する気持ちが伝わってくる文です。
応援ソングの真骨頂と言える内容で、世界と戦うアスリートへのメッセージに相応しいですね。