日本語の美しさが実感できるamazarashiのサウンド
amazarashiはボーカル兼ギターの秋田ひろむとキーボードの豊川真奈美を中心としたロックバンドで、2010年4月にデビューを果たしています。
基本的にTVなどのメディアに出ることはなく、YoutubeなどでのMVを介してCD販売や楽曲配信をするスタイルで落ち着いています。
近年は彼ら自身がステージに立ってライブを行うことも増えてきましたが、amazarashiの世界観を維持したいという秋田ひろむの意向もありほとんど顔を出すことはないです。
しかしそのスタイルもあってかamazarashiの楽曲はミステリアスな魅力が詰まっており、じわりと人気も上昇しています。
そんなamazarashiの音楽の特徴は、作詞や作曲を担当する秋田ひろむの世界観を実感できること。
太宰治などの近代文学を中心にしたフレーズを歌詞に詰め込み、古風でありながらも深みのある楽曲にしています。
そこにヒップホップやロックなどを絶妙に組み合わせたサウンドで、独特のナンバーを生み出しているのがポイントです。
新作ナンバー『フィロソフィー』
2017年11月現在、amazarashiの最新ナンバーである『フィロソフィー』は2017年10月にリリースしています。
同ナンバーはデジタル・ダウンロードを介した配信限定でのリリースで、今のところシングルCDなどでの販売は発表されていません。
しかし2017年12月のリリース予定のアルバム『地方都市のメメント・モリ』に収録されることにもなっており、約2年ぶりのフルアルバム発売ということで注目を集めています。
語りかけるような歌詞
amazarashiのナンバー『フィロソフィー』は、TVCMのイメージに合わせた曲でもあります。
このためナンバーのテーマは「前向きなヒーロー」。
「痛い思いをしなきゃいけないヒーローだけど、前を向いて歩こう」と言ったメッセージが込もっています。
更にそれぞれのワードを語り掛けるように構築することで、より親近感のある楽曲になっているのもポイントです。
初のCMタイアップナンバー
今後リリースのフルアルバムにも収録され、大きな期待を集めているナンバー『フィロソフィー』。
同ナンバーを制作したのは、ダイドードリンコ『ダイドーブレンドコーヒー』のCMのためでした。
しかもバンド初のTVCMタイアップソングということもあり、ファンの間でも大きな話題に上っています。
amazarashiの『フィロソフィー』は『ダイドーブレンドコーヒー』の「明日へのTRY」編、「明日へのTEAM」編で流れており、松田龍平と遠藤憲一扮するヒーローが語り合っている中でナンバーが使われています。
今までamazarashiのナンバーに触れたこともない人も、CMと言うコンテンツを通して耳にできるということもあり今後彼らがどのような飛躍を遂げていくのかも期待が膨らみます。
『フィロソフィー』の歌詞を読み解く
さらりと読むだけでも、奥深さを感じるamazarashiの『フィロソフィー』の歌詞。
じっくりと読み解くことで、amazarashiの世界観をより実感しやすくなります。
歌い出し
辛くて 悔しくて 全く涙が出てくるぜ
遮断機の点滅が警報みたいな人生の
くさって白けて投げ出したいつかの 努力も 情熱も
必要な時には簡単に戻ってくれはしないもんだ
出典: http://lyricstranslate.com/en/amazarashi-philosophy-lyrics.html
回り道遠回りでも前に進めりゃまだよくて
振り出しに何度戻って 歩き出すのも億劫になって
商店街の街灯も消える頃の帰り道
影が消えたらなぜかほっとして 今日も真夜中に行方不明
出典: http://lyricstranslate.com/en/amazarashi-philosophy-lyrics.html
歌い出しのフレーズでは、情熱を携えて挑んで努力した過去があっても、失敗することがあるという意味を感じます。
それを都会の喧騒や街並み、交差し合う道に例えて、遠回りしたり意図せずに止まってしまうこともあると表現。
遮断機の点滅を「人生の警報」と形容しているのも絶妙で、『フィロソフィー』のテーマである「ヒーロー」も簡単には慣れないのが見て取れます。