冒頭で彼女を遠巻きに見ていた少年。
彼女を取り巻く少女達が少年の視線に気づき、嫌がられてしまいましたね。
少女たちの言葉に傷つきうつむく少年。
ところがそこで思ってもみない事が起きます。
少年が恋い焦がれていた彼女が「少年の事を知っている」と言い出し、少年を批判した周囲は唖然とします。
知っていると言われた少年も、何が起きているのか分からず呆然としていますね。
彼女と出会えることを何度も願っていたのだから、驚きが隠せないのではないでしょうか。
「見ちゃったんだな あの机の絵をね 全部キミが描いてたりするの?」
ああ! また笑われる
出典: ヒーロー/作詞:ryo 作曲:ryo
漫画家を目指す少年は、学校の机に落書きをしていたみたいですね。
彼女はその落書きを見て彼を知っていたようです。
ところが、少年は過去の体験から「またオタクだと笑われる」と連想してしまいます。
だけどキミは 「ああいうの好きなんです」
出典: ヒーロー/作詞:ryo 作曲:ryo
笑われることを恐れる少年と相反して、彼女は少年の絵が好きであることを伝えました。
彼女の言葉と同時に曲の伴奏が一気に静まるところが、印象的にしていますね。
ホンキで好きと思っている相手だからこそ、少年にとってこれ以上に嬉しいことはないと思います。
そしてこの経験は、少年が自信を取り戻すきっかけになることでしょう。
彼女のヒーローになることを誓う
少年はそして出会う
たとえ何億何万光年離れていようがさ 絶対惹かれ合うから
そこにどんな障害があっても乗り越えていく
それを運命と呼ぶなら彼はまさにヒーローだ
出典: ヒーロー/作詞:ryo 作曲:ryo
2番での彼女との印象的なやり取りは、少年の恋心をより確かなものにします。
たとえどれだけ離れていても、どんな障害があっても、彼女との出会いは少年にとって運命だと感じています。
このことを漫画になぞらえ、楽曲のタイトルである「ヒーロー」と表現しました。
過去の経験から自信を無くしていた彼は、彼女のためなら「ヒーロー」になれるのです。
ラストで繰り広げられる少年の恋の行方
少年と彼女は出会い、2人の運命が動き始めます。
ラストに向けた展開を見てみましょう。
彼女の泣く姿を見つけ戸惑う少年
だけどその日僕は見たんだ 一人目を腫らし泣くキミを
僕はなんて無力なんだろう
いいや 彼女は何て言った?
疑うな自分の存在を 少女は救いを待ってる
出典: ヒーロー/作詞:ryo 作曲:ryo
少年は一人泣いている彼女を見つけます。
そして、彼女のヒーローになると決めた直後、彼女の辛そうな様子に無力感を覚えます。
しかし、もう今までの無力な少年ではありません。
彼女は少年を受け入れてくれました。
「自分はダメだと諦める少年」ではなく「ヒーローになった少年」は彼女を助け出そうとするはず。
<少女は救いを待ってる>と気づいた彼は動き出します。
彼女の流す涙の理由
「強がりでホントは泣き虫で えっとこれって まるで私みたい」
やっと笑った! 喜ぶ僕の前で ぽろりぽろりと泣き出す彼女 どうしたらいい!?
キミは言ったんだ 「ありがとう」って
出典: ヒーロー/作詞:ryo 作曲:ryo
弱虫だけど不器用に頑張る少年の姿を見て、彼女は自分みたいとつぶやきます。
そして、泣いている彼女がやっと笑ってくれました。
少年の純粋でひたむきな思いが伝わったのでしょうか。
ところが、笑ってくれた彼女はまた泣き出してしまいます。
焦る少年に彼女は<ありがとう>と一言。
2回目の彼女の涙は悲しみから流れるものではなく、安堵から溢れ出ていたのではないでしょうか。
冒頭では少年が笑顔に恋をするシーンがありました。
そして今回は安堵や感謝からの涙。
彼女の感情豊かな魅力がにじみ出ています。
彼女を守る騎士になることを誓う
少年はキミと出会い 生きる意味を知るんだ 嘘じゃない
ホントさ そしてキミを守る騎士になる いつかきっとね
彼の左手には彼女の右手 ぎゅっと握って離しはしないから
そして僕はキミに出会う
出典: ヒーロー/作詞:ryo 作曲:ryo