「冬の口笛」
2ndアルバム『空創クリップ』収録
今回ご紹介する曲は、2004年に4thシングルとしてリリースされた「冬の口笛」。
翌年2005年にリリースされた2ndアルバム『空創クリップ』に収録されました。
このアルバムは、スキマスイッチ初となるオリコン週間アルバムチャート1位を獲得。
現在までリリースされているオリジナルアルバムで、チャート1位を獲得したのはこのアルバムのみ。リリースから10年以上たった今でも、名盤と名高いアルバムです。
このアルバムに収録された「冬の口笛」は、シングルとは別バージョン。feat. Takuya ver.と名付けられ、後奏に大橋卓弥のハーモニカが入っています。
シングルとは少し違う雰囲気になっていて、これはこれでいい味を出していますね。
この他にも、この『空創クリップ』には5thシングルの「全力少年」、6thシングルの「雨待ち風」などが収録されています。
「全力少年」は、ファンの人気がとても高く、この曲でスキマスイッチはNHK紅白歌合戦に初出場を果たしました。
また、複数の野球選手の登場テーマ曲としても使用されているんですよ。
ファン投票によって収録曲が決められたセルフカバーアルバム『DOUBLES BEST』における投票では、3位という順位に。
2016年には、あの奥田民生によってプロデュースされた、リアレンジバージョンが登場。
期間限定でシングルとしてリリースされた後、2017年リリースのセルフカバーアルバム『re:Action』に収録されました。
如何に「全力少年」の人気が高いか、よくわかりますね。
「雨待ち風」も、イントロにシングルと違うアレンジが施されたバージョンとなっています。
スキマスイッチは、シングル曲をアルバムに収録する際にこうしてアレンジを加えてくれることが多いですね。
少しアレンジが違うだけで、結構曲の印象って変わってくるもの。
ちょっと得したような気分になれて嬉しいですね。
ベルトアルバム、セルフカバーアルバムにも収録
「冬の口笛」はこの他にも、2007年のベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』、2013年の同じくベストアルバム『POPMAN'S WORLD〜All Time Best 2003-2013〜』。
そしてSPECIAL OTHERSによってリアレンジされたものが『re:Action』に収録されています。
心温まるMV
キラキラしたイントロと、ストリングスの使い方がとても素敵ですね。
森の中で絵を描く老人。
モチーフになっている椅子には、愛した人の姿が見えているようです。
椅子を見つめる老人の表情はとても優しく、その絵の中でも愛する人が穏やかに笑っています。
彼が描くのは、その女性ばかり。
一緒に年を取って、同じ人生を寄り添って歩いてきたのでしょう。
とても温かく、素敵なMVですね。
「冬の口笛」の歌詞
ではここからは、「冬の口笛」の歌詞を見ていきましょう。
怒ったような表情も甘えてんだろう?
もう昔のようには不安になったりしないよ
幸せって感情で優しくなれる
君が僕に隠れるほど寒い日だったとしても
吐く息が白く光るとケムリみたいってハシャいだ
ほらその仕草で今年も僕に舞い降りる
響く音色は冬の口笛
途切れないように暖めていこう フタリで
出典: 冬の口笛:作詞:大橋卓弥 作曲:常田真太郎
出会ったばかりの頃は、その表情に不安になったりもしました。
不器用な彼女は、うまく感情を表情に出すことができなくて、ちょっと怒ったような顔をすることも。
でも、同じ時を過ごしてきた今となっては、もうわかっています。
その表情が、怒ったりなんかしていないこと。
自分だけにわかる、甘えた表情だっていうことが。
そうなるまでには、結構長くかかったのかもしれません。
何度も誤解して、ぶつかったこともあったでしょう。
そうやって、築いてきた絆は、簡単には壊れません。
自分の前だけで見せる、子供のようにはしゃぐ彼女。
微笑ましくて、心が温かくなります。
このままずっと、二人でこの寒い冬も暖めあっていけば、ずっと幸せだと、そう思っていることでしょう。
一緒に歩いていく
「だまってついて来い」なんてなかなか言えないけど
同じ歩幅で歩いてく、そんな風でいたいよね
形の無いものは確かに信じるのは難しい
でも君がいればきっと木枯らしにも勝てんのさ
肩を寄せ合い凍えず実るくちなしの下で
君の手をそっと 握るんだ
淡い雪のように溶けないで潰されないで
僕らの季節はこれからも続く
出典: 冬の口笛:作詞:大橋卓弥 作曲:常田真太郎
ぐいぐい引っ張っていく、そんな風じゃなくて。
横に並んで、いっしょに微笑みあいながら進んでいける、そんな関係。素敵ですよね。
愛なんて、形では表しようがないもの。
愛を信じるか信じないかなんて言う必要はないのです。
一緒にいて心が温かいとか、幸せとか、そう思えるのならそれが愛。それが全てです。
お互いを大切に思い、かけがえのないものだと感じる。
そして自然に一緒にいたいと思えば、ずっとずっと二人の季節は続いていきます。