「MY COLOR」

収録アルバム

【MY COLOR/Perfume】振り付けにも意味があった?!歌詞の意味と共に徹底解説!PV情報もの画像

Perfumeの「MY COLOR」は、2011年11月30日にリリースされた3枚目のアルバムJPN』に収録されています。

『JPN』は前作『⊿(トライアングル)』から2年ぶりのアルバムで、その間にリリースされたシングル曲が多く収録された作品です。

全14曲中9曲がシングル曲、もしくはカップリング曲となっています。

「MY COLOR」はその中で数少ない新曲として収録されたのです。

『JPN』は当然のようにオリコンアルバムチャートで1位を獲得、Perfumeは『GAME』、『⊿』に続いて3作連続での1位となりました。

また、全50ヶ国のiTunes Storeで配信されるなど、Perfumeの世界進出にとって重要なきっかけとなったアルバムでもあります。

アルバムタイトルの意味

『JPN』とは、「JAPAN」の略です。日本を意味しています。

元々、日本をテーマにそれをイメージさせる感じをタイトルにしようと思っていたそうですが、プロデューサー中田ヤスタカによる『JPN』が採用されたとのこと。

そもそもなぜ「日本」がテーマなのかというと、このアルバム制作中に起こった東日本大震災が影響しています。

あの未曾有の大災害によって日本中が悲しみに暮れる中、多くのミュージシャンが立ち上がったのは記憶に新しいところです。

『JPN』というタイトルには、地震によって大きな被害を受けても日本は力強く復興への道を歩むのだ、という勇気と応援の意味を表しているのだと思います。

振り付けと歌詞の意味

Perfumeと一緒に踊ろう

「MY COLOR」はライブで歌う前に観客に振り付けの指導をすることで有名です。

あ~ちゃん(西脇綾香)を中心に、1フレーズごとに丁寧に振り付けを教えてくれるのです。

何度もライブに行っている人の中には、何も見ずに踊れるという人もいるかもしれません。

上手くできなくても、一緒に手を動かすだけでいいのです。ぜひ、ライブでこの一体感を味わっていただきたいと思います。

振り付けと歌詞が連動

文章で振り付けを説明するというのはとても難しいのですが、やってみます。

動画もつけておきますので、実際の動きを見ながら脳内保管していただければと思います。

手のひらが世界中 繋がるウィンドウ
指先でつかむのはどの未来?
空を飛び交う 光になって
こんなワクワクも届くのかな

人から人へ繋ぐコミュニティ
ちょっとだけスマートに生きたいの
愛のメロディー つめこんだまま
今日も会いに行くよ

出典: MY COLOR/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ

「手のひらが世界中」で、手のひらを広げて高く上げ、3回開閉します。

「繋がるウィンドウ」ではまず、上げた方の手の親指と人差し指でL字を作ります。

そのL字を回転させながら1・2・3と3回縦に動かします。

「指先で」で人差し指で上を指し、「つかむのは」で、その手を握ります。

「どの未来?」で3・2・1とカウントダウンします。

「空を飛び交う~」から「届くのかな」までは、人差し指を左右に振ります。

後半、「人から人へ~」の部分は同じ振り付けを繰り返せばOKです。

文章だとやはりわかりにくいかもしれませんね(汗)。

では、この振り付けを歌詞の意味とつなげて考えてみましょう。

簡単に言うと、この歌詞インターネットのことを歌っていると思います。

ちょうどこの曲が発表された2011年は、日本でもいわゆるガラケーからスマートフォンへの移行が本格的になってきた時期でした。

それまではソフトバンクでしか使えなかったiPhoneが、auでも販売開始したのが2011年のことです。

手のひらから世界中に繋がるというのは、携帯やスマートフォンで世界中誰とでもコミュニケーションできる時代を表しているのだと思います。

L字はウィンドウ、窓枠を表現しているのだと思います。Windowsとも考えられますし、携帯の画面を表現しているのかもしれません。

人差し指を左右に振るのは、電波が空中を飛んでいるイメージでしょうか。

メロディーをつめこむというのは、携帯やスマホで音楽を聞くのが一般的になってきたことをさしているのでしょう。

ネット社会を予見

天才・中田ヤスタカのすごさ

気分はちょっと曇りで
いつもより混んだ電車で
夜更かしで眠いけど
キミからのメール待つの
今すぐ会いたいけど
まだまだかかりそうだし
いつものように 開く
そう手のひら私色

My color

出典: MY COLOR/作詞:中田ヤスタカ 作曲:中田ヤスタカ

ここの振り付けは、あ~ちゃん曰く「内外内内、外内外外」の繰り返しです。手のひらを水平にして、頭上で振るのです。

アリーナで満員のお客さんが一斉に同じ動きをすると、本当にすごい一体感が生まれます。ぜひこれは会場で体験していただきたいです。

ここの歌詞はとてもよく出来ています。

「曇り」は英語で言うと"cloud"です。そして「混んだ」は"crowd"です。

日本語ではスルーしてしまいますが、英語だとちゃんと韻を踏む形になっています。

そしてインターネット社会をテーマにした曲ということで言えば、いわゆる「クラウドコンピューティング」にもかかっているのではないでしょうか。

クラウドという概念が一般的に使われるようになったのがいつ頃からか、はっきりとはわかりません。

ですが、AppleがiCloudを発表したのが2011年のことなのです!中田ヤスタカ、さすがです。

最先端の言葉を入れつつ、この先のスマホ社会を予見しつつ、そしてパッと見はラブソングに見えるというキャッチーさを持つ。

こんな芸当ができる作詞家はなかなかいないと思います。