静かに奮い立つ
不思議な世界観が癖になるモーモールルギャバンの『7秒』。
この曲は『IMPERIAL BLUE』というアルバムに収録されています。
曲の雰囲気は熱すぎず、しかし決して冷めているわけでもない。
体を内側から温めてくれるような程好い温度。
この『7秒』は聴いている人を静かに奮い立たせてくれます。
元気が湧いてくるMV
雄大な自然の中で撮影された『7秒』のMV。
のびのびと自分たちの音楽を奏でるモーモールルギャバンが自然と一体化しているように見えますね。
メンバーの晴れやかな表情も素敵です。
このMVを観ているだけでも、体の中から元気が湧いてくるのが分かります。
君への想いに包まれる
もう少しだけ楽しい時間を過ごそう
帰りたい場所があるだけで幸せですと
君は言うけれど
もう少し踊りたい気分です
出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ
帰りたい場所、帰ることのできる場所。
それがあるというのは確かに幸せなことです。
そして人は帰る場所があるからこそ、旅に出たくなるのかもしれません。
どんなに遠くまで行っても、最後はみんな帰るべき場所へ帰っていく。
この曲の「君」にもそんな帰る場所があります。
だけど、もう少しだけ踊っていきませんか?
最後の歌詞は、そんなふうに君に呼びかけているように聴こえます。
君と過ごす時間が楽しい分だけ、別れるのが名残惜しくなる。
「帰りたい場所があるだけで幸せ」と言う君を引きとめる意図もあるのでしょう。
「踊りたい」と言ったのは、君と同じ場所には帰れないからなのかもしれません。
優しい風に涙が零れた
今宵は少し風が優しくそよぐから
陽が昇る前に 涙に溺れ眠れるでしょう
出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ
優しい風が吹く夜。
そんな夜はなんだか切ない気持ちになりませんか?
尖っていた心が柔らかくなって、不意に涙が零れ落ちる。
「涙」と一言で言っても、泣く理由はさまざまです。
深い悲しみに暮れて身も世もなく叫んで流す涙。
どうしようもできない過去の過ちを悔やんで流す涙。
大きな喜びに心が満たされ、思わず零れた涙。
人生で起こった出来事の分だけ、涙の理由があります。
この歌詞で歌われている「涙」は、恐らく恋しさから流れた涙ではないでしょうか?
泣いてしまうほど恋しい相手。
それはもちろん「君」です。
君を恋しく想う気持ちが涙となって溢れ出しました。
優しい風に君のことを思い出したのかもしれません。
踊りだすほど心が燃えている
Dancing in the fire
そんな心中 CARNIVAL
拝啓 愛する人
目を逸らさないで 7秒
出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ
「Dancing in the fire」直訳すれば”炎の中で踊る”。
これはいったいどんな気持ちなのか。
つづく歌詞に「拝啓~」とあることから、きっと君に伝えたい気持ちを歌っているのでしょう。
体を包み込む炎は、君への恋しさから燃えているのかも。
君を想う気持ちの中で楽しく踊る。
「CARNIVAL」にはお祭り騒ぎという意味もあります。
曲の冒頭でも「踊りたい気分」と歌っていました。
君のことを考えると踊りだしたくなるほど心が燃えあがる。
そんな気持ちに気付いてほしいという意味で「目を逸らさないで~」と歌っているのかもしれません。
Dancing in the darkness
そんな心中 CARNIVAL
拝啓 愛する人
手を離さないで 7秒
出典: 7秒/作詞:ゲイリー・ビッチェ 作曲:ゲイリー・ビッチェ
さっきは「fire」の中で踊っていたのに、今度は「darkness」。
「darkness」は、暗闇という意味の他に邪悪という意味もあります。
恋をして生まれる嫉妬や僻み。そんな邪悪な感情さえも抱き込んで踊る。
君を想う気持ちは、決して綺麗なものばかりではありません。
だけどそんな自分も受け入れてほしい。
そんな気持ちで「手を離さないで」と歌います。
タイトルでもある「7秒」の意味についての解説はまた後ほど……。