鈴木愛理【Moment】歌詞を解釈！大切な瞬間を永遠に！友達のまま…愛しい思いを伝えられないあなたに

友達だからこそ言えない想い。

そんな想いを伝えることも捨てることもできないまま、主人公は1つだけ自分の中で決めていることがあるようです。

それは片想いをしているからこそ、たどり着いた答えだったのでしょう。

「愛しいと～」の歌詞は一見するとイントロの歌詞と同じに見えます。

しかしよく読んでみると、最後に「？」が付いていますね。

ここにイントロとは異なる主人公の心情が表れているのではないでしょうか？

素直でいたい。その願いは、愛しいという気持ちだけが原因ではなかったのかもしれません。

確かに愛しいと思えば、その気持ちに素直になりたいと願うもの。

しかし主人公が素直になりたいのは、自分の気持ちすべてに対してだったと気づきます。

好きと伝えたい気持ち。好きと返されたい気持ち。

幸せにしたい気持ち。幸せにしてもらいたい気持ち。

そんな自分1人ではどうにもならない願いを叶えるためには、素直よりも我が儘になる必要があるでしょう。

自分勝手な気持ちもよく理解しているからこそ上手くいかない。

そんな諦めにも似た思いを抱きつつ、主人公が自分の中で決めたこと。

それは、「いま大切に思えるモノを精いっぱい大切にする」ということです。

素直になるのが難しくても、大切にしたいモノを大切にすることはできる。

少し切ないですが、主人公は相手を大切にすることで、自分の想いに整理をつけているのだと思います。

相手を大切にできればそれでいい。

そう思っていても、やはり欲は消えないものです。

悩むたびに答えを出して、1つの答えが出るたび、また新たな悩みが生まれる。

それが片想いというものなのでしょうね。

相手の特別になりたい。

そのためには、もっと強い自分にならないと。

そんな思いが余計に主人公を苦しめているのでしょう。

強がりは弱い自分を隠すための行為です。

自分に嘘を付いたままでいるのは、もう辛い。

ここの歌詞では、片想いにくじけそうになっている主人公の姿が目に浮かびます。

叶わない恋だと分かりきっている。

だからこそ主人公は「大切にできればいい」という1つの答えを出しました。

しかし、その答えが主人公の心を楽にしてくれたわけではありません。

ただ愛しむだけでは満たされない。

愛されたいと願う気持ちは、きっとどんな答えを出しても止めることはできないでしょう。

好きな相手に好かれたい。

そんな純粋な想いから、主人公はまた「苦しいだけの恋なんてしたくない」と歌います。

この曲で主人公が片想いに決着をつけることはありません。

片想いはずっと片想いのまま。

愛しい気持ちも、切ない痛みも、胸に抱えて生きるしかないのでしょうね。