倍速で進む君と立ち止まったままの僕との間では
時空歪み 波を生んで 答え迫る
出典: 波動砲ガールフレンド/作詞:三浦隆一 作曲:三浦隆一
主人公の視点では彼女の行動力は超高速で動く宇宙戦艦のように映っています。
一方で推察されるのは女性が何かに急かされるように生きているわけではないことです。
明確な目標を持つ彼女。
ただその目標を道しるべに淡々と努力を積み重ねているだけなのでしょう。
夢もなくただ呑気に過ごす主人公と明確な目標に向けて努力を重ねる女性の対比。
そこには目に見えない壁が立ちはだかっているのでしょう。
そして主人公は自問自答を繰り返します。
「この恋はあきらめるべきなのか?」
眩い光が浮き彫りにするコンプレックス
放たれたその光が僕の影を浮き彫りにする
推進力 それ自体が兵器に変わる
出典: 波動砲ガールフレンド/作詞:三浦隆一 作曲:三浦隆一
光と影はとても密接な関係にありながら決して交わることがありません。
光のないところに影はなし。
同時に光源が強ければ強いほど影は一層はっきりとした輪郭を描くことになります。
うじうじと何も行動に移すことができない主人公。
彼にとっては彼女の存在自体が自分のコンプレックスを浮き彫りにするのです。
絶望とともに変化するサビのフレーズ
募る恋心...しかし僕の心は追い詰められてゆく
誰にもできない 君の揺るがぬ進撃に心を奪われる
誰にも似てない 強い波動にヤラレて落ちていく
出典: 波動砲ガールフレンド/作詞:三浦隆一 作曲:三浦隆一
恋愛にルールなどありません。
むしろ自分にないものを持っている人にこそ魅力を感じてしまうのではないでしょうか?
想いを行動に移すことができない主人公と行動力溢れる彼女。
正反対だからこそ気持ちは日々募ってゆきます。
主人公の気持ちの移り変わりを体現するように変化してゆくサビのフレーズに注目してみましょう。
1回目のサビは主人公の恋心が降り積もる雪のように高く積みあがってゆく様が描写されてゆきます。
同時に影の存在である主人公は眩い光に照らされて自身のコンプレックスに押しつぶされてしまいそうです。
果たして主人公はその想いを届けることができるのでしょうか?
君の光が僕の心を苦しめる
誰にも見えない 君が描いた未来図が僕の首を絞める
誰にも似てない 強い波動にヤラレて落ちていく
出典: 波動砲ガールフレンド/作詞:三浦隆一 作曲:三浦隆一
かつてドリカムが発明した「未来予想図」という言葉。
そこには恋人同士の輝く未来が表現されていました。
しかし空想委員会の描く「未来予想図」は全く趣が異なります。
彼女の描く夢への道しるべを見ることは誰もできないのです。
明確な夢を共有できるのは同じようにひたむきに努力を固める同志のみなのでしょう。
その現実は主人公を真綿で締め付けるように追い詰めてゆきます。
サイコパスなラストが意味することは?
消したい程に まぶしい
出典: 波動砲ガールフレンド/作詞:三浦隆一 作曲:三浦隆一
窮地に追い込まれてしまった主人公の気持ちは屈折してゆきます。
そして影に飲み込まれた主人公はその光を消してしまいたい衝動にかられるのです。