「本当の自分」はどこにいるのか、手元にある地球儀を回したようです。
ですが…そんなことしたって、自分の姿なんてあるはずがありません。
そもそもそれは地球儀であって、本物の地球ではないのですから。
国の名前は書いてあっても、人の姿は描かれていないでしょう。
だから「意味がない」のではないでしょうか。
「無意味」というどこか無気力な言葉は、スキマスイッチらしさを感じます。
目指す場所は空より高い場所
上がって 昇って 空を貫いて
世界を見下ろす高度まで
叫んで 唸って 鋼鉄の心臓で
目指した先は無重力だ
出典: ユリーカ/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ
地球儀を見ても自分がいないのなら、本物の地球を見れば良いのです。
空よりも高く、世界を見渡せる場所へ。
自分は一人しかいないのに、その自分が空に昇ってしまったら自分は見えないのでは…と思うかもしれません。
たしかにその通りなのです。
空へと上昇する自分がどんな状態なのかについては、色々な解釈のし方があるでしょう。
宇宙飛行士になって、自分のいた世界を見下ろしてみるのでしょうか。
それとも…もしかして、今の段階では幽体離脱みたいな状態なのかも?
自分で自分を探しに行くのですから、そう考えるのも面白そうです。
どこまでも高く飛べば、風や冷たい氷の粒が行く手を阻むことでしょう。
怖くなってしまうかもしれません。
その時大声を出せば、勇気が湧いてもっと大きなエネルギーになります。
そうして目指す先は…宇宙です!
自分の可能性は無限大
若い頃、大きな夢を描いていた人も多いでしょう。
ところが実際に大人になったら「こんな夢は無謀だ」と諦めてしまっていませんか?
「宇宙兄弟」の六太も同じでした。
諦めてしまったらそこで可能性はゼロになってしまいます。
逆に言えば、諦めない限り夢が叶う可能性はどこまでだってあるのです。
捨てきれないあの頃の夢
あの頃描いていた青い写真 破り損なってもここにいて
ちっぽけなプライドも捨てきれず 解(げ)せない
出典: ユリーカ/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ
小さい頃、「大きくなったらこんな人になりたい」と思い描いていたイメージ。
どうせ叶いっこないと表面では思いながらも、心の底では諦めきれていないようです。
だからといって無理だと宣言した手前、素直にその夢を追いかけるのにも抵抗が…。
なかなか一歩を踏み出せません。
つまらないし、大したことも無い事情なのは自分で分かっている筈なのに。
そんな時、どうしたら良いのでしょうか。
下を見たって始まらない
うつむいて足元見つめるなら 今、立っている大地を無くせばいい
常識で丸めた概念を 捨てて テイクオフ
出典: ユリーカ/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ
「どうせ自分には…」と思うと、人はどうしても下を向いてしまいます。
足元を見ていると気分も暗くなって、どんどんネガティブな方向に。
なら最初から地面を無くしてしまえば、「足元」そのものがなくなる筈。
2行目の「テイクオフ(Take off)」は、「離陸」という意味です。
しがらみを捨てて飛び立つ、まさにその瞬間なのでしょう。
一歩を踏み出すのではなく、飛び上がるのです。
まさかの前ではなく、上!
発想が斜め上すぎます。
しかしまあ、自分を見るために宇宙に行こうとする「ユリーカ」の歌詞ならあり得なくないですね。
それに無重力空間なら沈むこともありません。
どこまでも飛んでいけるでしょう。
人と違った方が面白くない?
小さな一歩を 踏み出すも良いけど
いっそ違ったベクトルへ飛ぶんだ
出典: ユリーカ/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ
もちろん、前に少しずつ進んでいくのも悪くありません。
一歩一歩確実に進むことも大切なこと。
しかしながら、案外それは多くの人々がやっていることでもあります。
周りと同じことをやっていても目立ちませんし、誰の目にも止まらないかもしれません。
何より自分が面白くないでしょう。
そう思うくらいなら、いっそ他の人とは違うことをやった方が楽しいのです。