街中で流れるLAST CHRISTMAS

EXILE「LAST CHRISTMAS」を歌詞解釈!失恋カバーソングの世界観は甘くて苦くてダンディの画像

「Last Christmas」は、Wham!が歌ったクリスマスの定番曲です。

世界中の国々でヒットし、今でも聴かれ続けています。

それを日本語歌詞でカバー曲にしたのが、EXILEの「LAST CHRISTMAS」です。

毎年、クリスマスの時期になると、どちらもよく街中で流れています。

ところがEXILEが歌う「LAST CHRISTMAS」歌詞は原曲とはかなり違います。

なぜ敢えて原曲と違う内容にしたのか、そこにはそれなりの理由があります。

ここでは原曲と比較しながら、独自の解釈でこのカバー曲の世界観を解説します。

ハッピーではなかった失恋ソングの原曲

Wham!が歌う原曲は、甘くせつないメロディーをしています。

原曲の内容を知らずに聴くと、二人の愛を誓い合う歌のようにも聴こえます。

実際にそういう聴かれ方をしていることと思われます。

ところが実は、彼女にふられた男の未練と強がりというちょっと寂しい内容です。

男の未練と強がりを歌う失恋ソング

Last Christmas
I gave you my heart
But the very next day you gave it away.
This year
To save me from tears
I'll give it to someone special.

出典: Last Christmas/作詞:George Michael 作曲:George Michael

男は去年のクリスマスに好きな彼女に想いを捧げました。

想いを捧げた、とありますが、これはおそらく気持ちを込めた贈り物かも知れません。

でもその捧げたものは、次の日には捨てられてしまいます。

つまりこの時点でふられてしまったわけです。

だから今年は泣かないでいいように、他の誰か特別な人に捧げるよといいます。

まだ彼女に対して未練があるのに最後に強がりをいっています。

洋楽ならではの独自の解釈

日本語の歌詞の場合は、曲を聴いた場合その内容どおりのイメージを描きます。

しかし英語の歌詞の場合は、メロディーだけで各々が独自のイメージを描きます。

つまり原曲は、メロディーだけによるイメージが強いということです。

誰しもが甘くせつない旋律によって独自の愛の形を描いているのではないでしょうか。

原曲とは世界観が異なるEXILEの「LAST CHRISTMAS」

EXILE「LAST CHRISTMAS」を歌詞解釈!失恋カバーソングの世界観は甘くて苦くてダンディの画像

原曲に独自の解釈を加え日本語歌詞にしたのが、EXILEの「LAST CHRISTMAS」です。

この日本語歌詞は、すべての人が持つ愛の形を崩さないように書かれています。

それぞれが描く愛を自由にイメージできるような広がりのある世界観を持っています。

愛する人がいないという事実

Last Christmas ふたりなら 
願いはかなうと信じてた
まだ超えられない 君は今でもspecial

出典: LAST CHRISTMAS/作詞:松尾潔 作曲:George Michael

原曲と比べるとかなり違うことに気づきます。

去年のクリスマスに二人で愛を誓い合いました。

でもまだ実現していません。今でも彼女は特別な存在だといいます。

「信じてた」「今でも」という言葉から彼女は今そばにはいないようです。

どこか遠くへ行ったのか、亡くなってしまったのか。

別れることになった理由が何らかの不可抗力のように思えます。

お互いに愛し合っていたけど離れ離れになってしまった。

ただ今はその愛する人がいないという事実だけが残されています。

甘くて苦いダンディさ

出会って気づいたよ 本当は僕も淋しがりやだと
ねえ君は覚えているかい? 二人で交わした初めてのキス
”Happy Christmas!”
思えば僕は 君にはたぶん重すぎたよね
わかったふりの強がり 張り裂けそうなMy beating heart

出典: LAST CHRISTMAS/作詞:松尾潔 作曲:George Michael