大切な小さな幸せ
だけど彼の声とか
ささやかな自由とか
わたしはわたしを抱きしめたいだけ
出典: UCLA/作詞:Masafumi Gotoh 作曲:Masafumi Gotoh
一見、エゴイスティックに聴こえるこのフレーズ。
なんとも人間的でリアリティ溢れる心境描写です。
どうしようもない現状にすり減っていく中「彼」を想う。
さらに2行目のフレーズ。
とても忙しい日々の中のちょっとしかない「自由」。
そして3行目のフレーズ。
これは日々の中で誰もが想うことではないでしょうか。
疲れている人ならなおさらでしょうね。
彼女は日常にすり減りながらも「彼」と「自由」と「わたし」を大切にしているのです。
深読みしてみるとどこもエゴイスティックではありません。
本当に疲れ切ってしまった人はこんなことは考えることができないでしょう。
むしろとても人間的で普通で暖かささえ感じます。
その瞬間
約束を交わそう
今 出会ったみたいに
出典: UCLA/作詞:Masafumi Gotoh 作曲:Masafumi Gotoh
ここで夜道を歩く彼と日常にすり減っている彼女の想いと声が重なります。
それとなく付き合い始めた2人。
お互いの好きなところが見えてきた頃合いでしょう。
そして1行目のフレーズ。
デートの約束でしょうか。
それとも他のことでしょうか。
きっとそれは2人にしかわかりません。
こうして歌はサビに繋がります。
停滞の中で立ち止まる
雨宿り
ここからテンポが徐々に加速し、曲調がヒップホップからロックに変化します。
凍える夜を堪えたように
怒鳴るような太陽を避けたように
今はまだ雨宿り
急ぐほど重要な理由もない
出典: UCLA/作詞:Masafumi Gotoh 作曲:Masafumi Gotoh
うまくいかず、停滞してしまっている彼の日常。
1行目と2行目のフレーズはその日常を表現しているのでしょう。
さらに3行目のフレーズ。
「雨」とありますが、実際に雨は降っていないように思えます。
なんとなく立ち止まってみたのでしょう。
「急ぐほど〜」とあるのできっと時間はたっぷりあります。
幸いにも彼にはまだ余裕があったのです。
停滞してしまっている日常の中であくせくするのではなく、少し立ち止まってみる。
それは重要なことなのかもしれません。
君も
呼び声が君に届くように
出会うべき人と出会うように
君はまだ雨宿り
耳だけは澄まして時を待つ
出典: UCLA/作詞:Masafumi Gotoh 作曲:Masafumi Gotoh
返し歌のように歌われるこのフレーズ。
彼女もまた雨宿りをしていました。
1行目・2行目のフレーズから彼女また余裕があったのでしょう。
そして「耳だけは〜」のフレーズ。
筆者は雨宿りする場所が2人の待ち合わせ場所なのだと思います。
約束した時間まであと少し、きっと彼の足音を探そうとしているのでしょう。
2人で停滞の中、少し立ち止まる。
現状打破をすることはできないのかもしれませんが、2人にとってはとても大切な時間です。
停滞の中で動き出す
やってきた朝
目が覚めればほら日常が待つだろう
急かすようなビートでボロボロになって
出典: UCLA/作詞:Masafumi Gotoh 作曲:Masafumi Gotoh