【ロックな君とはお別れだ】とは?
新たな活動への決意表明?
ツユのコンポーザーであるぷすさんは、ツユ結成まで歌い手として個人活動をしていました。
しかしこの活動を始めるにあたって引退を表明しています。
個人からグループへ。とても大きな変化だったことでしょう。
さらに歌い手としての活動をやり切って満足げに引退したというよりは、しこりが残ったままだった様子。
となれば新しい活動拠点であるツユに期待するのは、「ぷす個人としての活動を超えること」ではないでしょうか。
この楽曲は過去の自分にけじめをつけ、自分自身を奮い立たせるための決意表明だといえそうです。
「ロック」の意味
ロックとは音楽のジャンルを指し示す言葉でありながら、実際にはもっと広い意味で使用されているでしょう。
「あの人は生き様がロックだ」「ロックな性格だね」などと、人の性質を示す際にも使用されるのです。
ルールを破る、言われたことを守らない、そんな破天荒な姿を思い浮かべるかもしれません。
しかし生き様としてのロックは「自分がやりたいことに向かって思い切り踏み出せること」でもあるのです。
不安ばかり抱いて踏み出さないより、「やろう」と思ったら即行動する。
誰に何と言われようと自分が決めた生き方を貫き通すことこそ、生き様としてのロックなのでしょう。
僕と君
君って誰?
ロックな君とはお別れだ
出典: ロックな君とはお別れだ/作詞:ぷす 作曲:ぷす
語り手の僕が決別したがっている「ロックな君」とは一体誰なのでしょうか。
冒頭でこれは決意表明の歌だと解説しましたが、そう捉えれば君=理想の誰かです。
歌い手として個人活動をしていた頃、ぷすさんには憧れの存在・目指す姿があったのかもしれません。
しかしツユとしての活動を始めるにあたって、そんな君とは離れなければならないと感じています。
それがタイトルに込められた意味でしょう。
ただ憧れの存在であれば、わざわざ別れずにいつまでも目指し続ければいいのでは?ともいえますね。
ぷすさんがそうしなかったのは、君という存在はこれからの僕にとって関係を断ち切るべき相手だったから。
なぜお別れしようと思ったのか、その理由に少しずつ迫っていきます。
僕にとっての君って?
だから!
僕に目もくれないで先ばかり行って
君のその才能に僕は嫉妬して
馬鹿にすんなよ 傍迷惑だ
出典: ロックな君とはお別れだ/作詞:ぷす 作曲:ぷす
ここで触れられているのは、僕が君とお別れしたい理由。
もちろんこれが全てではありませんが、1つの理由が明かされています。
先ほど解説した通り、君は僕にとっての理想であり、憧れであり、目指すべき姿でした。
君が持つ音楽の才能、そして君のロックな生き方そのものに惚れ込んだのかもしれません。
しかし僕が君と決定的に違うのは、どんなに努力しても埋められない差があること。
それが歌詞にもある通り、才能でした。君が生まれ持ったそれは、どんなに願っても手に入らない。
憧れの気持ちは怒りや嫉妬に変わりました。
お別れしたい理由
僕は君になれない
あぁ
ロックな君とはお別れだ
ずっと僕は君に囚われたまま
いつだって其処に憧れて
でも芯が折れていたから
全部、中途半端になって
出典: ロックな君とはお別れだ/作詞:ぷす 作曲:ぷす