『ヴィーナス』のカップリング曲には『ヴィーナス(Takkyu Ishino Remix)』が収録されています。

『怪奇恋愛作戦』のED曲は卓球さんのユニット電気グルーヴ』の『Fallin' Down』です。

前身ユニット『人生』がナゴムレコード所属だった『電気グルーヴは監督ケラさんとは深い関係です。

映画『グミ・チョコレート・パイン』では同じく『電気グルーヴ』の楽曲『少年ヤング』主題歌でした。

今回、『ヴィーナス』のリミックスを手掛けたのもケラさんが間を取り持ったのかもしれません。

カップリングには他にも映画『モテキ』の主題歌『デスコ』の「Seiho Remix」が収録されています。

どちらのカップリング曲も未だに再録されていないので、貴重な曲です。

女王蜂ファンの方も卓球ファンの方も手に入れたい作品となっています。

歌詞をご紹介!

妖艶な美女、ヴィーナス

ヴィーナス、貴方は優しく狡く凶い人
ふしだらな唇は今日も嘘をつく
強がる必要はどこにも無いのに
貴方は誘う

出典: ヴィーナス/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

タイトルにもなっている『ヴィーナス』とはどんな女性なのでしょうか。

人名というわけではなく、「美しい女性」の代名詞として「ヴィーナス」と呼びかけているのだと思います。

「ヴィーナス」は「愛と美をつかさどる」女神です。

恋に本気になっている自分に嘘をついて、強がって遊びに誘ってくる「ヴィーナス」。

歌詞の人物は本気の口説き文句を毎回はぐらかされるので、憎らしい気持ちも抱いています。

「ふしだらな唇」を持つ妖艶な美女なのでしょう。

シングルのジャケットもそれを象徴するかのような唇の画像でした。

夜遊びに慣れていて「恋の駆け引き」も長けた大人の女性なのではないでしょうか。

関係に踏み込むことを怖がるヴィーナス

ヴィーナス お願い 数多の夜を越え
ヴィーナス 待てない気持ちを抱えて
疑心暗鬼な気持ちじゃ 募るばかりさ尚更
ヴィーナス お願い 恐れを乗り越え
ヴィーナス 持てない荷物は捨て置いて
子供騙しな誓いも 無いよりはましと思いませんか?

出典: ヴィーナス/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

サビの部分にあたります。

恋のゲームをしている内に、お互い本気になってしまった2人。

どちらも薄々気持ちに気づいていますが、「ヴィーナス」は関係に踏み込むことを怖がっています。

アヴちゃんがTVSPOT Ver.で叫んでいたセリフ…

「どうせ男なんてみんな同じやろ!」

そう思っているのかもしれません。

笑顔でかわされるたびに、つのる想い。

「もう待てない!」そう思ってヴィーナスに詰め寄っている歌詞の主人公。

「素直になろう」と口説いています。

「最後の最後の二人」

出典: ヴィーナス/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

解釈が分かれるところだと思うのですが、この「最後」とはどういう意味でしょうか。

著者は2人の関係性が「最後」の分岐点に立っているという意味だと思います。

「別れる」か「付き合う」かの2択しかない状態まで「ヴィーナス」に焦らされているのではないでしょうか。

ヴィーナス、貴方は囁く 秘密の呪いを
震える唇に今日も走らせたルージュ
ああいいな、いいな
微笑む瞳のその奥に横たわる
貴方を誘う

出典: ヴィーナス/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

本気の関係になろうとしてもスルッと逃げだしてしまう「ヴィーナス」。

「震える唇」に強がって本心を隠している彼女の気持ちが表れています。

微笑んでいても瞳の奥には本心がうかがえて、それがまた魅力的に映るようです。

「秘密の呪い(まじない)」は曲にただよっているチャイナテイストと良く似合っていると思います。

サビは同じ歌詞なので省略させていただきます。

恋の決着の行方は…?

ずっと待ってた二人、黙り合ってちゃつらい
ずっと待ってた機会、騙し合ってちゃつらい

ヴィーナス そう 総ては初めから貴方次第だ

出典: ヴィーナス/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

2人きりになる瞬間を狙って関係性に決着をつけようとします。

でも、黙っているだけの2人。

もうこれ以上、お互い気持ちを偽るのはつらいので、正直に気持ちを打ち明けたいところです。

さぁ怖がらずに一歩踏み出して…

相手の男性はあくまで選択権を「ヴィーナス」に委ねます。

紳士的ですね。

子供騙しな誓いを 口約束を しようよ
夢見心地な誓いも 無いよりはましと思いませんか?

「最後の最後の二人」

出典: ヴィーナス/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ

過去の恋愛経験からか、「本気の恋」に臆病になっている「ヴィーナス」。

「ずっと一緒にいるよ」そんな約束をしたのに、裏切られたのかもしれません。

「子供騙し」「夢見心地」な約束というのは分かっているけれど、「無いよりはまし」でしょう?

そう前向きに説得されます。

この後、「ヴィーナス」がどんな返答をするか気になる歌詞でした。

『ヴィーナス』はドラマに合わせて書き下ろされた曲でした。

女性キャラクターがメインの作品という事で、「女性賛歌」とも受け取れます。

素直になれないせいで婚期を逃してしまった、主人公達アラサー女子には耳の痛い歌詞かもしれません。

『ヴィーナス』を弾いてみよう!