[ALL]胸に灯せ消えない夢を
[ALL]胸に灯せ繋ぐ夢を

出典: ウルトラブラスト/作詞:上松範康 作曲:藤田淳平

7人全員の強く美しいハーモニーからスタートします。

「灯す」という言葉から想像するのは大きな炎ではなく、ロウソクの先端で揺れるような小さなものではないでしょうか。

または暗闇を局所的に明るくする松明のように、たった1本でも力強い炎のイメージです。

早乙女学園入学後、予想外に早くデビューを果たした7人(セシルはデビュー当初メンバーではありませんが)。

作中では様々な悩みを抱えたり、心が折れそうになる場面も描かれています。

そんなときに力になってくれたのが、メンバーや主人公の七海春歌です。

どんなに小さな火でも、力強く燃えていればそう簡単に消えることはありません。

燃えてさえいれば他のメンバーや春歌の目にとまり、手を差し伸べてくれるでしょう。

誰かの炎が消えかけたときは自分の火を分けてあげることもできます。

自分のために、メンバーのために、胸の中で燃える火を絶やさないという決意が感じられる2行です。

小さな火を見つけてくれる人がいる

[音也]0-ゼロ-からのスタート
[真斗]何もないとこから
[那月]もがき苦しんで
[トキヤ]泣く日もあった
[セシル]答えはどこにある?
[翔]ゴールはあるのか?
[レン]道なき道の中
[ALL]星を仰いでいた

出典: ウルトラブラスト/作詞:上松範康 作曲:藤田淳平

早乙女学園に入学するには200倍の競争率を勝ち抜かなければなりません。

そのため、アーティストとしての才能に秀でた者ばかりが集められた学園ということは間違いないでしょう。

それなのに、このパートで描かれている彼らの過去は、随分と弱気に感じますね。

メンバーそれぞれのポテンシャルの高さは折り紙付きではありますが、他のメンバーも同じなのです。

入学前は誰よりも優秀だった彼らも、入学後は「沢山の才能の中の1人」となりました。

だからこそスタート地点は皆と一緒。リードするのも出遅れるのも自分次第なのです。

個性を発揮するためにはどうしたらいいか。今の才能をさらに磨くためにはどうしたらいいか。

今までぶつかったことのない壁に直面したとき、親しい友人や家族に相談するのがセオリーです。

しかし彼らは「自分1人で解決する」という考えしか浮かばなかったのではないでしょうか。

「星」といえばST☆RISHの「☆」

悩み苦しんでいた彼らがST☆RISHの1人としてのプレッシャーに押しつぶされそうになっていたら?

ST☆RISHの完成形がとても高い場所にあるような気がしたのではないでしょうか。

まるで他人ごとのように「星」を見上げるしかなかったのかもしれません。

[ALL]だけど・・・君は
[音也・トキヤ]見つけてくれた
[ALL]だけど・・・君は
[真斗・レン]信じてくれた
[ALL]だから・・・君に
[那月・翔]ありがとう重ね
[ALL]だから・・・君と
[セシル]生きてゆきたい
[ALL]新たな・・・始まりを!

出典: ウルトラブラスト/作詞:上松範康 作曲:藤田淳平

メンバーそれぞれが、他人を蹴落として高みを目指すような人であれば、消えそうな火に気づかなかったでしょう。

もしかすると、近づいて息を吹きかけて消してしまったかもしれません。

しかしST☆RISHのメンバーはそうではなかったのです。

消えそうな微かな灯りに気づいてあげられるぐらい、メンバーを大切に思っています。

ST☆RISHの仲間としてだけでなく、良きライバルとして才能を認めてくれています。

もちろん春歌も同様です。彼女は作中でST☆RISHのメンバーの心の支えとなっていました。

今ST☆RISHとしていられるのは「君」のおかげだと歌っています。

作品の基本をなぞれば君=春歌となりますが、間違いなく君=ST☆RISH+春歌でしょう。

「新たな始まり」とありますが、これは何を指しているのでしょうか。

アニメ4期では、スポーツの祭典SSSでのオープニングを巡って他グループと争いました。

そして勝利したのはST☆RISH。しかし彼らにとっては通過点に過ぎません。

勝利で得た自信とメンバーや春歌からの温かい思いを胸に、再び「ゼロ」に戻るということではないでしょうか。

ゼロからのスタートに対する不安は、もうありません。

ST☆RISHの「愛」

[ALL]真っ赤に燃えた(Wo,wow)
[ALL]ウルトラブラスト(Wo,wow)
[ALL]マジのLOVEと(Wo,wow)
[ALL]想い出-れきし-を熱に
[音也・真斗]一人では
[翔・セシル]足りない火も
[那・トキ・レン]束ね合う時

出典: ウルトラブラスト/作詞:上松範康 作曲:藤田淳平

「ブラスト」とは突風や爆風という意味があります。

そこに「ウルトラ」がついていますので、かなりの勢いを持っているようです。

しかも炎を巻き込んでいるような描写ですね。

彼らの「愛」は、男女の愛とは限りません。

音楽に対する愛や演劇に対する愛、メンバーに対する愛など沢山の愛を持っています。

音楽とも演劇とも、メンバーとも本気で向き合った彼らだからこそ知った「愛」なのです。

愛を知るまでに、いろいろなことがありました。

そんな中で消えてしまいそうな火を大きくしてくれたのは「愛」「愛する存在」だったということでしょう。

SSSの開幕ステージは、7人で勝ち取ったものです。

1人では到底なしえないことでも、7人でなら可能になる

小さな火を灯した木の枝も、7本あれば周囲を明るく照らしてくれるのです。

そして7人が起こす風で火は更に燃え上がり、旋風として吹き荒れるのでしょう。

これこそが『ウルトラブラスト』です!

[ALL]炎になる(Wo,wow)
[ALL]ウルトラブラスト(Wo,wow)
[ALL]声合わせた(Wo,wow)
[ALL]まさにこの瞬間
[真斗]過去に
[レン]願った
[那月]Golden
[セシル]Star
[翔]それが
[音也]Ah・・・今
[トキヤ]現実に

[ALL]さあ・・・灯せ! 消えない夢を
[ALL]それが明日の太陽になる

出典: ウルトラブラスト/作詞:上松範康 作曲:藤田淳平

7つの火がひとつになって燃え上がり、熱風となって吹き荒れます。

7人の声がそれぞれ火だとすれば、7人で歌う歌がウルトラブラストとなるのです。

うたプリの曲の歌詞でよく使われる言葉のひとつに「星」があります。

ここでは「Golden Star」として星が用いられていますね。

思い出すのが一ノ瀬トキヤの「七色のコンパス」歌詞です。

君が願う事の全部が星にならないかもしれない
だけど信じる夢であれば
幾千ある「夜空の一番煌めくはずの宝石」さ

出典: 七色のコンパス/作詞:上松範康 作曲:藤間仁

夢が叶うと信じて真っ直ぐに進んできた彼らには、諦めた夢もあったのでしょう。

彼らの夢は、沢山の星の中に紛れ込んでいました

アイドルとしてデビューを果たした彼らは、大きな夢をひとつ叶えたことになります。

その瞬間ひときわ強く輝いた星は、彼らの炎によって金色に見えたのではないでしょうか。

そしてその金色は、太陽をも凌ぐほどの明るさで皆を照らしてくれるのです。

強くなっていくST☆RISH

ST☆RISH【ウルトラブラスト】歌詞&パート分けを解説!秘められた想いとは?劇場版うたプリの挿入歌の画像

少しずつ強くなっていくST☆RISHの姿が感じられます。

強さを自覚したとき、人は優しくなれるということでしょうか。