KANA-BOONの5周年を締めくくる歌
デビュー5周年記念企画の締めくくりに、「まっさら」をリリースしました。
デビュー5周年と聞くと、「まったく新しい気分で一からやり直したい」という意味かな?
と思ってしまうのですが、はたしてこの曲にはどのような意味が込められているのでしょうか。
アニメ「さらざんまい」の主題歌
「まっさら」は、アニメ「さらざんまい」の主題歌として起用されています。
「さらざんまい」は、かっぱに尻子玉を抜かれるという不思議なストーリー。
アニメを見た方からは、「意味が分からない」という声もあるユニークなアニメです。
筆者はまだ見る機会がありませんが、すごく面白そうなのでぜひ時間があれば見てみたいと思っています。
”繋がり”がテーマの「まっさら」
アニメ「さらざんまい」のテーマは「繋がり」。
テーマ曲の「まっさら」も、「繋がり」をキーワードにして作られました。
繋がりといえば、人と人との繋がり、音楽と音楽の繋がり、過去と未来の繋がりなどさまざま。
今まで会ったことのなかった人とステージと客席の間で繋がるというのも繋がりの1つなのでしょうね。
そんな奇跡の繋がりをたくさん経験してきたであろうKANA-BOON。
5年という長い時間を通して、彼らが考えてきたことが歌詞の意味に込められているようです。
それではさっそく、「まっさら」の歌詞の意味に迫っていきたいと思います。
歌詞解釈!繋がりたいけど偽りたい
アニメ「さらざんまい」の第一話のタイトルは、「繋がりたいけど、偽りたい!」。
繋がりは誰だってほしいけど、正直な気持ちは隠していたい。
そんな気持ちになったことは誰しもあることでしょう。
「まっさら」にもこの想いが歌詞に反映されているのでしょうか?
歌詞をざっと見てみると、内容は恋愛ではなくKANA-BOONのことについて書いているように見えます。
さっそく、KANA-BOONの歌う「まっさら」の歌詞を紐解いていきましょう。
過去の自分達
背景、まぎれから 透明街の角
消えそうな声で泣いている僕らよ
最低な夜から 這って抜けるように
千切れた痛みと共に行けよ
出典: まっさら/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
はじめはライブハウスで演奏していた彼ら。
当時のことを思い出すと、ただ小さな声で歌っていたように感じるのかもしれません。
あの頃の僕等はなんて最低なんだ。
そう思うのは、繋がりがなかったからかもしれません。
しかし実際には、繋がりはなかったわけではありません。
「痛み」という繋がりと共に、彼らは歩きはじめたのです。
彼らには、「心の痛み」でさえもこれからの人生を共にする大切な繋がりとなっていたようです。
過去の自分達への願い
背景に至る日々 透明見える君
消えそうな声はゲストでしょうか どうか
最低な夜から 勝手口を抜け
途切れたって踊ってくれないか
出典: まっさら/作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪
私たちが背景だと思っているものは、本当に単なる背景なのでしょうか?
そこに毎日いたのに、繋がりのない「君」はどんどん薄くなり、ついには透明な姿に。
まるで背景の一部になってしまったようです。
小さな声で歌う彼らは、華々しくステージを飾る「ゲスト」と呼べるのでしょうか?
どんなに情けなくても、主役になって堂々と歩いてほしい。
それは、過去の自分達への切なる願いのようにも思えます。