「天体のメソッド」とは

「星屑のインターリュード」(fhana)はアニメ『天体のメソッド』主題歌!歌詞に込められた意味とは?の画像

「天体のメソッド(そらのめそっど)」は、2014年10月~12月に放送されたアニメ作品です。通称は「そらメソ」。

北海道の洞爺湖がモデルとなっている、上空に謎の円盤が浮かぶ架空の街「霧弥湖」を舞台として、とある少女たちの青春劇を描いた作品です。

ストーリー

「星屑のインターリュード」(fhana)はアニメ『天体のメソッド』主題歌!歌詞に込められた意味とは?の画像

とある地方にある霧弥湖。ある日上空に巨大で半透明の謎の円盤が出現します。

霧弥湖の住人はもちろん、全世界が外宇宙からの何かしらの接触であると考え、大混乱に陥ります。

しかし円盤は何か行動を起こすわけでもなく、ただ静かに空にとどまり続けるだけでした。

しだいに全世界の人々の警戒心は薄れていき、霧弥湖の人々にとっても日常の風景の一つとなっていきました。

霧弥湖の周辺では、興味本位で円盤を見にやってくる観光客が増えた。そのくらいの変化だけでした。

円盤の出現から7年が経ち、父親の転勤で東京から引っ越してきた中学生古宮乃々香は、謎の美少女ノエルに出合います。

そのことがきっかけで、止まっていた7年の時が動き始めることになります……。

アーティストはfhana

「星屑のインターリュード」(fhana)はアニメ『天体のメソッド』主題歌!歌詞に込められた意味とは?の画像

「インターリュード」とは「間奏曲」という意味です。

間奏曲というのは、ストーリーとストーリーをつなぐ架け橋となる曲ですね。

不思議な少女ノエルと乃々香、霧弥湖と円盤、地球と宇宙、それらをつなぐという意味があるのかもしれません。

意識したのは90年代のきらめき

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1990年代のJ-POPのキラキラしたイメージがこの曲のコンセプトになっていると語るのは、作曲者の佐藤氏。

その年代の懐かしさ、そして切なさを意識して作曲したとのこと。

そこからさまざまなアレンジを加え、疾走感のあるアップテンポの曲に仕上がったのだそうです。

そしてfhanaの楽曲すべてを作詞している林英樹氏にも、「90年代のJ-POP」「文学的」であるということを伝えて作詞をお願いしたのだとか。

明るくきらめくようなサウンドとは裏腹に、ちょっぴり切なく悲しげな歌詞が特徴の一曲となりました。

歌詞はこちら

その糸がどこまで続いていくのか

揺れる水面 その深くに
青い宇宙映ってたね
未来…そしてまた散っていく
季節覚えている?

私たちは運命紡ぎながら
その糸がどこまで続いてくのか
知らないままで (ただそこに)

出典: 星屑のインターリュード/作詞:林英樹 作曲:佐藤純一

水面の底には広がる宇宙。

美しいけれどちょっぴり怖い、そんな景色が思い浮かびます。

美しいものと恐ろしいものは必ずどこかでつながっていると聞いたことがあります。

季節はめぐり、未来はつねに塗り替えられる。

運命は自分の手で紡ぐ(つむぐ)もの。けれどその先はどこへつながっていくのか、どこへ続いていくのか、知る術はありません。

けれど、私たちは進んでゆくしかない。そういった決意のようなものを感じます。

星の便りに綴る

inspiration 喜びとか
言葉を分かち合うたび
ああいつか終わりの日が来る
そう感じさせるよ
initialize その扉を
開ける時が来るのだろう
綺麗な時を閉じ込めて
湖に沈めたの
だけど私平気だよと
星の便りに綴る

出典: 星屑のインターリュード/作詞:林英樹 作曲:佐藤純一

喜びや言葉を分かち合う。それは人間の日常において当たり前の事。

けれど、それをするたびに、終わりの日を感じてしまう。切ないですね。

インターリュード(間奏曲)によってつなげられた二人のストーリーは、いつか終わりを告げるときが来るのです。

その終わりを意識しながらも、何気ない日常を分かち合うというのは、ある意味残酷に感じます。

いっそ美しく輝いている今を閉じ込めてしまえば。そうして湖に沈めてしまえば。

永遠を映すような湖が、きっとこの素晴らしい今をいつまでも謳歌させてくれるかもしれません。