スピッツ「スピカ」とは

スピッツ「スピカ」の歌詞の意味とシングルランキングを検索!動画再生ありの画像

「スピカ」は「」ともに、両A面のシングルとして発売されたスピッツの通算19作目のシングルです。

アルバム「花鳥風月」にも収録されました。

両A面であったこともあり、当時「」と人気を二分して話題となった「スピカ」は、今回動画が見つからなかったのですが、日本航空の「リゾッチャ」のCMソングとしても起用されました。

シングルランキングを検索!「スピカ」の最高順位は?

オリコンのシングルランキングでは、週間10位と、1998年7月度の月間17位を記録しました。

この順位だけ見ると、そこまで人気ではなかったのかなと思う方もいると思いますが、2010年にYouTubeにアップロードされた公式MVの現在の動画再生回数は3,554,210 回(2017年8月25日調べ)と、かなりの人気が伺えます。

スピッツ「スピカ」の歌詞の意味

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スピッツ楽曲歌詞の意味を聴く人の解釈に任せていることで有名ですが、「スピカ」の解釈も調べた限り定説がないようなので、今回も筆者個人の解釈を載せたいと思います。

筆者としては、「スピカ」は好きだった相手にあと少しで手が届きそうだったところで、その相手が他の人と結婚することになったという失恋から、立ち直っていくというストーリーの歌詞ではないかと考えています。

その根拠は歌詞を見ていく中で紹介しましょう。

「バカらしい嘘」で何とか登ってきた「坂道」もついに頂上にたどり着きそう...!?

この坂道もそろそろピークで
バカらしい嘘も消え去りそうです
やがて来る大好きな季節を思い描いてたら
ちょうどいい頃に素敵なコードで
物凄い高さに届きそうです
言葉より触れ合い求めて突き進む君へ

出典: スピカ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

「この坂道」とは「君」への恋路のことで、「バカらしい嘘」を重ねながらあの手この手で「君」を落とそうとしてきたこの曲の主人公の「僕」が、ついに「ピーク」すなわち頂上にたどり着きそう、つまり、やっと「君」と結ばれそうだと言っているのです。

スピッツの「スパイダー」にも、とっておきの嘘で好きな人を捕まえるというような歌詞があるので、共通点が見出せるのもこの解釈をした理由です。

そして、自分の「大好きな季節」が来るという時に、「君」と付き合い出すことができれば、一緒にその季節を過ごすことができますよね。

そんな「ちょうどいい頃」に「素敵なコード」進行で楽譜が進んでいくように、いい流れで「僕」たちの恋は「ピーク」に達する。

もう言葉なんて関係がなく、あとは触れ合って「君」の心を奪うだけ。

有頂天になっている「僕」の恋ですが「坂道」は登りきったら最後下るのばかりで…実はこの後「粉」のようにあっけなく砕け散ります。

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逃げ出したいけど「君」と事実を見つめなければならない「真面目な夜」

粉のように飛び出す切ないときめきです
今だけは逃げないで君を見つめてよう
やたら真面目な夜 何故だか泣きそうになる
幸せは途切れながらも続くのです

出典: スピカ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

「粉のように飛び出」したのは、結婚式のライスシャワーと、粉々に砕け散った「僕」の報われない「切ないときめき」つまり、恋心です。

やっとうまくいきそうだった好きな人は、他の人と結婚してしまったのです。

正式な儀式である結婚式のことなら「やたら真面目な夜」という表現も腑に落ちますよね。

逃げ出したいけど、「君」を見つめる最後のチャンスかもしれない結婚式で、僕は「逃げないで君を見つめてよう」と心に決めるのでした。

君が幸せそうにしている姿を見て「僕」も幸せなはずなのに「何故だか泣きそうになる」のは「僕」の「君」への想いが吹っ切れていないからでしょう。

そして、「幸せは途切れながらも続くのです」という歌詞には二つ意味があると思います。

一つは、結婚をして、幸せなことばかりではなく、幸せが途切れてしまうこともあるかもしれないけど、また幸せな時間はやって来るという「君」への祝福。

もう一つは、「君」と一緒に居られることで得られていた「僕」の幸せは途切れてしまうけど、また「僕」にもいつか幸せが訪れるはずという自分への励ましです。

「はぐれ猿」みたいな自分

はぐれ猿でも調子がいいなら
変わらず明日も笑えそうです
ふり向けば 優しさに飢えた優しげな時代で

出典: スピカ/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

「はぐれ猿」という言葉で、つがいのいない、群れから外れた猿の姿を示していて、ここでは結婚したかった相手を他の人に取られてしまった「僕」のことを指しているのでしょう。

そんな惨めな「はぐれ猿」でも、調子さえ良ければ明日も笑えるだろうと、無理やり前を向こうとしているのがわかります。

今までは「君」ばかりを見てきた「僕」でしたが、「ふり向」いて周りを見渡してみると、群れからはぐれた猿のように一人ぼっちなのは自分ばかりではないように思えて、そんな今の世の中を一人ぼっちの人間に対して「優しげ」だと感じるのでした。

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