ひっそりと収録された大名曲「Wait for You」

【Wait for You/V6】歌詞の意味を独自解釈!辿り着いた先で気付いた君への愛が深いの画像

あえて説明する必要もないほどの日本を代表するアイドルグループ「V6」。

活動期間23年を超えてなお、歌・ダンスともにジャニーズ事務所屈指の6人組です。

そんな彼らのデビュー20周年を記念して発売されたベストアルバム「SUPER Very best」の初回生産限定盤Bにこの曲は収録されています。

作詞はDef TechのMicro、プロデュースはレディ・ガガら海外ビッグアーティストを数多く手掛けるRedOneが担当。

この豪華タッグで制作された「Wait for You」ですが、曲調は‘‘しっとりとした大人なEDM‘‘。

しかし、重厚なリズムの裏には大切なメッセージが込められていました

なぜこんなグループ屈指の名曲が限定盤のみに、まるで隠されたかのようにひっそりと収録されたのか?

その理由を、歌詞を中心に紐解いていきましょう。

抽象的な詞に隠れた想い

君の番

振り返れば君が そばにいてくれた
あの日々が あったから 今の僕がある
もういいかい?まだだよ 目指すあの場所まで

出典: Wait for You/作詞:Micro 作曲:Ameerah A.Roelants,Zac Poor,Yohanne Simon,David Sebon,Kyung Mi Kim

まず、1番の歌詞から見ていきましょう。

この曲に登場するのは、僕と君

曲を通して「僕」の視点で物語は進行しますが、とにかく抽象的な歌詞で全体がまとめられています。

取りようによっては、いくつもの意味で解釈できるでしょう。

 

まず何を言わんとしているのか?

重要となるのは、二人の関係性を表す‘‘振り返れば君が~今の僕がある‘‘の一文。

この表現を受けて、僕=V6、君=ファンに置き換えてみるとピッタリくると思います。

つまり、この曲はV6からファンに向けたメッセージであるということ。

 

この冒頭部分で読み取れるイメージは、「さあ、おいで」と手を差し伸べる僕。

そして、優しく背中を押します。「次は君の番だよ」と。

僕の番

寂しい時には
僕がいる for you 僕がいる
悲しい時だって
僕もいる for you 僕もいる

出典: Wait for You/作詞:Micro 作曲:Ameerah A.Roelants,Zac Poor,Yohanne Simon,David Sebon,Kyung Mi Kim

次にBメロに当たるこの部分では、僕の「君に寄り添う気持ち」が描かれています。

これは、ずっと応援を続けてくれたファンへの感謝の気持ち。

そして、「次は僕たちが応援する番だよ」という6人からのメッセージなのではないでしょうか?

つまり、冒頭の‘‘もういいかい?まだだよ 目指すあの場所まで‘‘の詞は、ファンがそれぞれ歩む人生に係っていると。

I'll Wait for You

これからの決意

I'll Wait for You
あの上 もっと もっと上
あの上 もっと もっと上

出典: Wait for You/作詞:Micro 作曲:Ameerah A.Roelants,Zac Poor,Yohanne Simon,David Sebon,Kyung Mi Kim

‘‘I'll Wait for You‘‘は、直訳すると「君を待っているよ」。

 

曲中で繰り返されるこの言葉は、エレクトロ音と相まって印象的で心地よい響きをもたらします。

しかし、この場合の‘‘I'll Wait for You‘‘の意味としては、「君が来るのを待つ」ではなく「君を待って一緒に行くよ」

このニュアンスの使い方が全体の意味として通ずるかと思います。

引用したサビ部分では、「僕が支えるから一緒に行こう。まだ見たことのない景色を見に」というような。

 

20年の節目を越え、ファンへの感謝と「これからも共に歩んでいくんだ」というグループの強い決意。

そうした思いがこの曲に込められているのではないでしょうか?

なぜこの曲がシングル化されず、ベストアルバムの初回生産盤にのみに収録されたのか少し見えてきました。

20年間で成長を遂げた僕

【Wait for You/V6】歌詞の意味を独自解釈!辿り着いた先で気付いた君への愛が深いの画像

ここまで「Wait for You」1番の歌詞を挙げて解釈をしてきました。

 

しかしながら、僕(V6)と君(ファン)との立ち位置や関係性もデビュー時と大きく変化しています。

ここで少し、デビュー曲「MUSIC FOR THE PEOPLE」を参照。

すると、デビュー作とファンに向けた節目のこの曲とで共通項と変化点があることに気が付きました。

 

まず、曲調が同じダンスミュージックである点。

デビュー当時のV6は全員が歌って踊れるアイドル

速いテンポのユーロビートを踊りこなすなどジャニーズ内でも、グループのダンススキルは際立っていました。

メンバーのほとんどが40代となった今でも、6人でステージに立ち円熟味が増したダンスを披露しています。

つまり、この共通項で見えてくるのは、アイデンティティへの原点回帰。

「自分たちを形作るものはダンスであり、それはこれからも変わらない」というメッセージが見えてきます。

そして、20年後の「Wait for You」では哀愁と切なさ漂うトーンを曲に纏わせることで、6人の成長を上手く表現していると思います。

 

  両曲の歌詞に関しては、次の2点がポイントです。

・ファンとの距離

・モチーフとしての「鳥」の登場

 

それでは、ここからデビュー曲「MUSIC FOR THE PEOPLE」の歌詞に寄り道しながら見ていきたいと思います。