第5期エンディングソング

馬渡松子【デイドリームジェネレーション】歌詞を幽遊白書の内容にそって解説!EDの理由とはの画像

全113話が放送されたアニメ版幽遊白書。

その内の第5期にあたる103話~111話に、デイドリームジェネレーションが起用されていました。

たったの9話分ではありますが、このタイミングでのエンディングソングの変更には何か特別意味があったのかも知れません。

というのも、前エンディングからデイドリームジェネレーションに切り替わる第103話が物語の中でも大きな意味を持つ回だからです。

この回で主人公の浦飯幽助の父にあたる雷禅が死を迎えます。

偉大な魔族であった父に代わって魔界を統べる。という重責を担う事になった幽助。

おそらく彼の心情の変化に合わせてエンディング曲を変更したのでしょう。

特に歌詞の内容が1人の人物が夢を強く追い求める姿を描いたものになっています。

幽助1人にスポットライトを当てている事が分かりますね。

デイドリームジェネレーションはアニメの内容とも非常にリンクしているので、幽遊白書の内容に沿って歌詞を紐解いていきましょう。

眠っている時に見る夢

待っているだけの日々にサヨナラを

まぶたのウラに憧れだけ浮かべて眠る季節にGood-bye
遠くキラめくやさしさよりただひとつわがままが欲しい

出典: デイドリームジェネレーション/作詞:リーシャウロン 作曲:馬渡松子

主人公はどこか都会から離れた地方に住んでいるのでしょうか。

夢を胸の内に燻らせたままベッドに入っている姿が想像出来ます。

しかも相当長い期間、その想いを胸に秘めていたようですね。

いつか絶対にここを出てBIGになってやるんだ!という意思を感じます。

夢を叶えようとすれば辛い現実に直面する。という事も理解しているのでしょう。

それでも、ただ憧れているだけで満足する事なんて主人公には到底我慢ならないのです。

主人公が安定や安心感よりも刺激を求めるタイプの人物であるという事が分かります。

都会への憧れ

冷たいガラスの街をくぐり抜けて
その手に触れたい気持ちたしかめたい

出典: デイドリームジェネレーション/作詞:リーシャウロン 作曲:馬渡松子

Bメロでは、いよいよ街に出る決意が固まったのだと分かる描写がなされています。

直接触れたいと表現されているのは、おそらく人の手の事を指す言葉ではありません。

夢を人に見立てているのだと考えられます。

遠距離恋愛をする男女の如く、遠く離れた地で想い続けていたのですね。

そして意を決して単身田舎を飛び出し、恋人の元へ行く…。

サビ前の盛り上がりにピッタリの歌詞ですね。

思う相手は人ではないのかも知れませんが、2人の行く末が非常に気になってしまいます。

起きている時に見る夢

瞳(め)を開けて見る夢だけ強く抱きしめているよ
風が吹いて雨が降って心は揺れても
瞳(め)を開けて見る夢なら今は傷ついてもいい
この空が勝手なほど素直になれるよ

出典: デイドリームジェネレーション/作詞:リーシャウロン 作曲:馬渡松子

目を閉じていないのに見る夢とは、つまり何か達成したい目標や将来のビジョンの事です。

この様に、わざわざ眠っている時の夢とは違う。

という事が分かりやすく表現されている事に意味を感じますね。

主人公の「眠っている暇なんて私にはない!」という強い意志が表れているようです。

サビでも非常に恋愛的な言葉選びがされています。

やはり夢を恋人に見立てているのだという事が分かりますね。

擬人化されている事で誰もが共感でき、分かりやすい歌詞になっています。

ぶつかり合う事も多い2人なのでしょう。

自由気ままな恋人に振り回されることもしばしばあるようです。

しかし主人公自身も気ままな性格であるために、逆にその事に居心地の良さを感じているのですね。

何があっても、夢という名の愛する恋人を思い続けるポジティブな主人公。

強く生きようとするその姿勢には非常に励まされます。

みんな同じ

動き出した者が勝つ

気づいたら誰もが孤独でむなしさに少し慣れたLonely
シラけた昼下がりの一室でふさいだ顔を持ち上げる

出典: デイドリームジェネレーション/作詞:リーシャウロン 作曲:馬渡松子

2番目のAメロでは少しだけネガティブな言葉が使われています。

都会の喧騒に揉まれ、疲れてしまう事もあるのでしょう。

それは自分だけでなく、友人や街ですれ違う知らない誰かも自分と同じ。

みんな孤独を抱えて生きているのだと感じたのでしょうね。

家族や友人と離れ、慣れない街で1人生活する。

というのは、ただそれだけで強いストレスになり得ます。

そんな日々の中で脱落してしまう若者が多いのも仕方のない事です。

しかし、この主人公の凄いところは落ち込む事はあっても直ぐに立ち直ってしまうところです。

1行目で落ち込んでいるかと思いきや、次の行ではもう既に顔を上げています。

こういう性格がこの歌詞の主人公が群を抜いている所以でしょう。

ただでは転ばないし、決して諦めない。

正に幽遊白書の主人公、浦飯幽助もこの様な負けん気の強い性格をしています。