旅の宿
「旅の宿」の詳細
吉田拓郎の4枚目のシングル
1972年7月1日発売
アルバム「元気です」に収録
B面:おやじの唄
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%85%E3%81%AE%E5%AE%BF_(%E3%82%88%E3%81%97%E3%81%A0%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%AE%E6%9B%B2)
吉田拓郎
「吉田拓郎」
1946年4月5日生まれ
鹿児島県出身
シンガーソングライター
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E6%8B%93%E9%83%8E#%E4%BA%A4%E5%8F%8B%E9%96%A2%E4%BF%82
自分で作詞・作曲をして歌う「シンガーソングライター」の草分けともいえる吉田拓郎は、フォークソングファンにとって、憧れの人であったといえます。
特に、吉田拓郎といえば「結婚しようよ」を思い出すという人が多いのではないでしょうか。
大ヒットした「結婚しようよ」は、「旅の宿」の前の曲でした。
「結婚しようよ」に続き「旅の宿」がヒットしたこともあったからか、ある大物の芸能人が、作詞家になることを挫折したといいます。
その大物が誰であったのかは、少しおいておいて、「旅の宿」がそんなにもすごい歌詞であったのか、これから歌詞の意味を考えてみようと思います。
まずは「旅の宿」を聴いてみてください。

若い頃の吉田拓郎です
「旅の宿」の歌詞とコード
歌詞を解釈
Em Am G B7
浴衣のきみは 尾花(すすき)の簪(かんざし)
Em Am B7 Em
熱燗徳利の首 つまんで
Am Em
もういっぱい いかがなんて
Am B7 Em / G / Am / B7 /
みょうに 色っぽいね
出典: 旅の宿/作詞:岡本おさみ 作曲:吉田拓郎
すすき柄の浴衣を着たきみが、熱燗の徳利をつまみながら「もう一杯どう?」と聞いてくる姿がみょうに色っぽいね。と、そのままの歌詞の意味でいいと思います。
短い曲ではありますが、続けてみていくと歌詞の意味が広がっていくことがよくわかります。
では、さっそく次の歌詞をみていくことにしましょう。
Em Am G B7
ぼくはぼくで あぐらをかいて
Em Am B7 Em
きみの頬と耳は まっかっか
Am Em
ああ風流だなんて
Am B7 Em / G / Am / B7 /
ひとつ俳句でも ひねって
出典: 旅の宿/作詞:岡本おさみ 作曲:吉田拓郎
彼女の前であぐらをかいているくらいなので、二人の仲はかなり親しいのでしょう。
また、頬と耳がまっかっかなのは彼女のことだと思われ、そんなに強くないお酒を一緒に飲んだのかもしれませんね。
そんな彼女が余計に色っぽく見え、「風流な俳句でも詠んでみようか......」ということかもしれません。
若い男性が彼女の前で俳句を詠むなんてことは考えられないので、実際に俳句を詠むのではなく、
彼の方も少しお酒がまわって酔ったせいでおどけて出た言葉かもしれません。
ただ、旅先の温泉で浴衣姿の彼女と一緒にお酒を飲んでいる恋人同士の情景が目に浮かんできます。
Em Am G B7
部屋の灯を すっかり消して
Em Am B7 Em
風呂あがりの髪 いい香り
Am Em
上弦の月だったっけ
Am B7 Em
ひさしぶりだね 月みるなんて
出典: 旅の宿/作詞:岡本おさみ 作曲:吉田拓郎
温泉に入って浴衣に着替えてお酒を飲んで、灯りを消して真っ暗になった部屋。
そんな部屋から二人並んで月を眺めている姿は、なかなか風流な情景だと思いませんか。
この歌詞にある“上弦の月”とは、“半月“の別名です。満月というよりも余計に情緒が感じられますね。
さて、最後の歌詞はどのようになるのでしょうか。