主人公の女の子にとっては初めての恋愛。
けれど彼のほうはこれまでに何度かこういった経験があるのでしょう。
彼女のほうはその面で彼にかなりアドバンテージを持っていかれてしまっているようです。
しかも彼女のほうが彼に惚れこんでしまっていて、その意味でもかなり不利な状況…。
恋愛も初めてで、惚れてしまったのも自分のほうであるという負い目が彼女を苦しめています。
恋愛は残念ながら”惚れたほうが負け”。
彼がいくら部活に夢中になっていたって、またあの笑顔を見せられてしまったらきっと許してしまうだろう…。
初めての経験に心の葛藤がおさまりそうにない彼女の気持ちが痛いほど伝わってきます。
それでもつまるところは…
君の事を考えてばかりで
君の事で悩んで笑って
Mm 私ばかり好きみたいでズルい
ああ 明日会ったら何話そうかな
出典: 初めてを経験中/作詞:つんく 作曲:つんく
だけれどそんな葛藤も恋愛の醍醐味なのではないでしょうか。
人生で自分や家族以外の人のことをこんなに考えなくてはならない経験は他にないと思います。
楽しい瞬間や悲しい瞬間、いろいろなことがあるから恋愛はやめられないのです。
この女の子もなんだかんだで最後の1行のように、「明日は何を話そうかな」と思いを巡らせているのでした。
理想とのギャップもありついにケンカ!?
イメージしていた恋愛とのギャップ
なんか甘えたくて
だって甘えたくて
夢に見ていた恋愛と
少々違うわね
出典: 初めてを経験中/作詞:つんく 作曲:つんく
1サビが終わり、ここからは2番の歌詞です。
小さい頃から少女漫画などで見聞きして思い描いていた恋愛像。
毎日がキラキラしていて、彼は王子様のようにいつでもカッコよくて自分にだけ優しい…。
そんな理想の恋愛像と現実の恋愛とのギャップに戸惑っている様子です。
彼がカッコいいのはその通りだけれど、自分以外の女の子にも優しくしているシーンがあったりします。
優しいから他の女子からもモテているのをどう考えたらいいのか悩むときもあるでしょう。
そこで自分がイジワル女になってしまうのはきっと彼を困らせる結果になりそう。
だからといって遠くから傍観しているなんてソワソワしてしまって無理…。
理想と現実とのギャップによってまたもや葛藤が生まれてくる主人公の様子です。
最後の1行の少し台詞っぽい言い回しがおどけているようで印象的。
おそらく内心はあたふたしているけれども、それを必死におさえこんでいるのでしょう。
まだ若い女の子の戸惑っている心境がよく表現されています。
自分に嘘はつかない
ちょっと腹が立って
ちょっとスネてやった
これで無反応ならば
絶交だかんね
出典: 初めてを経験中/作詞:つんく 作曲:つんく
さて、さまざまな葛藤の結果、ついに行動に出た主人公。
ずっと自分だけが我慢して溜め込むのは絶対によくありません。
「よくやった!」と褒めてあげるべきでしょう。
自分の不満をぶつけた主人公でしたが、やはり彼のその後の反応が怖いようです。
それもそのはず、それだけ彼のことが好きだから。
好きだからこそ我慢せずに正直に自分の気持ちをぶつけたし、そして好きだからこそ絶対嫌われたくない。
正しい判断と行動だと思います。
そしてその後、彼がもしも無反応だったら絶交を決意する主人公。
きっと、もし無反応だったらその先もそんな彼と付き合い続けるのは時間の無駄でしょう。
素晴らしく賢明な考え方です。
世の中には妥協して、あるいは自分に嘘をついて無理に相手と付き合っている人も多くいます。
自分と相手に正直でいることは当たり前のようで難しいことでもあります。
彼からの電話を待つ私
誕生日デートまでに仲直りしたいけど…
夜の長い
季節だけど
もうすぐ誕生日デート
怒られるの
覚悟の上で
少々遅くなっていいのに
出典: 初めてを経験中/作詞:つんく 作曲:つんく
夜が長いということは季節は秋か冬でしょうか。
もうすぐ誕生日デートが控えているようです。
おそらくは彼女のほうの誕生日なのでしょう。
もしもこのまま楽しみな誕生日デート直前に別れるなんてことになったらものすごく悲しいはず。
それでも彼女は行動しました。
さて彼女は自宅で電話が鳴るのを待っています。
彼がこのままスルーなのか、ちゃんと向こうも行動を起こしてくれるのか。
待っている間にもいろいろなことが頭のなかを駆け巡って大変です。