カーテンコールに呼び出されたらおしまいになってしまう

今日はここまでなんて
帰りたくない
カーテンコール

出典: CURTAiN CALL/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

サビの最後を飾る歌詞は、どこか切実です。

たった3行の歌詞の中に、「おしまいにしたくない」という気持ちがてんこ盛りに溢れています。

これが最後じゃないと分かってはいても、どうしても終わりにしたくない時間というのがあるのでしょう。

誰にとっても、それ以上でもそれ以下でもない、今この瞬間だけということがあるのかもしれません。

BiSメンバーにとっては、この【CURTAiN CALL】の終わりがそうなのかもしれません。

だからこそ、倒れそうになっても歌うことを止められなかったのでしょう。

終わりがあるなんて悲し過ぎる

BiS【CURTAiN CALL】歌詞を解釈!なぜ終わらなければならないの?帰りたくない理由を深読みの画像

サビを終えても、終わりたくない!という気持ちは加速する一方です。

こちらでご紹介する歌詞には、まるで子供が駄々をこねるような一面も垣間見られます。

あれこれと言い訳をして、終わりを阻止しようとする往生際の悪さとでもいうのでしょうか。

しかし、それすらいじらしく感じられてしまうのがBiSの魅力なのでしょう。

みんなこんなに楽しそうなのに?

SMiLE SMiLE SMiLE
笑顔がいいね
SHORT!!SHORT!!SHORT!!
短すぎるよ

出典: CURTAiN CALL/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

「ねえねえ、まだファンたちはこんなに楽しそうだよ?」

それなのにもう終わりにしろっていうの?とでも言いたげな歌詞が、このパートには並んでいます。

「スマイル」という英単語のIを小文字にしているところが、BiSらしくていいですね。

「短い」と繰り返しているのにも、物申したい気持ちが溢れているように思えます。

そこに「!」を重ねていることからも、気持ちの強さが窺えます。

まだいけるよって言ってるのに

BiS【CURTAiN CALL】歌詞を解釈!なぜ終わらなければならないの?帰りたくない理由を深読みの画像

終わりがあるなんて嘘だよね?
まだまだだって
どうしてよ?

出典: CURTAiN CALL/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

BiSとしてはまだまだいく気満々なのに、どこかにそれを阻止しようとする者がいるのでしょうか。

先ほど触れたように、それは善意によるファンからの制止かもしれません。

あるいは、彼女たちを心配するという同じ理由で、スタッフが止めているのかもしれません。

その相手が誰であろうと、BiSにしてみれば同じことなのでしょう。

まだまだいけると思っているところへ水を差してくるので、「何で?」という気持ちが強くなっています。

ダメ押しで駄々をこねてみる

BiS【CURTAiN CALL】歌詞を解釈!なぜ終わらなければならないの?帰りたくない理由を深読みの画像

最後にサビを2回も重ねて、【CURTAiN CALL】はまさにカーテンコールを迎えることになります。

1度ならず2度も繰り返すところが、ダメ押しで駄々をこねているような気がしてクスッと笑えませんか。

死ぬまで歌っていたいんだ!

過激なパフォーマンスをこなすことからも、BiSのスタミナには定評があるといわれています。

そんな彼女たちですら、101回目を歌い終えた後には倒れるより他ありませんでした。

言葉は悪いですがそれこそのように横たわり、中には嗚咽を漏らすメンバーもいます。

そこまでして歌い続けたかったのかと、凡人としては尋ねずにはいられません。

その問いに対しては、BiSは迷うことなく「イエス!」と答えてくれそうです。

MVで歌い終わった彼女たちがぐったりして見えるのは、肉体的な疲れからではないのかもしれません。

「終わってしまった…」という精神的な疲労が、BiSのメンバーを打ちのめしたのではないでしょうか。

その点については、残念ながら個人の推測の域を出ません。

しかし、【CURTAiN CALL】のフルバージョンに最後まで付き合ったファンは、涙なくして見られないはずです。

終わりが次の始まりを連れてくる

最後にもう一度サビ部分を繰り返して、【CURTAiN CALL】はとうとう終わりを迎えます。

こういっては何ですが、101回も繰り返したのなら、サビもしつこく繰り返してはと思いませんか。

2回でも十分ではありますが、インパクトに欠けるような気もします。

体力自慢のBiSもさすがに疲れ果て、これが限界だったのでしょうか。

そのように考えることもできますが、こんな案はいかがでしょう。

彼女らは敢えて、そこで曲を終わらせることを選んだのです。

【CURTAiN CALL】を終わらせるべき理由が、そこにあったということもできるでしょう。

そうすることでBiSのメンバーは、「次」を連れてこようと思ったのではないでしょうか。

何事も終わらなければ、次を始めることはできません。

新しい一歩をまた踏み出すために、彼女たちはこの曲を終わらなければならなかったのです。

終わりは別れでもあり、悲しみを伴う可能性もあります。

しかし次が待っていることを思うと、そこには希望の光も見えるのだと思います。