戦争ともテロともとれる出だしの歌詞
暗い世界はそう残酷にも 人をああにも変えてしまうけれど
重い鎧を外してしまえば 本当の姿が見えてくるから
あの日起こったその出来事は 消せない記憶と悲しみを生み
残るものは何も無く ただ涙と憎しみの雨だけが
出典: 涙/TUN:歌詞 TUN:作曲
ここだけ見ると戦争かな?ともとれます。
「あの日起こった出来事」ということが、何を指しているのか。
あらかじめ同時多発テロのことだと知っていれば一目瞭然です。
残るものは確かに何もなく、傷跡として悲しみが残るだけ。
わかりやすい歌詞で子供が見てもわかります。
そこがこの曲のポイントなのでしょう。
サビに出てくる「地球」というフレーズがポイント
今 僕には君にしてあげる事が限られているけれど
でもこうして歌を歌うくらいなら君に聞こえるように
その涙を拭いて笑いながら ずっとこの地球で暮らしたい
このままじゃ前は見えないから 君のそばには
大切な人が必要
出典: 涙/TUN:歌詞 TUN:作曲
サビになってくると少し規模が大きくなります。
ここでやっと海を越えた違う国で起こった出来事とわかるのです。
涙を拭いて暮らしたいのは「地球」。
日本ではなく「地球」。
ここが、HYが一番伝えたかったことかもしれません。
2番では「祈り」というフレーズに注目
終わらない悪夢はそう 君の身体を蝕んで
でも何も無かったように映る 君の姿は輝いていた
何よりも早く伝わるものは ささやかな祈りと生きる強さだね
出典: 涙/TUN:歌詞 TUN:作曲
やはり歌詞に「祈り」という単語が出ると、平和を願っているイメージに。
もちろん戦争の曲でも祈りという単語は使うでしょう。
しかし、「たまたまそこにいた」「避けられなかった不幸」に「祈り」を捧げている...
そんな苦しい胸の内を上手に言葉に託しています。
繰り返されるサビは、耳に心地よいミディアムテンポが魅力です。
また明るさと儚さが合わさった楽曲なので、決して悲しみだけを感じません。
ドラマーのラップが見どころ!グッときます
優しい風に身を任せ
さぁ気が済むまでキズを癒すdays
木漏れ日は君を抱擁
もうよそうよ争いに終止符を
とめどなく流れる祈りの涙
優しい風はここから
音と言葉は国境を越えて 今
出典: 涙/TUN:歌詞 TUN:作曲
このラップ部分には、何とドラマーが登場します。
もちろんドラムを叩きながら!
ラップの歌詞部分は、「国境を越えて」という部分がポイントです。
音と言葉は国境を越える。
まさに悲しみの共有や優しさの必要性を感じます。
地球から星へ変化しているサビに注目
絶え間なく光る星たちの中 君もひとつの星になり
流した涙は潤いを増し
その涙を拭いて笑いながら ずっとこの地球で暮らしたい
このままじゃ前は見えないから 君のそばには
大切な人が必要
出典: 涙/TUN:歌詞 TUN:作曲
実はここまでのサビでは地球と書いて「ホシ」と読ませていました。
しかし最後のサビは本当に「星」になっています。
もっともっと壮大な物語へと変わっています。
世界は広く人間なんて国が違っても皆同じ。
そんな大きなくくりで人を見ているのかな?という気にさせられます。