煌めくギターが魅力的な「あまりにも素敵な夜だから」
ALEXANDROSの3rd配信限定シングル
ALEXANDROSの「あまりにも素敵な夜だから」は3作目のデジタル配信のシングルとなります。
デジタル配信限定なので、CD盤はリリースしていません。
夜空のようにキラキラしたギターが特徴的なメロディで、タイトルの「素敵な夜」を演出しています。
音楽活動をしている青年を主人公としているようですね。
タイトルや曲からは夜景のような、煌めいていておしゃれな曲という印象を抱く人も多いでしょう。
しかしながら実はこの曲の歌詞、とても奥深い意味が込められているのです。
タイトルだけでは想像もつかない、意外な歌詞の意味を解説してみましょう。
NHKドラマ『ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜』主題歌
「あまりにも素敵な夜だから」はドラマ『ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜』の主題歌です。
このドラマのために書き下ろされた曲なので、世界観も歌詞と通じるところがあります。
「失敗学」という学問がテーマで、主人公はこれを研究している大学教授です。
失敗学は失敗する原因などを調べて、再発防止するための学問。
この学問が「あまりにも素敵な夜だから」の歌詞と密接な関係があるのです。
つまり、「失敗」が一つの題材といえるでしょう。
「あまりにも素敵な夜だから」をより深く理解するには、失敗学も合わせて知っておく必要がありそうです。
土曜日の朝
タイトルが「あまりにも素敵な夜だから」なので夜のシーンが中心なのかと思いきや、そうではありません。
夢のような時間を過ごした後、主人公は朝になって気が付いたら意外な場所にいました。
思わぬ形で朝を迎えてしまった主人公は、今どんな気分なのでしょうか。
気が付いたら…
Wake up
Saturday in a park
踊り明かしたLast Night
どうして
こんな所で
眠り落ちていたみたい
出典: あまりにも素敵な夜だから/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
冒頭から「起きて」と呼びかける声で始まります。
土曜日の朝、何故か主人公は公園にいたようです。
恐らくベンチかどこかで寝ていたのでしょう。
主人公も一瞬寝ぼけて「なんでこんなところに?」と思ったかもしれません。
どうやら主人公、昨日の夜は踊り明かしていたようです。
この様子だと、お酒も飲んでいたのでしょうか。
今が土曜日ということは、踊り明かしたその夜は金曜日の夜になります。
金曜日は休日の前日にあたる人も多いので、夜にはテンションが上がってお酒を飲んで盛り上がったのでしょう。
更に一晩踊り明かして、酔いつぶれたか疲れ果てたかで公園に寝そべって寝てしまったと思われます。
似たような経験をした人もいるのではないでしょうか。
ここから察するに、タイトルの「素敵な夜」とはこの踊り明かした金曜日の夜のようです。
試行錯誤
Shakedown
1994
お道化疲れてHad a fight
どうして?
私はただ
笑っていたいだけなのに
出典: あまりにも素敵な夜だから/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
1、2行目はダブルミーニングの歌詞となっています。
1行目の「Shakedown」とは、「試行錯誤」という意味の単語です。
2行目にある1994も何だか意味深な雰囲気がします。
実はこの部分、アメリカのロックバンド・The Smashing Pumpkinsの「1979」年が元ネタのようです。
この曲も「Shakedown 1979」という歌い出しになっていて、ここからアレンジしたのでしょう。
何故1994なのかは分かりませんでしたが、ALEXANDROSが使ってみたいキーワードだったのですね。
日頃から主人公は仕事に追われていて、いつも戦っていたのでしょう。
戦うという真剣なイメージとは裏腹に、道化をやらされていたこともあったようです。
具体的にいうなら、上司のご機嫌取りなどのことを指しているように思えます。
試行錯誤しながら戦い、失敗を繰り返す1週間。
疲れがたまる金曜日の夜に、うっぷんを晴らしたかったのかもしれません。
土曜日の朝になって、主人公は本当にしたかったことをやっと思い出しました。
ただ笑って幸せに過ごしたいのです。
それなのに、どうして失敗しながら毎日嫌なことに向き合わねばならないのか。
せっかくの休日だというのに、主人公の心はかなり落ち込んでいます。