表情や仕草に注目
そして、AKB48ですから。歌っているメンバーの表情にも注目です。
抜群の笑顔を見せているのは、やはりセンターの指原さん。
踊っているときに笑顔を崩した瞬間がまったくといって良いほどありません。
この視線でみると、他のメンバーも概ね笑顔なのですが、ほんの一瞬真顔になるときがあります。
この点では指原さんがずば抜けているなと感じました。
ただ、さすがアイドル。リップシーンでは皆さん素敵な笑顔です。
また、仕草という点でポイントを挙げると、まず1分00秒からのところ。
矢作萌夏さんが、花束に添えるカードに「さしこちゃん11年感ありがとう」と書いています。
その後、1分04秒で親指を立てて感慨深そう。
実は、矢作さんはこの曲が初選抜だったということで、その意味でも感慨深かったようです。
次に3分52秒。須田さんが「あっかんべー」をしています。
須田さんはこのMVではおちゃらけキャラになっていますね。
何故そうなるのか、これには曲に込められた思いがあります。後ほど触れたいと思います。
ジ・アイドルソング
「ジワるDAYS」は、「アドルらしい」というか「AKB48らしい」王道的な楽曲に思われます。
- サビと同じフレーズから始まるところ
- 伴奏でホーンを使っているところ
- Bメロのリズム
上に書いたことなどがそう感じる理由です。
これは、指原さんが「アイドル好き」ということも関係しているのかもしれません。
ところで「ジワる」って何?
ホントは今でもそばにいて欲しいよ
だけど君を引き止められない
見つめ合うほどに切なくなるんだ
ふいに思い出がジワるDAYS
出典: ジワるDAYS/作詞:秋元康 作曲:吉田司・塚田耕平
ところで、曲のタイトルになっている「ジワる」とはどういう意味でしょうか?
これは「ジワジワくる」の略ですが、さらに紐解くと「少しずつ笑いがこみあげてくる」という意味になります。
「ジワるDAYS」のコンセプトは、別れです。
別れというと大抵は「寂しい」「悲しい」「涙」というような表現になりますが、この曲は「笑い」。
おちゃらける須田さんやタイトルにある「ジワる」といい「明るく終わりたい」という意図があるのでしょう。
これまでざまざまなメンバーが加入し、そして卒業するという新陳代謝を繰り返してきたAKB48。
AKB48グループ全体に対する影響力も大きかった指原さんの卒業は、ある意味グループの転機といえます。
残るメンバーも、指原さんも不安を持たず明るく送り出すという気持ちが込められていると感じました。
そして、数多くのエピソードを振り返るたびに、思い出し笑いをしてしまうメンバー。
そういう人物が指原さんであり、タイトルの「ジワる」につながっているのでしょう。
指原さんが「チョー最高でした、ウフッ」と笑って終わるのが印象的です。
アイドルよ永遠に
「ジワるDAYS」の歌詞は、秋元康さんから指原さんへのはなむけの言葉という解釈ができます。
ただ、指原さんに限らず「アイドルをしている人物」に対するファンからのはなむけの言葉ともいえます。
テレビの画面で、グラビアで、あるいはステージの上で、笑顔を振りまいていたアイドルがいなくなる瞬間。
ファンはどんな心理になるでしょうか。
本当は別れたくない、でも笑顔で送り出したい、そしてまた会いたい。
そんな気持ちが込められた素敵な楽曲が「ジワるDAYS」なのです。
以上で、MVの解説を終わります。最後までお読みくださいましてありがとうございました!
こちらの曲もおすすめです
私だってアイドル
「ジワるDAYS」のカップリングで、指原さんのソロ曲になっています。
こちらも、ある意味「別れ」を意識したMVなのですが、ちょっと突飛な設定で楽しいです。
AKB48【私だってアイドル!】MVを解説!指原莉乃が笑いすぎて意識不明…!?衝撃的な物語の行方は? - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
「私だってアイドル!」はAKB48の指原莉乃さんソロ曲。シングル表題曲「ジワるDAYS」とともに、指原さんの卒業ソングとなりました。MVは楽しくもちょっと切ないストーリーになっています。また、過去の楽曲へのリスペクトもふんだんに取り込まれています。