レミオロメン【蒼の世界】

レミオロメンの6thシングル

レミオロメン【蒼の世界】歌詞の意味を徹底解説!二人の関係はどんな状態?歌詞から季節を感じてみようの画像

【蒼の世界】はスリーピースバンドレミオロメンのメジャーデビュー6枚目のシングルです。

心温まる歌声とサウンドにキャッチーなメロディーラインが映える楽曲を奏でるレミオロメン

今回ご紹介する【蒼の世界】も初期のレミオロメンらしい純朴かつ爽快なナンバーです。

静かな秋の訪れを感じるクリアなギターの音色、深まっていく季節が織りなすようなバンドサウンド。

サビでは靄(もや)がかかった視界が一気にクリアになるような感覚を覚えます。

MVにも注目

この楽曲がリリースされた当時、初回限定版は音源だけでなくMVも再生することができるCD-EXTRA仕様でした。

ギターボーカルの藤巻亮太が漂う湖の中は【蒼の世界】そのものを感じることができます。

湖の水面に浮上した彼が最後に仰いだ空、なにがみえたのでしょうか?

その歌詞から季節を感じてみましょう。

出会った頃とは違う二人

蒼い影 霧雨に揺れてかげった
尻餅に跳ねた泥 秋が香った
僕ら出会った頃の様に笑えない

出典: 蒼の世界/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太

冒頭の歌詞から感じるのは静かな秋の気配、そして一緒に過ごしてきた二人の姿が見えてきます。

恋人同士になった二人を一体いくつの季節が通り過ぎていったのでしょう。

いつの頃からか、二人の関係は変わってしまいました。

時が経てば当たり前のことかもしれません。

でもいつから笑いあえなくなってしまったのだろう?

昔は些細なことでもなんでも話して、その笑顔をみていたのに。

何度思い返しても、いまとなっては遠い記憶になってしまいました。

出会った頃からはそれだけの時間が流れていたのです。

いままで鮮明に見えていたはずの影もぼやけて、はっきりと姿を捉えることができません。

影が象徴しているのはお互いの心ではないでしょうか。

それも霧雨に隠され、みえないだけかもしれません。

きっと二人の心の中にも靄(もや)をかけてしまっているのでしょう。

いくら近づいても、そばで覗きこんでも、お互いのことがわからなくなってしまったのかもしれません。

いまでは二人で笑いあうことですら難しい関係になってしまったのです。

秋の空に気づかされたのは

空高く眺めれば 人は一人
澄みきった 孤独から優しさ掬って
小さな温もりの中で涙こぼれる

遠く背伸びで見上げた未来は
脆くても時は続くのかな
煙を巻く秋空に

出典: 蒼の世界/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太

秋の空は吸い込まれてしまいそうに高くて、冷たい空気が流れています。

空を見上げていると自分はなんて小さな存在なんだろうと思うこともあるでしょう。

この世界にはたくさんの人がいて、自分もその中の一人でしかありません。

結局みんな一人きりです。

人間は孤独な生き物なのでしょう。

だからこそ、寄り添ってきた人の温もりを思い出すと余計に孤独を感じてしまいます。

一度でもその温もりを知ってしまったから?

ただ寂しいだけ?

どちらでもありません。

そのとき感じていた温もりは小さくても確かに存在していました。

そしてそれがとても大切なものだったと気づくのです。

深まる季節を感じて

君と季節を感じたい

このままどこか知らない世界
見つけてみないか二人で
雨が上がっていった空の虹の様な
冷たい雨 深まる季節に
せめて僕らは傘さして
骨張った木々をくぐるよ濡れた落葉樹

出典: 蒼の世界/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太

いままで何気なく過ごしてきた日々。

これからは二人で一緒に未来をみていきたいという思いが綴られています。

埋もれてしまった気持ちに気づくことができたのなら、きっとそこには新しい未来がみえるはずです。

たとえゆく手を遮られたとしても負けずに進んでいく意思も感じることができます。

しかしまだ二人の足元は不安定な状態であることも濡れた落葉樹が表しているようです。

時はゆっくり歩みを進めていく中、まだ確かな未来はその目には映らないのかもしれません。