僕は初めて会った時から、君に一目ぼれしたようです。
君は、僕にとっては魅力的な女性だったと読み取れます。
僕と出会った時から、君は強く死にたいという思いを持っていたのでしょう。
寂しい目をしている君を自分なら助けられるという思いが、僕の心の中にあったと考えられます。
君と幸せに生きたいと思う僕
いつだってチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
触れる心無い言葉うるさい声に
涙が零れそうでも
ありきたりな喜び
きっと二人なら見つけられる
出典: 夜に駆ける/作詞:Ayase 作曲:Ayase
チックタックと鳴る世界とは、時計の針の動く様子から生を表現していると読み取れます。
心のない言葉やうるさい声とは、辛い人間関係や世間の冷たさのことです。
君は世間から批判されて死にたいと思っているのではないかと、僕は考えている様子です。
もしかすると、僕も周囲から冷たい言葉を掛けられて辛い思いをしたことがあるかもしれません。
僕はそのような世界でも、君と幸せを見つけ共に生きていたいと考えています。
この時は、僕はまだ前向きに生きたいと思っていると感じられます。
君を救いたい僕
騒がしい日々に笑えない君に
思い付く限り眩しい明日を
明けない夜に落ちてゆく前に
僕の手を掴んでほら
忘れてしまいたくて閉じ込めた日々も
抱きしめた温もりで溶かすから
怖くないよいつか日が昇るまで
二人でいよう
出典: 夜に駆ける/作詞:Ayase 作曲:Ayase
君を死なせたくない僕は、君を守ろうと決意します。
朝日や日は夜とは反対の意味で、生の象徴。
僕は2人で死ぬのではなく、2人で生きようと君に提案している様子です。
2人でいれば幸せだと思っているため、僕はまだ君の本当の気持ちを理解していません。
僕と君は、まだ付き合ったばかりではないかと考察できます。
君の気持ちに疑問を感じる僕
死の魅力に取り憑かれる君
君にしか見えない
何かを見つめる君が嫌いだ
見惚れているかのような恋するような
そんな顔が嫌いだ
出典: 夜に駆ける/作詞:Ayase 作曲:Ayase
君を支えてきた僕ですが、君が見ている何かに嫉妬しています。
君にしか見えない何かとは、原作小説に登場する見る者にとって1番魅力的な存在に見えるという死神のこと。
歌詞の内容からは、死そのものに焦がれている可能性もあると考えられます。
死の魅力に取り憑かれている君は、恋人の僕の言葉も届かない様子です。
僕の中で嫉妬心が大きくなり、やがて耐え切れなくなっていきます。
君が信じられなくなる僕
信じていたいけど信じれないこと
そんなのどうしたってきっと
これからだっていくつもあって
そのたんび怒って泣いていくの
それでもきっといつかはきっと僕らはきっと
分かり合えるさ信じてるよ
出典: 夜に駆ける/作詞:Ayase 作曲:Ayase
初めは君を死の魅力から救い喜びを分かち合いたいと考えていた僕ですが、次第に疲れて来た様子です。
死にたいと繰り返す君に怒ったり、泣いたりしたこともあったのでしょう。
恋人を信じられなくなると、恋人関係を続けることは難しいです。
ただ僕は君とは別れるつもりはなく、いつか一緒に生きたいという気持ちを理解してくれると信じている様子。
それほど、僕にとっては魅力的な存在だったのでしょう。
ただ死に焦がれる彼女に嫉妬する気持ちが膨らみ、次第に心が弱くなっている様子です。
疲れを感じた僕
もう嫌だって疲れたんだって
がむしゃらに差し伸べた僕の手を振り払う君
もう嫌だって疲れたよなんて
本当は僕も言いたいんだ
出典: 夜に駆ける/作詞:Ayase 作曲:Ayase
彼女を救おうと努力してきた彼ですが、次第に疲れてしまいます。
僕の手を振り払った君は、彼の努力も空しく死に魅入られたまま。
君の立場に立って考えると、死にたい自分に生きようと手を差し伸べる僕は鬱陶しい存在だと思います。
僕も疲れた様子ですが、君の前では疲れたとは言わないようにしているようです。
この時点では君の前では、かっこいい男でありたいと思う気持ちがまだ少しだけ強いように感じられます。