はじめに

YUKI【聞き間違い】歌詞の意味を徹底解釈!頑張る理由とは?“私にしか歌えない歌”について紐解くの画像

【聞き間違い】はYUKIの8枚目のアルバム「まばたき」に収録されています。

2017年3月15日にアルバムがリリースされてから間も無くCMソングにも起用されていますね。

「花王フレアフレグランス」のCMは、石原さとみが出演しているしている事でも話題になりました。

仕事に奔走し挫けながらも気持ちを切り替え、前を向いて生きる女性。

フレッシュな香りで気分をリフレッシュするというイメージと、明日を生きる人を勇気付ける【聞き間違い】の歌詞がマッチしていますね。

バイオリンとピアノの音が重なり聴く人に壮大な印象を与える本曲。

歌詞の内容もこれからの未来を描いたものになっているので聴きやすく、非常に感情移入しやすいのではないでしょうか。

今回はより明確に歌詞の意味を知ってもらうべく、じっくりと解説していきたいと思います!

風のせいにして

YUKI【聞き間違い】歌詞の意味を徹底解釈!頑張る理由とは?“私にしか歌えない歌”について紐解くの画像

今何か言いかけたの?
風の音でよく聞こえないよ
隣歩くだけなのに
見透かされているみたい
高くなる空

出典: 作詞:YUKI 作曲:中野領太

冒頭では主人公が誰かと連れ立って外を歩いている様子が想像出来ますね。

一体何の話をしていたのでしょうか?

どうやら楽しげに他愛のない話をしているという訳ではなさそうです。

この時主人公は恐らく、隣を歩く人物に少々耳の痛い話を聞かされていたのではないかと推測する事が出来ます。

つまり本当に何と言ったのか聞き取る事が出来なかったのではなく、聞きたくない言葉を自らシャットアウトしたのです。

他人に自分の事を見透かされるというのはあまり気分の良いものではありません。

赤の他人なら簡単に見過ごす事も出来るのかも知れませんが。

しかし、見透かされている相手が親しい人物であれば恥ずかしさも相まって少し拗ねてみたくなってしまうのも理解出来ますね。

自分の心の中をズバズバと言い当てられ、触れられたくない部分に干渉される…。

そんな経験はきっとどんな人にもあるのではないかと思います。

これ以上耐えられない!と思った主人公が取った行動が、風のせいにして「聞こえないフリをする」だったんですね。

空が高く感じるのはきっと自分の存在をちっぽけだと感じてしまったからなのでしょう。

想像するととても可愛らしい感じがしますが、やはり少し可哀想です。

複雑な気持ち

あの日の君の瞳きらきらに輝いて
まだ見ぬ世界に胸踊らせていた
それは時に優しく
君はとても美しく
足を止めないで歩いていく旅の途中

出典: 作詞:YUKI 作曲:中野領太

ここでは冒頭で隣を歩いていた人物について触れられていますね。

やはり主人公の目からはこの人物が輝いて見えていたようです。

将来の夢や目標について話をしていたのでしょうか。

矢継ぎ早に自分の夢を語る人物と、それを只々聞いている事しか出来ないでいる主人公が目に浮かびます。

この部分だけを見ればただ応援しているだけの様に思えますね。

しかし冒頭で主人公は隣を歩く人物の話に対して「耳が痛い」と感じています。

もちろん夢を応援し、その姿を羨ましくカッコイイとさえ思っているのでしょう。

それでも主人公にはどうしてもその姿を自分に重ねる事が出来ない様です。

この先どうなりたいのか。と問われて明確に未来のビジョンを答えられる人がどれだけ居るのでしょうか。

夢や目標を持って生きる人こそが正しいという訳ではありません。

ですが輝いて見える。というのもまた事実。

明確な夢を持って歩む人物と自分との間にギャップを感じ、その温度差に主人公は悩みを抱えているようです。

人と自分を比べる必要はない

何があっても

哀しみが頬を伝い
風向きが変わっていっても
君にしかない力を誇れますように
暗闇に追い越され
その瞳が曇る日も
星へ続く梯子を登れますように

出典: 作詞:YUKI 作曲:中野領太

サビでは主人公からの応援のメッセージが綴られています。

冒頭から一緒にいる人物へのメッセージなのでしょう。

どんな状況になっても私が付いているから頑張って。

そんな健気な想いが込められているように感じます。

主人公は自分の事よりも他人を思いやる事の出来る、優しい性格を持っているんですね。

自分に優しい人は沢山居ても、他人に優しく出来る人は案外少ないものです。

夢を追っていて心が折れそうな時にこんな言葉を掛けてもらえたら、どんなに辛くても元気になれそうですね。

アナタならやれる

あの時聞き間違いでないのなら
風の中「大丈夫」そう聞こえたよ

出典: 作詞:YUKI 作曲:中野領太

冒頭でも風の音で声がよく聞こえないと言っていましたね。

しかし同じ事を言っている様でもサビでは少しニュアンスが違うようです。

隣を歩く人物が輝く表情で夢を語る時に風が吹いたのでしょう。

主人公にはその時吹いた風が、この人は大丈夫だと言っているように感じたのです。

もちろん風が何か言葉を発する事はありません。

つまり、この時に聞こえた言葉は主人公の心の声であると解釈する事が出来ます。

具体性を持って嬉しそうに夢を語るその人物の事がよほど輝いて見えたのでしょうね。

きっとその瞬間に「心の底からこの人を応援したい」と願ったのです。

そんな自分自身の想いが心の声となって聞こえてきたのだと思います。