EXILE「O'ver」
2003年リリース
「O'ver」は2003年11月27日にリリースされたEXILEの13枚目のシングルです。
この楽曲は4週連続シングルリリースの第4弾としてリリースされました。
オリコン週間ランキングは7位を記録し、4週連続リリースの最後のシングルに関わらず、その勢いは衰えることなくEXILEの人気を見せ付けた作品となりました。
そして、2005年には台湾のアーティストであるK Oneがアルバム「勇敢去愛」の中で「公主陛下」という曲名でカバーしたことでも話題になりました。
ミュージックビデオ
「O'ver」のミュージックビデオは制作されていますが、YouTubeには公式の動画があがっていませんでした。
しかし、2016年に行われたATSUSHIのソロツアーにゲストとしてSHUNが参加した際の映像があがっていました。
その内容はEXILE第1章を振り返るスペシャルメドレーになっており、3:58のところから「O'ver」の演奏シーンを観ることができます。
作詞はSHUN
初期メンバーであるSHUN
EXILEの現在のメンバー編成はボーカルとパフォーマー合わせて15人と大所帯の編成になっています。
しかし、2001年のEXILEとしてのデビュー当時はボーカル2人、パフォーマー4人の計6人でした。
そのボーカルの1人がSHUNで、歌だけでなく作詞にも携わっていましたが、2006年に急遽脱退しました。
脱退後はEXILE在籍当時から並行して行なっていたソロ活動に専念する形となりました。
SHUNのソングライティングセンス
EXILEを脱退した後、SHUNは「清木場俊介」としてシンガーソングライター活動を本格始動しました。
ソロになっても、その歌唱力とソングライティングセンスは健在で「いつか...」「さよなら愛しい人よ」など数々の名曲を残しました。
EXILEに在籍している間には「We Will ~あの場所で~」「Carry On」「ただ…逢いたくて」などの作詞に携わっています。
それでは、そんな才能溢れるSHUNの書いた「O'ver」の歌詞に迫ってみましょう。
「O'ver」の歌詞を紐解く
訳もなく あふれてくる
その涙の訳 教えて
答えのない モノばかりを
探し求め さまよって…
出典: O'ver/作詞:SHUN 作曲:菊池一仁
切ない想いが詰まった冒頭部分になっています。
なぜか溢れてくる涙に自分自身で戸惑っています。
そんな不安定な心の拠り所も見つけることができず、どうしたらいいのか、どうなっていくのか不安に押しつぶされそうな心情が表現されています。
果たしてその不安定さはどこからやってくるものなのでしょうか。
孤独な夜は いつも
自分を責めてしまう
貴方が 傍に居れば
悲しみさえ、 憎しみさえ、
消えて 薄れてゆく 今は…。
出典: O'ver/作詞:SHUN 作曲:菊池一仁
1人で過ごす時間は、誰かといる時と違って気を紛らわすことが難しいです。
そうやって考え過ぎてしまうことで負のスパイラルに陥って、自分なんてと責めてしまうのは仕方のないことでしょう。
しかし、「貴方」がそばにいることでそのスパイラルから抜け出すことができるようです。
つまり心の不安定さをもたらしているのは自分自身であり、「貴方」がいないという埋められない寂しさをどうすることもできないもどかしさが涙として溢れてしまっているのです。