星が舞っちゃって
胸が鳴っちゃって
気付けば彼方―――
あの一等星のさんざめく光で あなたとダンスを踊ろうか
我が太陽系の法則に誘われ 交わった感度で綺羅めいて、星ッ!
出典: 太陽系デスコ/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
主人公が相手に対する想い、それは宇宙よりも広いものでした。
「あなた」のことを想うとテンションが上がって視界がチカチカと点滅するほど。
それほどの刺激を主人公は相手から受けていたのでしょう。
それはまるで、引力や磁石のように惹きつけられてしまう魅力です。
気付けば、毎日どんな時も「あなた」のことばかり。
「あなた」という宇宙に飲み込まれてしまったような感覚です。
そして主人公は「あなた」にもっと近づきたいと真剣に考えます。
どんなに遠くても
オー・オ・オー!星間線を絆いで
オー・オ・オー!あなたに届け
オー・オ・オー!宇宙の果てから
オー・オ・オー!あなた 侵光系!
出典: 太陽系デスコ/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
「星間線」とは多くの意味がありますが、宇宙空間に存在する物質を意味しています。
また別の意味としては電磁波等のエネルギー粒子を指す時にも使われます。
このことから宇宙空間に存在する物質を「あなた」へと繋げたいと解釈できます。
歌詞全行に書かれている掛け声にも力強さを感じ取れることからやる気満々の様子。
宇宙空間の物質は大きい物から微細な物まで存在します。
それらを「あなた」の所までつなぎ合わせようとするのは中々骨が折れそうな作業ではないでしょうか。
しかし、そんな大変な作業も「あなた」のことを想えばこんな作業も苦ではありません。
主人公はとにかく少しでも「あなた」との距離を縮めたいという気持ちがひしひしと伝わってきます。
太陽はダンスフロア?
大体のダンスは 星が光り標しるべとなるのさ
未体験なステッポで HA,HA,HA,HA,
大胆なスタンスで 周回軌道上なぞるのさ
太陽系のデスコで HA,HA,HA,HA,
出典: 太陽系デスコ/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
サビの歌詞でも書いてあったように太陽系の天体を1つのステップと考えている節があるようです。
そして上記の歌詞からもその意図が表現されているようにも感じられます。
「ダンス」は、中々初対面や心を許してない人と踊るのは難易度が高いです。
しかしお酒を飲んだりする場所、例えばディスコだったらどうでしょうか。
お酒の力や場の雰囲気にのまれて全然知らない人とでも踊ることができます。
楽曲タイトルでもある「太陽系デスコ」。
「デスコ」と「ディスコ」では意味合いが違いますが、なんとなく似ている部分があります。
多くの天体を連れている「太陽」をディスコのようにしてしまえば…。
距離がある「あなた」とも踊れるかもしれない。
そんな期待が込められているのかもしれません。
大きく輝くことよりも…。
宙 揺蕩たゆたって いつか ふたり忘れる
言葉さえ 今は求めたい
超新星を願う 暮れた世界も
不思議と 今はどうでもいいわ
出典: 太陽系デスコ/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
出会った最初の頃は胸の中に宿る熱い想いに突き動かされたまま行動したこともありました。
しかし時間が経てば熱というのは自然と冷めてしまうものです。
そして、その冷めたような気持ちは主人公にも…ということはなかったようです。
時間が経って、ふらふらと心が不安定な時期も主人公は「あなた」に対する熱が冷めることがありません。
あなたに出会う前は大きく輝くことが目的だった。
「超新星」とは自分のエネルギーで輝く天体が大爆発を起こして100万倍ほどの明るさを発すること。
天体の最終進化の段階で起こる現象の1つのようです。
「超新星」が天体の最終進化であれば、「超新星」することが大きな目標の1つと考えることができます。
人間でいえば将来の夢や進路でしょうか。
しかし、そんな大事な事も主人公は現在興味がない様子。
全ての熱意や目標が「あなた」に向かっていると考えられます。
例えルールを無視しても
あの一等星の届かぬ光は 遥かな彼方で綺羅めいた
我が太陽系の法則も外れて 「それでもいいさ」手をのばして!
さあ、幾星霜いくせいそうと宿した想いで あなたの全て求めようか
ねえ、何光年の広大な旅路で 比翼の恋理れんりを探そうか
あの一等星のさんざめく光で あなたとダンスを踊ろうか
ほら水金だって地火木土天海も ふたりの銀河で綺羅めいた、星ッ!
出典: 太陽系デスコ/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
「あなた」にとにかく少しでも近づきたかった主人公は、どうにかして「あなた」とお近づきになりました。
近づくためには多少のダンスステップは踏み外さないといけませんでしたが。
そんな些細なことは主人公にとってはどうでもいいことです。
広大な宇宙の中で「あなた」と出会えて今のように一緒に踊れることが嬉しくて仕方ありません。
また「比翼の恋理」は「比翼の連理」と掛けているように考えられます。
比翼の連理とは、夫婦仲が良好だという意味。
歌詞4行目は夫婦仲がずっと良い関係を築けるようにお互いに模索しようという意味に考えられます。
最後の行を見ても2人で同じ時間を過ごしているようです。
「あなた」が眩しく見えたのも、惑星の運行法則のような運命だったのかもしれません。
他の楽曲も惑星関係のワードで歌われている
基本的にナユタン星人の曲は宇宙や星など惑星を連想させる楽曲が多いです。
歌詞の中の言葉も星関連の言葉が多く、中には音だけ拾って当て字のように表現している歌詞もあります。
惑星ワードが多いのに、ちょっとした恋心も連想させられる。
ナユタン星人ならではの独特の世界観です。