そんな時にいつもそばにいたものとは
何も無いさ どんなに見渡しても
確かなものなんて
出典: あなた/作詞:hyde 作曲:tetsu
すでに亡くなっていて、もう見ることができなくなっている祖母の姿。
そのことを比喩したのが、上記の歌詞になります。
しかし、祖母を見ることができなくなった今でも、hydeさんには存在を感じることができている。
そういう思いが綴られているのが、次に続く歌詞になります。
だけど うれしい時や悲しい時に
あなたがそばにいる
出典: あなた/作詞:hyde 作曲:tetsu
自分に何かあった時、姿は見えなくてもいつもhydeさんとともにある。
この歌詞で、そんな思いが表現されているのです。
hydeさんが、祖母のことを大変慕っていたことが伺える歌詞で、ほっこりします。
亡くなった際は、とても悲しまれたことでしょう…
想像するだけで胸が苦しくなってしまいます。
亡くなった今も、hydeさんにとって掛け替えのない存在なのです。
繰り返すサビで伝えたかったこと
消えることがない光
地図さえない暗い海に浮かんでいる船を
明日へと照らし続けてるあの星のように
出典: あなた/作詞:hyde 作曲:tetsu
「姿なき祖母の存在」は、今もhydeさんにとって行き先を照らす大きな光なのです。
大昔、電気やGPSがない時代に大海原を渡って旅をした船乗りが指針にした星のような…
hydeさんにとって、祖母は今でもそんな大きな存在になっていることが伺えます。
そして、その大きな存在は決して消えることがなく輝き続けています。
嬉しい時も、悲しい時も、いつも明るく照らし、近くで見守ってくれる存在。
これは、今もhydeさんにとって、とても大きな心の支えになっていることでしょう。
さて、ここまでの展開でhydeさんにとっての『あなた』の存在の大きさや大切さが語られました。
このBメロから続くサビでは、その思いをさらにストレートな言葉で歌い上げています。
フェードアウトによる永遠の始まり
胸にいつの日にも輝く
あなたがいるから
涙枯れ果てても大切な
あなたがいるから
出典: あなた/作詞:hyde 作曲:tetsu
ここまで存分に引っ張ってきたサビにようやく突入です。
溜めた勢いや想いを一気に解放して伝えたかったこと。
それが、この歌詞でストレートに語られています。
『あなた』を失って流した涙ももう枯れてしまったけれど、今も大切に思っているという想い。
近くにはいないし、姿も見ることができないけれど、それでもいつも心にいる大きな存在なのです。
そして、そんな大きな存在に対する思いはこれからも続いて行くという表現が出てきます。
この後、ギターソロとBメロを挟んで大サビへと展開するのですが、そこからラストの部分。
上記のサビの歌詞を繰り返しながら、フェードアウトしていきます。
だんだん全体のボリュームが小さくなって行くのは良くあるのですが、この曲はそれだけではありません。
ボーカルも霞に消えて行くようにふわっとフェードアウトし、最後に曲だけが残って全体がフェードアウトします。
ジャン!と終わらないことで余韻を残し、これからもこの想いを永遠に胸に秘めて行くのだという表現なのです。
歌詞と曲とアレンジ。
その全てを持って想いを表現する秀逸な展開になっています。
心を強くしたその理由とは
何があっても歩いて行けるほどの強さを持てた理由
嵐の夜が待ちうけても
太陽がくずれてもいいさ
もどかしさに じゃまをされて うまく言えないけど
たとえ終わりがないとしても歩いてゆけるよ
出典: あなた/作詞:hyde 作曲:tetsu
想いの強さは上述の通りです。
上記では曲の終わりまで説明しましたが、少し戻って補足説明をしていきます。
1回目のサビが終わり、Cメロ→ギターソロ→Bメロへと展開する部分の歌詞にご注目。
うまく説明できないけれど何があっても、自分は大丈夫だ!という強い心情を表す歌詞になっています。
この歌詞が、『あなた』への思いをストレートに歌ったサビに挟まれた位置に存在する理由。
それも、『あなた』の存在の大きさを伝えるために他ならないのです。
hydeさんの心を強くしたその大きな要因であり、その理由が、他でもない『あなた』。
つまりは、亡き祖母のことであり、どうなっても大丈夫と思えるのは『あなた』のおかげだという想いでしょう。
この位置でその強い想いを吐露することで、この先の大サビの存在価値がグッと上がっていくのです。