「HELP」に描かれる物語
「辛い」が言えない主人公
2019年5月22日にflumpoolが楽曲「HELP」をリリースしました。
タイトル「HELP」からは誰かの救いを求めていることが読み取れますね。
辛い時、皆さんはどのように対処しますか?
すぐに助けを求めることはできますか?
この楽曲の主人公は「辛いのにSOSが出せない」という悩みを抱えているようです。
真面目で責任感の強い性格の人ほどこの傾向は強いのではないでしょうか?
また、SOSが出せない理由も人それぞれあると思います。
今回はそんな歌詞の内容を徹底解釈!
優しく寄り添う姿勢が伝わってくる言葉選びにも注目です。
MVをチェック
大自然を背景に伝えようとする
まず、作詞を手掛けたボーカル山村隆太による手書きのメッセージが印象的。
「“助けて”が届く世界はきっとあるはず。」
居場所がない人へ向けての温かいメッセージです。
誰もいない自然の中で山村隆太は高らかに歌い上げます。
思い悩んだ時は自然の中で時間を過ごすと、不思議と心が軽くなることがありますね。
それを映像を通して再現してくれているような気がします。
後半ではカメラ目線で、ひたすらメッセージを伝えようとしている印象です。
それでは、歌詞に込められた意味も見ていきましょう。
助けを求めることができない
「弱音」を我慢する理由
押し殺したはずの声
喉のあたり突き刺さって
まして弱音なんて吐いたら
見放されてしまいそうだ
出典: HELP/作詞:山村隆太 作曲:阪井一生
主人公は必死に「弱音」を出さないように堪えています。
耐え難いショックを受けた時、喉元がギューっと締め付けられた経験はありませんか?
きっとその状態なのだと思います。
「弱音」を口にしないのは、弱い自分を見せたことで周囲に見放されるのではないかと恐れているから。
強い自分でないといけない、という概念を抱えているのでしょう。
他人に弱さを受け止めてもらった経験がないのかもしれません。
あるいは、「弱音」を吐けるような環境ではないのかもしれません。
隠してしまったのは…?
心配は要らないと
うそぶいた
自分なら隠せると思っていた
出典: HELP/作詞:山村隆太 作曲:阪井一生
周囲の助けを振りはらってしまったのでしょう。
自分には助けなど必要ない、自力で十分やっていける。
そう言って本当は今にも助けを求めたい自分を隠したのだと思います。
さらに傷つくことが怖い
強い劣等感の表れ
耐え忍ぶだけの優等生
教えられた正論に反抗して
落ちこぼれのレッテルを
今日も必死で剥がそうとしてる
出典: HELP/作詞:山村隆太 作曲:阪井一生