果てに着いた時には

トンネル抜けて海を渡って
曲がりくねった細い道をまっすぐ
花が咲く頃 手紙を書くよ
心細い時は喜び数えて

出典: りんどう/作詞:KENTA 作曲:KENTA

前の歌詞に続いて、歌い手であるWANIMAの思いが綴られています。

信号を発する人々のために歌った「命の詩」は、まっすぐ一直線に一人一人のもとに届けるのでしょう。

逆境を耐え抜けば花が咲く、つまり一段強くなる

その頃にまた自分たちのメッセージを届けると約束しています。

とはいえ、「そんなの待てない!」という状況の人もいるでしょう。

辛い時は、今まであった楽しいことや嬉しいことを思い出せば良いのです。

良いことを思い出せば、その分気分も明るくなる。

次の歌が届けられるまでの力になります。

この部分の歌詞からは、孤独な中でも決して一人ではないことが伝わってくるのが特徴です。

長い道のりを乗り越え、強くなったときにはメッセージが届きます。

進んでいる道中は孤独を感じていたとしても、きっと誰かが心の支えになってくれるでしょう。

それがWANIMAであり、また自分にとって大切な誰かと繋がることができます。

自分だけの人生

流れる時の早さに
身体を委ね 眺めてる
代わりの無い物語
りんどうの花のように

出典: りんどう/作詞:KENTA 作曲:KENTA

冒頭の歌詞最後の4行目だけ変わっていて、ついに「りんどう」が登場しました。

時の流れに逆らうことは誰にもできません。

しかし自分の人生に、他の人を代わりにすることはできないのも事実。

自分の人生は自分で何とかするしかないのです。

りんどうの花のように、弱さを内包した強さを持つ人ならこの真っ暗な世の中を生き抜けるでしょう。

替えの利かない物語を歩むにあたって、聴き手の人々にはりんどうの花のようになってほしい。

それがWANIMAの願いなのではないでしょうか。

りんどうの花から分かる「りんどう」の歌詞

作詞を手がけたボーカルのKENTAさんは、りんどうの花から何を伝えているのでしょうか。

今度は歌のタイトルになっているりんどうの花に注目してみましょう。

歌に込められた深い想いが伝わってきます。

花といえばどこか儚いイメージになりがちですが、この歌は命の強さを象徴する歌なのです。

他とは少し違う孤高の花りんどうが、生き抜く強さを物語っています。

りんどうの少し変わった特徴が歌詞の元になっている

この曲はりんどうという植物の花を題材にしています。

しかし、この花について知らないと歌詞を読んでいてもピンと来ないのではないでしょうか。

りんどうの花を「強い花」と解説しましたが、それはりんどうのある特徴になぞらえています。

この花は、ススキのように同じ場所に何本も群がって生えるようなことはしません。

野原に一つだけ、ぽつんと生えているのです。

その様はなんだか孤独で、寂しげな感じがするでしょう。

しかしながら、一人で堂々と花を咲かせている姿は強くてかっこよくも見えませんか?

しかも太陽に向かって生えているので、希望をもって生きているようにも思えそうです。

さらにりんどうは地面に根をしっかり生やしているので、雨風にも耐えられます。

りんどうの花がどうして強いとされているのか、少し分かってもらえたのではないでしょうか。

こうしたりんどうの生き抜く様から、歌詞の重要なワンフレーズが生まれました。

だから一見弱く見えていても、内側にはしっかりとした強さがあるのです。

そして強いだけでは、美しい花は咲かせません。

雨風に耐えるためだけに金属のような硬さを持ってしまったら、花の美しさも半減してしまうでしょう。

弱さを合わせ持っているからこそ、人に希望を与える花になれるのです。

りんどうの花言葉も重要なキーワード

ちなみにこの歌詞は、りんどうの花言葉「悲しんでいるあなたを愛す」にも由来しているのだとか。

一見「悲しんでいる人を愛するって…」と怖い花言葉に思えるかもしれませんが、実際そんなことはありません。

これもぽつんと生えるりんどうの特徴のことで、1本でしっかりとひたむきに生きている姿になぞらえています。

孤独という悲しみの中で、それでも強くたくましく生きている。

それが愛おしいと感じているのです。

要するに、孤独を強く生きる相手を愛しているのですね。

そう考えると、とっても素敵な花言葉ではないでしょうか。

りんどうの花を軸に、命の光と儚さを描いた美しい曲

WANIMA【りんどう】歌詞の意味を徹底考察!花にちなんだ願いとは?弱さを力強く肯定する真意に迫る!の画像

WANIMAの「りんどう」の歌詞について解説しました。

WANIMAのKENTAさんは、故郷の県花であるりんどうから様々なことを学んだと語っています。

特に「弱いままで強くなっていい」という言葉は、まさにぽつんと咲くりんどうの花を歌っているそうです。

そういえば日本人って、何かと群れたがる人が多い気がします。

逆に一人でいる人は変な人で群れることで強くなる、みたいなイメージがどこかあるのです。

しかし一人でいたっていいじゃないか、ということをりんどうは教えてくれているように思えてなりません。

一人でいる方が気が楽という人も、世界中にたくさんいるのです(筆者含め)。

是非この曲を聴いて、りんどうのような強さを目指してみましょう!

ちなみにMVの後半で現れる、たくさんのりんどうで作られたオブジェは見所の一つです。

群れで咲くことのない花が、WANIMAの音楽に囲まれて美しく咲き誇っています。

この場面は、音楽でそれぞれが繋がる瞬間を象徴しているのではないでしょうか。

歌詞に込められたWANIMAの熱い想いが、画面を通して伝わってきます。

りんどうのような人たちが、同じ空の下で堂々と咲き誇っていたいものです。

cmソングに起用されたり、初のワンマンがソールドアウトするなど勢いが止まらない熊本出身の3ピースロックバンド、WANIMA。明るく疾走感のあるサウンドとボーカルのどこかあたたかい声が聞く人をハッピーにします。そんな彼らの人気曲をランキング形式でご紹介します!