君はここには来ません。そんなことは関係なく、僕の目の前に止まっているバスの出発時刻が来ました。

弾みをつけて立ち上がった僕を襲う立ちくらみを、かろうじてこらえます。

約束を破った君の心にある本当の答えを考えながら膨らんだバッグを持ち上げました。

僕はこのバスに乗る必要があると、僕に言い聞かせます。

この夏に決めた未来に向かう僕。未来の話をした僕たちのあの時もバッグに詰め込んで…。

僕たちの町が遠くなる

サビのメロディーが再び出てきます。

歌割りも再び【5人全員】です。心の合った声で届く恋の展開は?

涙は風と一緒に

嵐【夏の名前】歌詞の意味を徹底解説&歌割り紹介!一緒に故郷を出ようと約束したけれど?結末に思わず涙…の画像

夏の名前 おしえて 二人歩いた橋のたもと
My Friend. Dear Friend. 近づいてく想いとまる
窓を開け 君の名前さけんだ 胸の奥が音をたてた
My Friend. Dear Friend. 少し涙でにじむ 町を見た

出典: 夏の名前/作詞:hamai・櫻井翔 作曲:原田勝通

バスは定刻通りに出発しました。2人掛けのシートに独り僕は座ります。

外を見るために窓際に僕は座りました。目に入るのは見慣れた景色です。

普段なら何も感じない橋や川が僕の心を揺さぶります。

視界に入ったと同時に後ろに過ぎ去る、君と汗を拭きながら歩いた道。

君の姿が見えた気がして窓を全開にして叫ぶ名前。それはこの夏に僕が決めた君の呼び名です。

誰も外を歩かない強い日差しが降り注ぐ道に、僕の声だけが残されました。

そこに見える夏が教えてくれたことと、一歩だけ大人になったつもりの僕。

友達でいられるなら僕たちはいつまでも一緒です。

僕が呼ぶはずだった「夏の名前」は真夏の太陽のように輝いています。

その先に進むために僕は独りで涙を止めました。やがて終わるこの夏を忘れることがないように…。

胸キュンの歌詞がラップに

お待たせしました。「夏の名前」のラップ部分をご紹介します。

ここでの歌割りはもちろんラップを作った【櫻井君】です。

裏切らないラップの歌詞は「夏の名前」に込められた思いが凝縮されています。

櫻井君の夏ラップ

嵐【夏の名前】歌詞の意味を徹底解説&歌割り紹介!一緒に故郷を出ようと約束したけれど?結末に思わず涙…の画像

現在降り立つと 草の薫り
季節もされど 僕も青い
記憶をまとい 糸を辿り
景色運びし 君の香り
光を背負い 影が向いた
心の内は 何故熱いか
肩に気付く 汗が付いた
あの頃の様 また一つ 風が吹いた

出典: 夏の名前/作詞:hamai・櫻井翔 作曲:原田勝通

気温の上昇といつもより少し長い休みがある夏。

草いきれにあおられて、夏は何かをしなければいけないと思う季節です。

夏だから起こしてしまう行動、それは自分がまだ未熟だからというのも十分に分かっています。

この季節しか出来ないと信じて旅立つ夏。そこにある君の思い出とともに…。

夏の太陽と一緒に輝く君は、気温を上げるように僕の心を熱くしたのです。

君は君の風の中、僕は僕の風の中を歩いていきます。

風も道も別々だけど、未来の僕の心から君が消えることはありません。

明るく終わらせる夏

ショートムービーになるような2人がいたあの時の夏。

夏は終わり時計の針も進みます。過去になったあの夏はやはり輝いていました。

歌割りは再び【大野君のソロ】です。

いつまでも覚えてる…

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君と出会ったこと
離れても忘れない
いくつか過ぎてた 夏の名前
忘れないだろう

出典: 夏の名前/作詞:hamai・櫻井翔 作曲:原田勝通

さりげなさの中に思いを込めたソロを歌う大野君に引き込まれるフレーズです。

歌詞の中には時を経て大人になった僕がいます。

プールの青い水と恋・バスターミナルで聞いた君の声・独りで行くことを決めた時。

すべてがあの夏にあったことです。そして僕は今でもそれをすべて覚えています。

2人で見ていた僕たちの夏。誰にも邪魔されない、僕と君だけが知っている夏です。

あの日は戻らないけれど、僕が過ごしてきた中で1番の輝きを持つ夏。

夏は毎年繰り返し来るけれど、僕と君の夏だった「あの時」は消えることがありません。

最後に