「THE DIGITALIAN」のコンセプト

嵐【Asterisk】歌詞の意味を解説!ラップ部分はメンバーが作詞?宇宙で見る景色は「ミステリー」!の画像

「THE DIGITALIAN」のリリース当時、そのタイトルやジャケット写真が話題になりました。

初回限定盤のジャケットは、野菜で人間の顔をコラージュしたデザイン。

そのため、「デジタリアン=ベジタリアン?」と物議を醸すことに。

ですが、それはあながち外れではありませんでした。

このアルバムタイトルは櫻井翔くんの提案によるものとのことです。

その意図するところは「デジタルなものと人間的なものとの融合」

そして何と、「ベジタリアン(菜食主義)とデジタル人間(デジタル主義)の掛け合わせ」という発想が閃いたのだとか。

ちなみに「DIGITALIAN」という言葉自体はそれ以前からありました。

音楽プロデューサーの小室哲哉さんによる造語とのことです。

本題に戻ってアルバム収録曲を見ると、ヒューマンな楽曲とデジタルな楽曲がバランスよく盛り込まれています。

ではその中で、「Asterisk」はどんなポジションにあるのでしょうか。

「Asterisk」の意味は?

「asterisk(アスタリスク)」という単語は、皆さんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。

目にしていると言った方がいいかも知れませんね。

パソコンのキーボードにある「*」の記号。これがアスタリスクです。

単語としての本来の意味は、古代ギリシャ語で「小さな星」を表しています。

この「小さな星」をタイトルに、描かれている世界を探っていきましょう。

歌詞の構成の特徴

まず全体の特徴を見ると、歌詞は日本語と英語が短いセンテンスで交互に綴られています。

それがリズムを生み出し、たたみかけるような勢いを作って。

日本語と英語をメロディーに乗せた場合、英語の方が1音に入れ込むことができる言葉の情報量が多くなります。

それがこの曲のスピード感につながっているといえるでしょう。

また、同じ単語のリフレインが多く見られ、耳に心地よいフックとなっています。

サウンドの特徴

メロディーは疾走感に溢れ、デジタルサウンドのアレンジとともに加速していくように流れます。

宇宙船に乗っているかのようでもあり、翼が生えて飛んでいるようでもあり。

また、全編エフェクトのかかったデジタル処理された歌声が、無機質なイメージを出現させています。

とはいってもただの無機質ではなく、美しいハーモニーが重ねられ、スパイラルのように爽快に高まって。

4:36とそれなりに長い曲なのですが、聴いているとあっという間に終わってしまう印象。

でも、これだけの要素が集まると、一聴しただけでは「歌詞が聞き取れない」という羽目に陥りがちです。

「カッコいいなぁ」「気持ちいいなぁ」と、気分よく聴き終わってみたら…「何のこっちゃ!?」となりかねません。

聴き込む時には歌詞カードが絶対に必要な曲ですが、では、次に具体的に歌詞を見ていきましょう。

キーワードは「宇宙」

宇宙を舞台に恋人に向けた愛が歌われていますが、甘いラブソングのイメージではありません。

出てくる単語のスケールが大きいのです。

日常性がまったく無く、観念的であり、無重力感があります。

いわばスペースファンタジーの世界です。

プロローグは宇宙への飛翔

夢はPast time First time EarthからSearchable
いざミステリー SpaceのPulse
夢にFlash light 降らせば いまSearch light
Human mystery Be with you
Supernova 大いなるWorld Take offして
Starting over 行こう 常にNext stage アスタリスク描こう

出典: 出典:Asterisk/作詞:100+・櫻井翔 作曲:100+

地球、宇宙、超新星、世界といった、宇宙からすべてを俯瞰しているような言葉の羅列。

そこに「その先」を示す言葉が投入されます。

「過ぎ去った時間を振り返り、地球の謎や人類の神秘を探索する夢。

宇宙の波動を感じながら、君と一緒にいることだって不思議。

僕たちは超新星。次のステージへ飛び立って行こう。

そして小さな星を描こう」

要約するとこんな感じでしょうか。

プロローグとして、二人で新しい世界へ行こうというメッセージが打ち出されています。

テーマを提示するスローパート