雨降りの朝で今日も会えないや
何となく でも少しほっとして
飲み干したジンジャーエール 気が抜けて
出典: https://twitter.com/bungakubbbb/status/935591666186043392
今日も会えない大切な誰かがいます。
雨が降っていて、そのことを口実に会わないのか、会えないのか。
目の前にはジンジャエールがあって、それを飲みます。
なんとなくこのジンジャエールの気の抜けた感じと、自分の気の抜けた感じが重なっています。
歌詞にはそういう情景が歌われています。
でもここには歌われていない余白に物語があると思います。
想像をするとこの最初の部分は故郷を離れる前に付き合っていたか、付き合う前だったか、そういう大切な女性がいた青年の歌なのだと思います。
これから故郷を離れることが決まっている。
だから彼女と会いたいけれど、そのまま会っていていいのか。
そういう葛藤が描かれているのではないでしょうか?
僕らお互い弱虫すぎて踏み込めないまま朝を迎える
出典: https://twitter.com/night1night/status/931571945187020800
暗がりを走る 君が見てるから でもいない君も僕も 最終バス乗り過ごしてもう君に会えない あんなに近づいたのに遠くなってゆく だけどこんなに胸が痛むのは 何の花に例えられましょう
出典: https://twitter.com/bot_love_song/status/936798197552312321
付き合っていたのだろうけれど、深い関係にはなれていない。
夜を同じ部屋で過ごしていても、僕たちは僕たちのままなのでしょう。
お互いが弱虫すぎて踏み込めないまま朝を迎えるとは、恋人との関係のことでしょうね。
あるいは人と人が繋がることの難しさを歌っているのでしょうか?
遠い過去の記憶が胸に蘇ります。 あんなに近かったのに遠ざかっていく人々。
雨が降っていることや、最終バスに乗り遅れたことを言い訳にして、勇気を持つことができなかったことが胸に去来します。
ジンジャーエル買って〜飲んだ
こんな味だった〜っけな
出典: https://twitter.com/unwkr/status/613708819860852736
この歌が歌われたのはそれからずいぶん後のことなのでしょう。
ジンジャーエールを買って飲んでも、こんな味だったか?と思ってしまいます。
大切な人と深く繋がれなかったことを思い返しながら、あの時のジンジャーエールの味を思い出します。
安心な僕らは〜旅に出よ〜うぜ
思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
出典: https://twitter.com/unwkr/status/613708819860852736
旅に出よう。泣いたり笑ったりしよう。
そう岸田が言うのは、勇気が大切だからです。
少しぐらい転んでもいい。 きっと誰かがみている。
だから"安心な僕ら"でいられるし、そういう見守ってくれる誰かがいるのだから、思いっきり泣いたり、笑ったりするような日々を過ごそう。
思いっきり泣いたり笑ったりできる日々
くるりの岸田は最初のフジロックフェスティバルをサークルの友人と観に行ったそうです。
実は筆者もその場所にいました。
関西から鈍行を乗り継いで、富士山まで行きました。
前日に富士山についたのですが、寝袋に入った途端に雨が降り出しました。
雨でびしょびしょになりながら日本で初めて開催されるフジロックを楽しんだ記憶があります。
くるりの岸田も同じ場所にいて、彼はその後、フジロックのステージに立ちました。
彼は思いっきり泣いたり笑ったりできる日々を送ったのだと思います。
そういうひとつひとつの冒険が心に残っている。
最初のチャレンジが何だったのかわかりません。
でも成功したり、失敗したりするチャレンジの中で、様々な感情を心に蓄積していきながら生きています。
時には深く過去に引き戻されることもあるでしょう。
でもその時にしか感じられないジンジャーエールの味があると思うのです。
この歌は、そういう大切な記憶から生み出された歌。
そしてだから胸に響くのでしょう。
くるりの「ばらの花」のコード譜
「ばらの花」のコード譜が掲載されているサイトを紹介します。
ギターやピアノで「ばらの花」を弾いてみると、あの懐かしい記憶がまた蘇ってくるかもしれません。