宇多田ヒカルさんが人間活動に専念すると発表されたのは、2010年8月のことでした。
2007年に離婚、2008年に「Stay Gold」をリリースしたあと、ということになります。
2016年4月には音楽活動を再開されていますので、お休み期間は実質5~6年ほど。
その間にイタリア人男性との再婚(後に離婚)、2015年には男の子の出産も経験されています。
宇多田ヒカルさんがリアルな母性を実感したのは、妊娠・出産を経験した2015年頃でしょう。
その7年ほど前の「Stay Gold」のときには、離婚の悲しみのほうが大きかったかもしれません。
それでも別れた相手を思いやる母性のようにも感じられます。
大人になる少年!見守る女性
就職が決まるとは?
就職も決まって
遊んでばっかりいらんないね
大人の常識や知恵
身につけるのもいい
ああ 今日はこのまま good night
出典: Stay Gold/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル
そもそも紀里谷和明さんは写真家としてジェイ・Zなどのアーティスト写真を手がけていました。
さらに「traveling」や「SAKURAドロップス」など、宇多田ヒカルさんのMVを監督。
そして結婚し、2004年に映画「CASSHERN」(キャシャーン)を監督するという夢を果たしました。
1970年代に放送された、タツノコプロのアニメ「新造人間キャシャーン」の実写化です。
1968年生まれの紀里谷和明さんにとっては、子供のころからの夢だったに違いありません。
しかも主題歌は宇多田ヒカルさんの「誰かの願いが叶うころ」。
もともと映画監督ではなく、結婚後に長年の夢を叶えたことでバッシングもありました。
実際に映画を撮るとなると、夢のような熱い思いを実現するための大人の常識も必要でしょう。
こうした背景を考えると、ちょっぴり唐突に思える「就職も~」という歌詞も納得できそうです。
変わりゆく心を見守る愛情
優しい母性に感動
変わりゆくのが 人の
こころの常だと言いますが
ねえダーリン your soul
優しく輝きつづけるわ
出典: Stay Gold/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル
これまでに2回の結婚と離婚を経験されている宇多田ヒカルさん。
誰しも時間の経過とともに、多かれ少なかれ気持ちの変化を感じるものでしょう。
それでも光を失わないように相手を思いやるという大きな愛情。
パートナーではなくなり、進む道は違ってもリスペクトし合うことはできるはずです。
こうした個人的な背景も想像できますが、誰もが共感しうる歌詞になっているところがお見事!
実際にはまだ妊娠や出産を経験していないときなのに、母性をかもし出しているのも素敵です。
笑顔を願い合う関係を築こう!
温かい気持ちになる
大好きだから ずっと
なんにも心配いらないわ
My darling Stay gold
無邪気に笑っていられたら
いつの日も
出典: Stay Gold/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル
恋人同士や夫婦のあいだでも、ふとした瞬間に不安がよぎることがあるかもしれません。
そんなときに宇多田ヒカルさんの「Stay Gold」を聴くと、温かい気持ちに包まれることでしょう。
「笑う門には福来る」ということわざもあります。
どんな日も、お互いの笑顔を願い合うような人間関係を築きたいですね。
大橋トリオによるカバーもアリ♪
シングルにもかかわらず、「Stay Gold」にはMVがありません。
多くのMVを手がけてきた紀里谷和明さんと離婚したことが影響しているのでしょうか。
その代わりというわけでもありませんが、大橋トリオによるカバーがこちらです。