主人公の彼女への片思いの気持ち。
想いが募っているのを感じる言葉が並んでいます。
しかし、彼はそんな想いの脆さについても自覚しているようです。
このパートから伝わってくるのは、彼女を自分のものにしたいという独占欲。
そして、そうしたくても一向に距離が縮まらず、手が届かないことへの苦しみです。
無情にも時間は過ぎて行き、いつの間にか今までよりも彼女との距離が遠ざかっていく。
そのことに苦悩していることが伝わってきます。
そして、このパートにはタイトルと同じである「カゲロウ」という言葉が登場しています。
この「カゲロウ」というのは恐らく、昆虫の「カゲロウ」を意味しているのではないでしょうか。
日本語のカゲロウという名は、空気が揺らめいてぼんやりと見える「陽炎(かげろう)」に由来するとも言われ、この昆虫の飛ぶ様子からとも、成虫の命のはかなさからとも言われるが、真の理由は定かでない。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/カゲロウ
「カゲロウ」は、成虫の余りにも短い寿命のため、儚いものの代表としてよく例えられることがあります。
この楽曲では「カゲロウ」を、儚い恋のメタファーとして使用しているのではないでしょうか。
主人公は、ここでは自分のことを「カゲロウ」であるといっています。
それはつまり、恋をしている自分という存在がとても儚いものだという自覚による言葉でしょう。
今にも終わってしまいそうな片思いを前にして、その恋の切なさを「カゲロウ」に例えたのだと考えられます。
主人公の決心
I LOVE YOU が聞きたくて
こんなにもそばにいるのに
誰よりも遠いのかな
もう一度 本当の愛のコトバを
出典: カゲロウ/作詞:TOMOMI,MASTERWORKS 作曲:Jin Nakamura
この楽曲最後の歌詞パートとなるここでも、彼女への一途な想いを言葉にしています。
彼女の側に居られることを嬉しく思っていた自分はここにはもう居ません。
そこにあるのは、拭いきれない孤独感です。
気兼ねなく一緒に居られる2人の関係。
しかしそれは、友達止まりだということを表しているのでしょう。
彼はそのことに対して、心の距離を感じているようです。
そんな関係に切なさを感じている主人公は、きっと彼女に対して告白しようと考えているのでしょう。
それが4行目、すなわちこの楽曲最後の1行から伝わってきます。
いつまでも一緒に居られるなら、今のままでいい。
そんな風に思っていた頃の彼はもうここには居ません。
彼は、彼女に対して愛を伝えることに決めたのでしょう。
気持ちが膨らんでしまって、もうその気持ちを収めることができない。
「カゲロウ」は、切ない一途な片思いの情景を描いた楽曲でした。
まとめ
今回はSCANDALの「カゲロウ」をご紹介しました。
恋の儚さを「カゲロウ」に例えたその楽曲の歌詞の世界観を、より深くご理解いただけたのではないでしょうか。
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