弱気だった自分
いつだって
あなたを見ていた
いくじなしの黄昏
強がりと
孤独なプライド
全てはもう幻
出典: FOREVER MINE/作詞:山下達郎 作曲:山下達郎
冒頭では強気だった「僕」ですが、昔は弱気だったようです。
黄昏は夕方頃の時刻です。「あなた」に「夜明けまでずっと」いてほしいと言えずに、サヨナラしていたのかもしれません。
「あなたにそばにいてほしい」と言えない「強がりやプライド」は消え去り、今は純粋に「あなた」を求めているのでしょう。
でも夜明けまで抱きしめてはいられない、ただならぬ関係の2人。
死のイメージ
二度と
目覚めなくていい
美しい横顔に
崩れ去ってしまえる
出典: FOREVER MINE/作詞:山下達郎 作曲:山下達郎
ここで「二度と目覚めなくていい」と「あなた」の死を願っています。なぜなら生きている「あなた」は、夫の元と帰ってしまうからです。
死んでいれば永遠に「僕」のもの(=FOREVER MINE)になります。
「崩れ去る」ほどに悲しいことでも、「あなた」が帰ってしまうことの方が辛いのです。不倫関係の苦しさを表現しています。
死ねば純粋に愛し合える
さあ
時の中へ
あなたは今
ありのままの
自分に還(もど)る
さあ
くちづけして
堕ちて行こう
僕と
永遠の愛の静寂(しじま)ヘ
出典: FOREVER MINE/作詞:山下達郎 作曲:山下達郎
「ありのままの自分」とは、今の人間関係に縛られていないあなたという意味でしょう。
夫さえいなければ「僕」と純粋に愛を育めたのに、いっそ死んでしまえたら2人だけの無音の世界(=愛の静寂)へ行けるのに。
山下達郎はこの曲について次のように書いています。
山下は『OPUS』のライナーノーツでこの曲を「不倫の男女が心の中に常に抱えている、死の暗喩についての歌」と書いている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/FOREVER_MINE/MIDAS_TOUCH
2人で死ねば、誰にも邪魔されない。そんな考えが誰しもよぎるのです。不倫関係とは辛い修羅の道なのでしょう。
死んだほうがマシ
悲しみを強さに変え
暗闇に虹を灯す
いつか
出典: FOREVER MINE/作詞:山下達郎 作曲:山下達郎
2人で死ぬことを、「暗闇に虹を灯す」と例えています。
死は「悲しみ」ですが不倫関係という「暗闇」に比べたら全然辛くないのです。だから「いつか」やってやる、そう考えているのでしょう。
タイトルの意味
絹の雨に濡れながら
夜明けまでずっと
抱きしめていたい
このまま
FOREVER MINE
出典: FOREVER MINE/作詞:山下達郎 作曲:山下達郎
もうFOREVER MINEというタイトルの意味はわかりましたよね。
2人で死んで「あなた」を永遠に僕のものにしたい、それぐらい愛してるんだという強い気持ちを歌っています。