引き返し乗る 上りの電車 揺られ一人帰る
夢中で話し 気付かずにいた 同じ風景を見ながら

出典: センチメンタル/作詞:Ken Hirai 作曲:Ken Hirai

本来降りるはずの駅を通り越して、君の最寄り駅まで来た僕。

君を見送った後、2人で一緒に乗ってきた逆方向の電車に乗ります。

独りになってしまっても、心はまだウキウキ・ドキドキしているようです。

窓の外には、さっきはずっと話をしていて見なかった景色が流れています。

それは楽しかった今日のデートを締めくくる思い出になるのでしょう。

一日一緒にいたのにもう会いたくなっている自分に戸惑いながら、うれしさが抑えきれません。

別れたときの君の笑顔を思い出して、独り電車に心も委ねて「揺られ」ています。

本音は…

平井堅【センチメンタル】ピアノを弾きながら歌う理由とは?PVや曲はユーチューブで視聴できるのかの画像

今 君も同じ気持ちだったらいいな
改札飛び越えて本当は君を強く抱きしめたかった

出典: センチメンタル/作詞:Ken Hirai 作曲:Ken Hirai

今の自分の思いを素直に歌詞にしています。

僕が願っていることはもちろん、今すぐにでも君に会うことでしょう。

君も「同じ」ように僕に会いたいと思っていてくれたらと、願っています。

僕を柔らかくさえぎって、笑顔で別れた君ならばきっとそう思っているはずです。

そして本音はこうだったと、別れたときの衝動を歌詞にしました。

君をただ追いかけるではなく「飛び越え」て行こうとしたのは、思いの強さを表しているのでしょう。

周りの目もルールも無視をしてただ君を引き留めたかった僕。

リアルな行動に出られなかった弱さを嘆くのでしょうか。

それよりも、いつもの優しさで接した自分に安堵しているのかもしれません。

それが歌詞を作った平井堅さんのもう一つの本音でしょう。

ハートがある所

君に出会って今わかったよ 心の居所(ばしょ)がどこにあるのかを
こんなにも ああこんなにも せつない音で泣いている鼓動が聞こえる

出典: センチメンタル/作詞:Ken Hirai 作曲:Ken Hirai

恋愛という言葉は知っていたはずです。

でもその渦中にいるとどんな状態になるのかは、わからなかったのでしょう。

意識しなくても君が僕の心の中にいて、それに気が付くと胸が締め付けられる。

君に会うまではこんな経験をしたことが無かったのですね。

ドキドキとするのは心臓だけど、君が好きという感情は「心」で生まれています。

自分の身体の中には輝くハートマークが居るのです。

そしてその場所で起こっていることがこれなのでしょう。

ときめく気持ちが強すぎて苦しくなっている。

楽しいはずなのに、泣いてしまっているように感じるのがそれを表しています。

恋に溺れて感傷的になる平井堅さんらしい恋の表現ですね。

しばらくは自分の身体の中から響いてくる、心の音を聞くしかありません。

キュンキュンでワクワクなのに、時にはウルウルとしてしまう複雑な音なのでしょう。

心で伝えるだけだけど

もう1つを

平井堅【センチメンタル】ピアノを弾きながら歌う理由とは?PVや曲はユーチューブで視聴できるのかの画像

さっきの言葉 さっきの仕草 思い返しても
温もりだけは うまくいかない キリが無い 会いたい気持ち

出典: センチメンタル/作詞:Ken Hirai 作曲:Ken Hirai

どうしようもないくらいに君が好きな僕。

でも現状からもう一歩が踏み出せないことにも悩んでいるようです。

「改札」で別れたこともそれをそれを暗示しているのでしょう。

今日のデートは会話も弾んだし、恋人同士らしい「仕草」もありました。

心を温めることは出来ているけれど、直接「温もり」を感じることに踏み切れない

どうしても飛び越えることができない壁があるのです。

それができないことが再び僕を苦しめます。

今なら引き返して君の元に戻ることができるでしょう。

戻る・戻らない、考えれば考えるほど「キリ」がありません。

でも今の本音は「会いたい」の一言です。

僕はこの後どのような行動に出るのか、歌詞を追ってみましょう。

おぼつかない足取りは

今 君はどんな夜に揺られているの?
改札を抜けて流れる人の波に潰されそうになる

出典: センチメンタル/作詞:Ken Hirai 作曲:Ken Hirai

僕の降りる駅に電車が到着したようです。

引き返すことは無く、迷う心を抱えたままで家路をたどります

心の中には君しかいないのでしょうか。

君が今どのような思いの中にいるのかに思いを馳せます。

落ち着かない思いで「揺れる」心の理由が僕と同じなら安心ができるでしょう。

でももし君が僕とは違う思いの中で迷ったり悩んでいるかもしれない。

小さな疑心暗鬼が生まれると、また僕は別の不安を抱えてしまいます。

逆方向に歩く人たちを避けなければと思いつつ重くなる足取り

君の心が僕と同じ方角を見ていて欲しいと願いながら、再び前を向くことはできるのでしょうか。

ここにあるから