どこからともなく聞こえる歌声に心が安らいでいくのがわかりますね。
「今夜こそ」と言っているので、この日は24日か25日だと思われます。
幸せな歌声や暖かな光に包まれたこの瞬間、いつもとは違う夜のようです。
最後の1行がそれを表しています。
いつもはできなかったり思えない事も、今夜だけはできるかもしれない。
そんな気持ちが伝わってきますね。
それぞれの1日
大声で泣きだした 毛糸の帽子
空に浮かぶ星を取って 飾りたいと言う
待ちぼうけ 腕時計 赤いほっぺた
白い息で冷えた手を 暖めながら
出典: Merry Christmas/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
ここはミュージックビデオを見るとよくわかります。
路上ミュージシャンが音楽を奏でているのに見向きもしない人々。
その人々は、待ちぼうけをくらったりはしゃいだり。
人ぞれぞれの過ごし方がある中で、孤独な主人公はその光景を見守っています。
主人公はどんな過ごし方をしているのでしょうか。
優しくなりたい
ずっと周り続ける 気象衛星
誰かに優しくできないかな 全て受け止めて笑えないかな
出典: Merry Christmas/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
魔法のようにみんなが楽し気に過ごす日だって宇宙のかなたで回り続けるものがある。
これが意味することは、特別でも何でもないいつもと変わらない日常かもしれません。
幸せそうな人々の中で夜空を見上げて、ふとそんなことを考えている主人公。
最後の1行は、人々の幸せを見て自分はせめてこうありたいという感情ではないでしょうか。
”みんなが幸せそうなのに自分は孤独だな”
そんな心の声に自分でも気が付き、もしかしたら多少嫌悪したのかも。
だから、”孤独だということも受け止め、クリスマスを祝福しよう”。
そういった含みがあるのではないでしょうか。
誰もが幸せなクリスマスには
いつもより ひとりが寂しいのは
いつもより 幸せになりたいから
比べちゃうから
出典: Merry Christmas/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
そうはいっても、やっぱりクリスマスに1人は寂しい。
切なさすら感じる歌詞です。
正直な胸の内をさらけ出しているようですね。
そんなつもりがなくても、人とつい比べてしまう主人公。
クリスマスこそ、孤独が身に染みるのです。
どんな人にも訪れる幸せな時間
肩ぶつけて 頭下げて 睨まれた人
嘘つきが抱きしめた 大切な人
街はまるでおもちゃ箱 あなたも僕も
誰だろうと飲み込んで キラキラ光る
出典: Merry Christmas/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
街に出ればそこは魔法のよう。誰もが心躍る世界です。
例えば最初の2行目のような人たちにとっても。
優しくなって暖かな気持ちになるクリスマスだからこその光景ですね。
いつもだったら喧嘩になったり嫌な気分になることでも今夜は違います。
それはクリスマスが起こす小さな奇跡なのかもしれません。
孤独を感じても、ささいな願いはある
許せずにいる事 解らない事 認めたくない事 話せない事
今夜こそやさしくなれないかな 全て受け止めて笑えないかな
僕にも優しく出来ないかな あなたと楽しく笑えないかな
笑えないかな
出典: Merry Christmas/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央