神様にワイロを贈り
天国へのパスポートを
ねだるなんて本気なのか?
誠実さのかけらもなく
笑っている奴がいるよ
隠しているその手を見せてみろよ

出典: 青空/作詞:真島昌利 作曲:真島昌利

神様にワイロを贈るというのは、政治とお金の問題なのか、文字通り宗教の話なのかいろいろな見方があると思います。

どちらにしろ、汚いお金を使って自分たちの都合のいいように物事を動かそうとする人たちを批判している歌詞だと思います。

「誠実さのかけらもなく笑っている奴」、いますよね。この曲が出た30年前も今も同じです

自分の責任を認めずに下の人間に責任を押し付けて逃げようとする奴。

文章を改ざんしたり、あったはずの資料を破棄してしまったり、会ったのに会ってないと嘘を言ったりする奴。

最近のニュースでもそんな話ばかりです。

隠しているその手は泥で汚れているのか、それとも血まみれなのか。どちらにしろ、子供を抱けるような美しい手ではないのでしょう。

そんな世の中に対してはっきりと「ふざけるな」と言っているのが、この歌詞なのだと思います。

生まれた所や皮膚や目の色で
いったいこの僕の何がわかるというのだろう

運転手さんそのバスに
僕も乗っけてくれないか
行き先ならどこでもいい
こんなはずじゃなかっただろ?
歴史が僕を問いつめる
まぶしいほど青い空の真下で

出典: 青空/作詞:真島昌利 作曲:真島昌利

改めて言うまでもなく、人種差別は忌むべきものです。

しかしこの前の歌詞にしてもこの部分にしても、激しく声を荒げて攻撃するような表現は見られません。

THE BLUE HEARTSはパンク・バンドです。何かに対して間違っている、という時には激しい表現になってもよさそうなものです。

しかしこの「青空」は一貫してアコースティックで、やさしく美しいメロディーに乗せて歌われるのです。

だからこそ逆に、メッセージが深く突き刺さるような曲になっているような気がするのです。

 世の中は正直さや真っすぐさだけでは生きていけません。大人になるにつれて、それはわかってきます。

しかしそれでも、そうであるべきだ。信じたいのだ。そんな思いがこの曲には溢れている気がします。

全てがそうとは言いませんが、世の中には汚いものもたくさんあります。

「青空」というシンプルなタイトルは、それに対する美しいものとして描かれている気がします。

最後に

THE BLUE HEARTSの「青空」について、いろいろと好き勝手なことを書かせていただきました。

30年前の曲ですが、今の時代にも通じるというか、むしろ今だからこそ聞いてもらいたい曲だと改めて思います。

間違いなく日本のロック史に残る名曲だと思います。

最後に、THE BLUE HEARTSについての興味深い記事をいくつかご紹介します。合わせて読んでいただければ幸いです。

日本が誇るパンク・ロックバンド、THE BLUE HEARTS。ボーカルの甲本ヒロトが書く詩とパンクサウンドは日本中の少年の心をとらえ、その歌は今も響いています。伝説的バンドのデビュー前夜・インディーズ時代に発表された「人にやさしく」は最初はタイトルが違ったそうです。この名曲を味わいます。

「人にやさしく」「リンダリンダ」「TRAIN-TRAIN」など、今でもカラオケで歌われることも多い名曲を数多く残しているTHE BLUE HEARTS。そんな彼らの発表曲の中で、「月の爆撃機」という曲があります。一体どのような曲なのでしょうか?

解散して20年以上が過ぎた現在でも衰えることのない人気を持つ伝説のバンド“THE BLUE HEARTS”。今回はTHE BLUE HEARTSの楽曲でも世代を問わず支持されている「1001のバイオリン」について詳しくご紹介します。

甲本ヒロトが影響を受けた映画をご紹介!

甲本ヒロト・真島昌利ともに映画が好きなことで知られており、楽曲の中にも時折映画ネタが散りばめられています。

THE BLUE HEARTS時代はもちろん、THE HIGH-LOWSザ・クロマニヨンズの曲からも映画の片鱗が見つかることも。

例えばTHE HIGH-LOWSの「シェーン」は、映画のタイトルがそのまま楽曲名になっています。

映画『シェーン』は西部劇ファンの中でもかなりの人気作で、今観ても古さを全く感じさせません。

楽曲を聴く前にぜひ映画をチェックしてください!

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