就活センセーション
デビュー曲の1つ「初恋サンライズ」が大人気となり、良い意味で衝撃のデビューを飾ったつばきファクトリー。
2ndシングルでもまたファンたちを震わせました!
それが、この「就活センセーション」という曲です。
思わず「えっ、一体どんな曲なの……?」と気になってしまいますよね。
「就活」+「センセーション(=大評判、大騒ぎ)」というタイトルの通り、就活生を題材にした1曲です。
その曲調は、まさかの“ファンク&ダンスナンバー”。
思わず口ずさんでしまうほどノリノリです。
しかも、この曲で第59回日本レコード大賞で最優秀新人賞まで取りました。
今回はそんな「就活センセーション」の歌詞とMVを解説しちゃいます!
果たして王道の“就活応援ソング”なのでしょうか?
それとも……?
それではレッツゴー!
「就活センセーション/笑って/ハナモヨウ」は、2017年7月26日にアップフロントワークス(zetimaレーベル)から発売されたつばきファクトリーのメジャー2枚目のシングル。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/就活センセーション/笑って/ハナモヨウ
作曲・作詞は中島卓偉(なかじま たくい)
作曲・作詞は同じアップフロント所属のソロシンガー『中島卓偉(なかじま たくい)』さん。
中学卒業と同時に上京し、学校へは行かずバンド活動などの音楽活動に専念。
ソニー・ミュージックエンタテインメントからデビューし、その後アップフロントへとやってきました。
ギターと歌声だけでサバイブしてきた生粋のロックシンガーです。
見た目からしてゴリゴリのロッカーでカッコいいですが、歌声も特徴的で超カッコいいです。
アップフロントへ移籍するにあたって、そういった歌声の良さはもちろん重要な要素でした。
しかし、決め手はそれだけではなかったそうです。
それが“作曲力の高さ”。
つんく♂さんからも指名で楽曲提供をお願いされるなど、非常に評価されています。
最近では、ハロプロへの楽曲提供もたくさん手がけていますよね。
代表的なもので、℃-uteの「次の角を曲がれ」やアンジュルムの「大器晩成」など。
卓偉さんが手がけた曲は心に響くメロディーが特徴的です。
また、さすがロックシンガー!な“本質を問いかけるようなアツい歌詞”も魅力の一つ。
「就活センセーション」の歌詞も非常にアツい仕上がりになっています。
歌詞を解説!
それでは歌詞を見ていきましょう。
振り返される就活フレーズ
よろしくお願い致します! 御社に精一杯尽くします!
よろしくお願い致します! 御社で目一杯咲かせます!
よろしくお願い致します! 御社に精一杯尽くします!
よろしくお願い致します! 御社で目一杯咲かせます!
出典: 就活センセーション/作曲:中島卓偉 作詞:中島卓偉
曲は、まるで面接での一コマを切り抜いたような特徴的なサビからスタートします。
「御社」というワードが就活感をグッと増していますね。
1人が何社にも応募することがもはやスタンダードとなっている昨今の就活。
同じ文言をコピーのように繰り返すことで、そんな就活の風景をよく映し出しています。
そういったある意味で風刺のような雰囲気を感じるパートからスタートするこの曲。
果たしてただの“就活応援ソング”なのか?という疑問がここで小さく芽を出します。
繰り返し続くコピペのような歌詞からなんとなく感じる“違和感”や“圧迫感”。
そういった感覚は、今の就活が抱える問題に感じるものと似ているような感じがします。
同じような外見に整えたり、一斉解禁等で足並み揃えなければならない今の就活。
“同じ”や“無難”が推奨され、結果コピーロボットのような就活生が溢れかえっています。
そんな現在の日本の状況を見て、違和感を感じる人は当事者・第三者共に多いはずです。
中島卓偉さんもそういった含みを歌詞に込めたのではないでしょうか。
希望いっぱいな就活生
さぁ 掴み取ろう ウチら就活生 未知なる空へ 翼羽ばたかせ
明日の日本の希望を映し出せ これからの未来はウチらにかかってるはずさ
巻き起こそう センセーション!
出典: 就活センセーション/作曲:中島卓偉 作詞:中島卓偉
夢や仕事を「掴み取ろう」と学生たちはこれから就活を始めます。
「未知なる空」とは社会のことですね。
みんなで学校の外である社会というフィールドへステップアップします。
就活生はなんらかの希望を持って仕事を探し、社会へ出るはずです。
実は、当事者はあまり意識しないかもしれませんが、就活生はこれからの日本を支えていく存在と言えます。
そのため、自分の希望だけでなく、日本の希望も背負っていると言えるでしょう。
悪い意味は一切無しに、就活生は未来有望で希望いっぱいな存在なのです。
そんな就活生たちに「センセーション」を巻き起こそう!とエールを送っています。
初めての就活に悪戦苦闘
どこまでが子供で どこからが大人か
成人になっても そのラインは曖昧だ
2着で19800円のスーツ 履き慣れない革靴で
面接へと向かえば いきなり靴擦れ
出典: 就活センセーション/作曲:中島卓偉 作詞:中島卓偉
一見、就活をスタートした学生が慣れないスーツや革靴で苦労する歌詞のよう。
しかし。
2着で19800円のスーツと革靴を身につけた姿。
それは本当の意味で大人といえるのだろうか?
それだけで大人になれるなんて、大人と子供の境界線というのはやはりとても曖昧なものだ。
そんな風にも聞こえる歌詞です。
成人して何年経っても大人と子供の概念って意外とモヤモヤしたりしますよね。
大人として生活しているけど、気持ちは昔と変わっていないような。
義務や責任ばかりが増えていくけれど、そもそもそれらをこなせる人もいれば、そうでない人もいて。
こなせる人はもちろん大人。
じゃあそうでない人たちは子供なのか?
そう考えるとそうとも言い切れない感じがして。
そんなモヤモヤのスタート地点はもしかしたら就活で着る間に合わせのスーツや革靴なのかもしれませんね。