鬼束ちひろの世界に異例の「和」を落とす楽曲

【茨の海/鬼束ちひろ】○○の雰囲気が異例の楽曲!歌詞の意味を独自解釈!PV&収録アルバムも紹介の画像

美しくて凛としていて強さがある、女性が憧れる女性。

そんな印象を持つアーティスト・鬼束ちひろは2000年にシングル「シャイン」でデビューを果たしました。

今年8月にはニューシングル「ヒナギク」のリリースを予定しています。

18年間変わることのない「芯」

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デビューからこれまで、活動休止と再開を繰り返してきました。

彼女自身の体調不良、ストーカートラブル、事務所とのトラブル。

それらを経ても鬼束ちひろ楽曲も彼女自身も揺らぐことはありませんでした。

そんな生き様はドキュメントとしてメディアに取り上げられたことも少なくありません。

また、彼女のライブパフォーマンスも休止を経て変わることはありませんでした。

活動再開を待ち望んだ多くのファンに安堵と感動を与えました。

鬼束ちひろが「茨の海」に込めた思い

彼女が作り出す楽曲の中で「茨の海」は独特の雰囲気があると言われています。

それは「和」の雰囲気です。

他の作品にはない空気感でつづられる「茨の海」、歌詞にはどのような意味があるのでしょうか。

PV、収録アルバムとともに歌詞の意味に迫ります。

タイアップ獲得の名曲が詰まった2ndアルバム「This Armor」

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2002年3月に発売された2ndアルバム「This Armor」。

「茨の海」は2曲目に収録されています。

1.ROLLIN'
2.茨の海
3.シャドウ
4.everything, in my hands
5.Our Song
6.流星群
7.LITTLE BEAT RIFLE (album ver.)
8.Arrow of Pain
9.infection
10.CROW

出典: This Armor/鬼束ちひろ

収録された10曲のうち実に8曲が何らかのタイアップを獲得しています。

それぞれの曲がアルバムの中に埋もれてしまわない強いインパクトを持っているからでしょう。

聴いた人の想像力を掻き立てるパワーの大きさが伺えますね。

もちろん「茨の海」映画主題歌として使用されました。

映画「群青の夜の羽毛布」の主題歌に

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映画「群青の夜の羽毛布」はアルバムArmorがリリースされたのと同じ2002年に公開されました。

本上まなみ演じる精神的に不安定な女性と、貧血で倒れた彼女を助ける男性(玉木宏)の物語です。

この映画の音楽を担当していたのが、当時の鬼束ちひろプロデューサー・羽毛田丈史でした。

彼は「茨の海」がこの映画の主題歌にピッタリだとして、映画スタッフに推薦し、タイアップが決定したのです。

鳥の羽ばたきを眺めているかのような静かなPV

低い山に囲まれた湖のような場所からPVが始まります。

山の稜線に触れる低い空とそれが映る水面だけが紫色で、山は影となり、紫は黒い空に溶けていきます。

曲に奥行きを感じさせる笛の音色